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『格付けチェック』で一流芸能人を欺いてきた『ほぼカニ』 「だますことが目的ではない」

『格付けチェック』効果で爆売れも…「だますことが目的になってはいけない」



 構想から約2年をかけてついに商品化。お客からは「本物より美味しい!まさにカニ!」、「カニの価格が高いので、もうこれで十分」といった反響が寄せられた。その後、2015年には「ほぼホタテ」、2016年には「ほぼエビフライ」、2018年には「ほぼうなぎ」などを発売しシリーズ化。そして2020年には『芸能人格付けチェック!』に取り上げられると、一時ホームページのサーバーがダウンするほどの反響が。通信販売にも注文が殺到し、放送後約2週間で、前年の年間販売件数の2倍を超える注文があったという。

 高浦氏も「美味しいものを普段からたくさん召し上がっている芸能人の方が、ほぼシリーズを本物と間違えてくださったことは大変嬉しかったです。商品開発担当や生産担当者も含め、社員一同大変喜んでおりました。また、ほぼシリーズの再現性の高さを認めて頂き、品質への自信にも繋がったように思います」と当時を振り返る。

 とはいえ、一流芸能人をだますことが目的になってはいけない。「本シリーズは『お客様のお困りごとを解決する』というテーマのもと開発を行っております。例えば、普段の食卓で食べたいが、価格が高い等の理由で手が届きにくい食品や、アレルギーや食中毒等、お客様が困る要素のある食品、そしてうなぎなどの絶滅の危機にあり、資源を保護しなければいけない食品などを『ほぼシリーズ』として展開しています。そして何より、お客様にわくわくして頂きたい、楽しんでいただきたい、喜んでいただきたいという気持ちが1番強いです」

根幹にあるのはエンタメ精神…中島らもの“遺産”が今も継続

 食品会社でありながらも、このようなエンタメ精神を持つ根幹には、小説家やミュージシャン、広告プランナーとしても活躍していた故・中島らも氏の存在がある。1982年より雑誌「宝島」に中島らも氏の企画で始まった、カネテツデリカフーズの連載広告『啓蒙かまぼこ新聞』では、一見同社の宣伝とはおよそ無関係に見え、従来の企業広告の手法をことごとく無視した大胆なものであったことから大きな反響を呼んだ。

「このような広告や、中島らも氏主宰の劇団『リリパットアーミー』の名物イベント『ちくわの狂い投げ』のちくわの協賛等、中島らも氏との取組みは、それまでの練り製品のユーザー様とは全く異なる層の方に、カネテツを知って頂くきっかけになりました。そして、それは現在もお客様に感じて頂いている、カネテツデリカフーズのイメージを形成する大きな要素の1つとなっていると考えています」

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