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「お父さんの夢は?」息子の一言で一念発起 育児のためにプロボクサーを引退したシングルファザーが再挑戦する理由
幼稚園の先生の反応に「俺やばいのかな…」 シングルファザーが周りにいない不安も
妻が出て行ってから2年間は本当に忙しくて、気持ちにも体力にも余裕がありませんでした。本音では「またボクシングやりたいな」、「このまま終わりたく無い、俺はまだ出来る」という気持ちがありましたが、蓋をして毎日自分を誤魔化していたし、実際時間もなかった。グローブもしまって見えない場所に隠してました。目標も無く、なんとなく仕事していた今年の4月ごろ、息子に「将来の夢とかあるか?」と質問すると、「警察!」と答えた後「お前は!?」と逆に質問されました。将来の夢を聞かれて、何も答えられなかった自分が悔しくて。もちろん今は子供もいるから昔のようなチャレンジは出来ないけど、今の自分に出来る範囲で、もう一度頑張ってみようと決意しました。息子の言葉がなかったら今もなんとなく生きていたと思います。
――YouTubeでは、仕事に育児、トレーニングと毎日忙しい日々を送られています。
仕事も育児もちゃんと出来ているかわかりません。本当に周りの人に助けられてます。トレーニングに関しても、ボクシングジムに行けるのは週に多くても2回くらいです。休みの日は疲れて寝てしまう時もあります。でも、少し空いた時間で子供が寝た後に家で筋トレしたり、子供と公園に行った時に走り込んだり、隙間時間で工夫してトレーニングしています。
今の僕はボクサーである以上にシングルファザーなので、トレーニング時間が捻出出来なくても自分を責めないようにしています。
――3年前にシングルファザーとなった時、どんな不安がありましたか。
自分の周りや幼稚園にシンパパが1人も居なくて本当に不安でした。幼稚園の先生達もたくさん心配してくれたのですが、先生たちのリアクションを見る度に「俺やばいのかな…」と不安になりました。SNSに疎くて、なんとなくTwitterを始めたのも最近なんですが、シングルファザーを検索してみたら 意外とたくさん居て安心したのを覚えています。