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公認会計士を目指すセクシー女優、高まる女性人気に変化を感じながら「偏見がゼロになる日は来ない」
多くの応援の中に批判の声も…、セクシー女優の将来に不安「一生できる仕事ではない」
松本菜奈実 ファンの方にも公言してるんですが、私はセクシー女優のほかに一般企業で経理の仕事もしているんです。とは言っても、特に資格などはなくやってきたので、複雑になるとわからないことも出てくるんですよね。それで会社の勧めもあり、去年11月に簿記2級に初めて挑戦しました。そのときは見事に落ちたんですけど(苦笑)。
──その後、4回挑戦して今年10月についに簿記2級に合格。仕事と資格取得の両立は大変でしたか?
松本菜奈実 7月に浅草ロック座でストリップデビューしたんですが、ストリップって、1日4ステージのショーが20日間休みなく続くんです。事前のリハーサルも含めると2ヵ月ほどまったく勉強できなかったので、ショーが終わった8月末から改めて本腰を入れました。1日8時間勉強することを自分に課して、気合いで合格した感じですね。来年1月からは、公認会計士の資格取得のために学校に通う予定です。
──Twitterを見ても、すごく真剣に取り組んでいることが伺えます。しかしSNSで資格取得について公言すると、心ない声が飛んでくることもあるのでは?
松本菜奈実 中には「簿記に何度も落ちたくせに、公認会計士なんて無理じゃね?」みたいなことを言う人もいますが、ほとんどが応援の声なので気にならないです。本アカウントのほかに開設してる勉強アカウントのほうでは、資格取得を目指してる方や現役の公認会計士の方もフォローしてくれて質問に答えてくれたり、励まし合ったりとすごくいい雰囲気なんですよ。ちなみに本アカはめっちゃエロいので、勉強アカとのギャップがすごいって言われます(笑)。
──やはり多くの人が驚くのは、「公認会計士を目指すセクシー女優」というギャップですよね。
松本菜奈実 公言してしまったので、後に引けない怖さはありますね。ただ、セクシー女優は一生できる仕事ではないし、同業の友だちとも将来の不安についての話はよくしているんです。正直、資格取得を目指しているのも「手に職をつけたい」というところは大きいです。
高まる女性人気、一方で一般社会のリアルは?「どこの企業も受け入れてくれない」
松本菜奈実 私個人について言えば、1秒たりとも迷わなかったです(笑)。もともとグラビアで脱いだのも、仲の良かった女友だちに「向いてると思う」と言われたのがきっかけ。ただそれも2年くらい続けてそろそろ別のことをしたくなったので、事務所に相談したら「AVもあるよ」と提案してもらいました。
──近年はセクシー女優のアダルトメディアに留まらない活躍が目覚ましいですが、「AVに出演する」ことへの心のハードルも下がっているのでしょうか?
松本菜奈実 私がAVデビューしたのは5年ほど前ですが、最近はもっと顕著ですね。SNSの影響だと思うんですが、三上悠亜さんや明日花キララさんといった女性人気の高い女優さんも登場していますし、「○○さんに憧れてAVデビューします」という若い子はめちゃくちゃ増えてます。業界が盛り上がるのはポジティブに捉えていますが、その分、競争も激化していて。人気の古参女優さんの引退も相次いだり、世代交代の時期なのかなと感じています。
──一方で、セクシー女優という職業への偏見について、実感したことはありますか?
松本菜奈実 現役の公認会計士の方に「公認会計士をやるにあたって、元セクシー女優という肩書は不利。どこの企業も受け入れてくれないよ」と言われたことがあります。実際、いま経理として働いている会社でも、私がセクシー女優であることがバレて出社できなくなり、追放された形です。人事の方は理解してくれたんですが、「出社されると周りがザワつくから、リモートで仕事してくれないか」と言われて。だからここ数年は、在宅で仕事しています。
──Netflixの『全裸監督』でも似たようなシーンがありましたね。あれは昭和のお話ですが…。
松本菜奈実 でも、そう受け取る気持ちはわかります。特に女性は、彼氏や旦那さんがセクシー女優のファンだったら嫌だと思うだろうし、親も複雑な気持ちになるでしょう。私も実は、まだ親には言っていないんです。ただ、バレたとしても今なら胸を張って言えるかも、って思うところもあります。
──セクシー女優という職業への偏見と寛容、今はその過渡期にあるのでしょうか?
松本菜奈実 ストリップのお客さんも、最近は女性が半分以上の日もよくあります。あと、先日街を歩いていて、ご夫婦の旦那さんから「ファンです」って声をかけられたんですね。「えっ、奥さん隣にいるのに大丈夫?」と思ったんですが、奥さんから「握手してもらいなよ」と促されたとおっしゃっていて。そんなお2人にちょっとほっこりしつつ(笑)。でも、完全に偏見がゼロになる日は来ないだろうなと思ったりもします。