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音楽だけじゃない 秋元康の“ドラマ制作者”としての実績 あえて「一過性」重んじる嗅覚
2度の転換期を迎え、作品も変容 30年以上にわたる秋元ドラマの歴史
そんな秋元は1985年の菊池桃子を主演としたSPドラマ『卒業-GRADUATION-』(日本テレビ系)を皮切りにドラマに携わり、1990年代には10作品以上の企画・監修を行ってきた。代表的なものは、裕木奈江主演『ポケベルが鳴らなくて』(日本テレビ系)、矢沢永吉主演『アリよさらば』(TBS系)など。不倫を描く『ポケベル〜』は裕木のキャラクターと芝居がハマり過ぎ、世の主婦から盛大な裕木バッシングが。『アリよさらば』では、矢沢永吉を連続ドラマ初主演に据えたことが話題になっている。
秋元作品がガラッと変わったのがAKB48のプロデュースを始め、社会現象になりだした2010年。『マジすか学園』シリーズをスタートさせ、1990年代における本格ラブストーリーとは一線を画した、AKB48のためのドラマを企画した。その後、話題になったのが『あなたの番です』だ。誰が脱落するか先が読めない展開で視聴者は沸き、考察サイトが乱立、SNSも同様に予想・予測で溢れ、インターネットを巻き込むドラマスタイルのパイオニアとなった。
さらにコロナ禍での状況を新しい視点からサスペンスに変えた『リモートで殺される』(日本テレビ系)。また競合するキリンとサントリーのスポンサー共演で、提供クレジットも2社の“共演OK”を意識した演出が話題となった『共演NG』(テレビ東京)など、話題の作品を常に企画してきた。