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「これは天然のドット絵!」現実にモザイクかける水晶のミラー、“あえての不便”に製作者が込めた思い

マス目にない部分への想像が膨らむ、ドット絵が持つ“型にはまらない”魅力

――“風景の解像度を下げるツール” の製作は、どのようなきっかけで思いついたのでしょうか?

ものりさん6年前より「Pixel Art Park」というドット絵のオンリーイベントを有志で運営しています。このイベントの催し物として、何かツールを使って来場者の方たちを全員「ドット絵」にできないかと思ったのが始まりでした。

――とても面白い発想ですね。

ものりさんその後、宝石研磨会社の依田貴石さんと一緒にお仕事をする中で、古くから宝石に使われる「Opposed bar cut(通称:ピクセルカット)」という加工法を知り、それを透明な材料に施してレンズの形に調えてあげれば、覗き込んだもの全てをドット絵にできるのではと考えました。

――開発研究には数年かかったそうですが、製作するうえで特に苦労した点は?

ものりさん最も苦労したのは、「ドットに見えるようにする」ことでした。石のみという恐ろしい制限のなか可能な限り風景を「ドット絵」にするには、水晶を傷つけないような形状の研究や、依田貴石さんの機械を使わない「伝統の手擦り技術」が必要でした。ほかにも、あらゆる山梨の伝統技術を巻き込み、依田貴石さんと一緒に試行錯誤しました。

――投稿には「美しい」「心ときめく」「マインクラフトの世界」といった声が寄せられました。ものりさんが感じる“ドット絵”の魅力とは?

ものりさんマス目の制限の中で、制限のない、色んな解釈ができるものを作れることに魅力を感じています。今では色んなものが「リアル」になりましたが、かつてのゲームの中で、カクカクな背景やキャラクターたちにあんなにも感情移入をして強いリアリティを感じたのは、きっと自分だけではないと思います。

――確かに、ものすごくハマりました。

ものりさんドットのマス目にない部分を、物語や自分の中の想像力が補ってくれるから、なぜかリアルに感じるし、何より解釈を押しつけられていない感じがするんです。型にはまっているけど型にはまらない、そんなところにドット絵の魅力を感じています。

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