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「マーライオン」のようだった黒猫、保護され“自宅警備員”として幸せデビュー
40頭以上の多頭飼育崩壊から救出、食べては吐き戻す“マーライ”
多頭飼育をしていたのは、高齢の一人暮らしの男性だったそう。倒れて病院に搬送されたその男性は、回復したものの猫の世話ができない。そこで、『ねこけん』にレスキューの依頼がやってきた。猫たちは鼻水を垂らしていたり、目がつぶれていたり、重篤な症状に陥っている個体もいた。
「ほとんどエサをもらうことができなかったんだと思います。“マーライ”は、なかでも一番状態の悪かった猫の1頭です」と、溝上氏は当時の状況を振り返る。
「飢えた記憶が刷り込まれていたんでしょう。保護されてからも常にがっついて、食べては吐き戻してを繰り返していました。だから、この猫はマーライオン→“マーライ”と名付けられたんです」。
保護当時の写真を見ると、とても険しい顔をしている“マーライ”。だが、ボランティアメンバーの愛情に触れ、だんだんと穏やかさと健康を取り戻し、すっかり巨大化した猫に。『ねこけん』ブログにもたびたび登場し、ときには「イケメン」、ときには「ヘタレ」「眉っパゲ」とイジられる人気者となった。
人気はあるのに縁がない? 今では新たな家族の”自宅警備員”に就任
そんなある日、ついに“マーライ”を迎えたいという家族が現れた。「以前から気になっていた」というその家族に、メンバーも「一緒にレスキューされた仲間たちが、どんどん幸せへと巣立って行く中、全然かすりもしなかった、あのマーライが!」と感激もひとしおだったという。
現在は、優しい家族に迎えられ、“自宅警備員3号”(先住猫が2頭いた)として、大役に当たっているとのこと。“マーライ”が、先に巣立っていった仲間たちからの幸せバトンを受け取ったのは、24番目だった。
■NPO法人ねこけん(外部サイト)