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真野恵里菜、『逃げ恥』前回撮影時は「結婚願望すらなかった」 夫・柴崎に出会って価値観に変化
「主婦に向いていない」移住決断に迷いも… 異文化生活で“他人を許せる”ように
【真野】そうですね。ハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)を卒業してから、思い描いていた以上に女優として多くの作品に出演させていただけていたので、このまま突き進みたいなという思いは確かにありました。
━━どのようにしてその思いに折り合いをつけられたのでしょうか?
【真野】15歳からハロプロの研修生として活動してきて、ずっとマネージャーさんが一緒にいて身の回りのことをしてくれていたので、世間のことをあまり知らないし、人として足りない部分もたくさんあるなって感じていて。当時27歳だったのですが、お芝居を続けるんだったら、もっと人生経験を積んで、自分の世界観を持てるようになりたいって思ったし、アイドル出身というと軽く見られがちなので、経験を積むことで説得力のある人間になりたいって思ったんです。事務所の社長にも「自分の人生だから自分で決めていいよ」って言っていただけたので、とにかく新しい環境でいろいろ経験して成長して、その先、私を使ってくださる方がいてくれて、戻れる場所があったら、お応えしたいと思って決断しました。
【真野】元々けっこう強がりで、何事に対してもすぐに「大丈夫です」って言っちゃうタイプだったんです。でも、言葉も文化も違うスペインで暮らすようになって、夫と、わからないことはわからない、大変なことは大変、としっかり言葉にすることで家族としてコミュニケーションをとっていこうって決めたんですね。そうしたら、次第にわからないことがいっぱいあったって恥ずかしくないんだって思えるようになって、誰に対しても、強がることなく自分をさらけ出せるようになって、自分の中で1つ心が解き放てたような気がします。
━━広い世界に出て、心も広くなったんですね。
【真野】許容範囲が広がったと思いますね。自分の中でこだわりが強いと、他人に対してイライラしたりしちゃうじゃないですか。でも、まったく違う文化風習の中で生活していて、人それぞれなんだなって実感したことで、いろいろ許せたり、受け入れられたり、認められたり、肩の力を抜いてラクに生きられるようになった気がします。
━━スペインでは基本、主婦業を?
【真野】はい。結婚する前は、自分は主婦に向いていないと思っていたんですけど、やらなければならない環境になると、人間って意外とできるものですね(笑)。やってみなければわからないことってたくさんあるなって思いました。