ドラマ&映画 カテゴリ
(更新: ORICON NEWS

いつでも振り返れ『エール』

第5週「愛の狂騒曲」(第21回〜第25回:2020年4月27日〜5月1日)

結婚の意志を固めた古山裕一(窪田正孝)と音(二階堂ふみ)(C)NHK

結婚の意志を固めた古山裕一(窪田正孝)と音(二階堂ふみ)(C)NHK

■裕一は豊橋の関内家を電撃訪問、居候を決めこむ

 裕一(窪田正孝)のイギリスへの留学が決まってから音(二階堂ふみ)からの返事が来なくなり、裕一は、気をもんでいた。裕一は、いてもたってもいられず音に会うために豊橋に向かった。裕一が音の家を訪れると、アジフライの取り合いをしていた音と姉の吟(松井玲奈)が飛び出してきて…。

 これまで手紙のやりとりだけだった音は初めて顔を合わせた裕一。とまどう音だったが、裕一はしばらく関内家においてほしいと光子(薬師丸ひろ子)にお願いする。光子は滞在を許したものの、音には“裕一への深入りはしないように”と釘を刺す。裕一の音楽留学は最低でも5年。音が「待つ人生を歩む」ことを心配していたのだ。

裕一(窪田正孝)はしばらく関内家においてほしいと光子(薬師丸ひろ子)にお願いする(C)NHK

裕一(窪田正孝)はしばらく関内家においてほしいと光子(薬師丸ひろ子)にお願いする(C)NHK

 翌日。音は裕一に、豊橋を案内。家の商売の話、小さい頃の話、将来の夢の話をしながら父との思い出の地を巡った。お父さんを思い涙する音に、裕一が「お父さんへの曲を作る」と言葉をかける。

突然、豊橋にやってきた裕一(窪田正孝)に父との思い出の場所を案内する音(二階堂ふみ)(C)NHK

突然、豊橋にやってきた裕一(窪田正孝)に父との思い出の場所を案内する音(二階堂ふみ)(C)NHK

 二人の距離はみるみる縮まったある日、裕一の才能を聞きつけ、興行師の鶴亀寅吉(古舘伊知郎)という男が訪ねてきた。「豊橋で演奏会をやらないか?」と誘われ、光子は鶴亀の言動を怪しむが、音は乗り気で引き受けることに。

演奏会を開催しないか、と持ちかけてきた鶴亀寅吉(古舘伊知郎)(C)NHK

演奏会を開催しないか、と持ちかけてきた鶴亀寅吉(古舘伊知郎)(C)NHK

 その後、裕一と音は、夏まつりへ行き、豊橋名物・手筒花火を見る。初めて見た花火の迫力に圧倒された裕一は、思わず音の手を握ってしまう。

 手筒花火は、直径10センチ、長さ約80センチの竹の節を抜き、縄を巻き締め、1.8〜3キロほどの火薬を詰めて噴出する、愛知県東部・東三河地域が発祥とされる花火。“打ち上げる”のではなく、火が“吹き上がる”花火で、その火柱は大きいものでは高さが10メートル以上にもなる。

 もともと、五穀豊穣への祈りや、お祝いの儀式で打ち上げられていた名残から、手筒花火は3〜11月に上げられ、10月が最も多いそう。また、使用済みの手筒花火は、厄よけや商売繁盛の意味合いとして玄関に飾られることもある。ドラマの中でも、関内家の玄関や、豊橋の町並みの中に手筒花火が飾られていた。

音(二階堂ふみ)の手を握る裕一(窪田正孝)(C)NHK

音(二階堂ふみ)の手を握る裕一(窪田正孝)(C)NHK

■福島から三郎もやってきて、裕一はまさかのプロポーズ

 楽しく帰宅した二人を迎えたのは、まさかの三郎(唐沢寿明)だった。福島では裕一がいなくなって大騒ぎ。文通の話を思い出した三郎は居場所に感づき、豊橋の関内家に駆けつけたのだ。

 裕一を福島に連れ帰って、イギリスへの留学に送り出したい三郎と、裕一の将来を思って娘とは別れさせたい光子の思惑は一致して、裕一・音をまじえた話し合いがおだやかに始まる。すると突然、裕一が「音さんをお嫁にください!」と結婚を申し込む。廊下から様子をうかがっていた妹の梅(森七菜)や姉の吟もびっくり。親同士の言い争いが始まってしまう。

連続テレビ小説『エール』第23回より。裕一(窪田正孝)は音(二階堂ふみ)に結婚を申し込む(C)NHK

連続テレビ小説『エール』第23回より。裕一(窪田正孝)は音(二階堂ふみ)に結婚を申し込む(C)NHK

 三郎と光子が席を立ち、二人になった裕一と音は、お互いの気持ちを確認し、結婚を約束。口づけを交わす。それを目撃してしまった光子は、二人の結婚を承諾する。三郎も承諾し、福島の家族や茂兵衛(風間杜夫)の説得は「任せておけ」と言って、福島に帰っていった。しかし、弟・浩二は結婚に大反対。母・まさも反対だった。

お互いの気持ちを確認し、結婚を約束する裕一(窪田正孝)と音(二階堂ふみ)(C)NHK

お互いの気持ちを確認し、結婚を約束する裕一(窪田正孝)と音(二階堂ふみ)(C)NHK

■二人で初めて行った演奏会は大成功

 豊橋では、演奏会で音が歌う詞を妹・梅が書くことに。そこへ、裕一がやって来てきたので、梅は「どうやって作曲しているの?」と尋ねた。「きっかけがあるとバーンと曲が降ってくる」とあまり参考にならない答えが返ってきた。小説家志望の梅は「16歳で賞を取る人がいるのに、自分は最後まで書き上げたことがない」と悩みを打ち明ける。裕一は「ものを作るには何かのきっかけやつながりが必要なんだ。書けないなら、外に目を向けるといいかも」とアドバイスを送った。

梅(森七菜)は裕一(窪田正孝)がどうやって作曲するのか知りたがる(C)NHK

梅(森七菜)は裕一(窪田正孝)がどうやって作曲するのか知りたがる(C)NHK

 そして、三郎から「バンジヨシ スグカエレ」と電報が届く。裕一や音たちは、無事福島の家族を説得できたと理解して、安堵する。そして、いよいよ鶴亀からの持ち込み企画で行うことになった演奏会の当日を迎える。これまで準備を進めてきた二人は、緊張しながらもそれぞれの音楽を披露する。ラストは、音のお父さんにささげる曲。梅が詩を書き、裕一が曲を作った。歌うのは音。しかし、途中で歌が止まってしまう。のどの調子が悪くて「このままじゃ高い音が出ない」という音に、裕一は「心から思いを乗せて歌えば伝わる」と励ます。

裕一(窪田正孝)は「心から思いを乗せて歌えば伝わる」と音(二階堂ふみ)を励ます(C)NHK

裕一(窪田正孝)は「心から思いを乗せて歌えば伝わる」と音(二階堂ふみ)を励ます(C)NHK

 演奏会は感動に包まれ、大成功(売上は鶴亀が持ち逃げしてしまう)。新聞でも取り上げられ、その記事を意外な人も読んでいた。その人は、日本を代表する作曲家・小山田耕三(志村けん)。裕一が幼い頃から憧れていた人物だ。裕一の新聞記事を見て小山田は「本物か、まがい物か、楽しみだね」とつぶやいた。

裕一が幼い頃から憧れていた日本を代表する作曲家・小山田耕三(志村けん)(C)NHK

裕一が幼い頃から憧れていた日本を代表する作曲家・小山田耕三(志村けん)(C)NHK

■第5週の気になる登場人物たち

  • 御手洗清太郎(古川雄大)(C)NHK

    御手洗清太郎(古川雄大)(C)NHK

★御手洗清太郎:古川雄大
 関内音(二階堂ふみ)の歌の先生として第16回(4月20日)に初登場。音楽を学ぶため、ドイツに留学した経験がある。「先生」と呼ばれると、必ず「私のことは、ミュージックティーチャー呼びなさい」という。

 実は、子どもの頃から学校の先生に「男なら男らしくしろって殴られ」るなど、トランスジェンダーを理解してもらえないトラウマから「先生って言葉が嫌いになったのは、昔のつらい記憶を思い出しちゃうから」と話していた。さらに、「私は音楽と出会って救われた。自分の存在を認められた」と語り、裕一に「あなたにも私みたなつらい思いをしている人に力を与える曲を作ってほしいの、トライしてくれる?」と期待をかけた。
  • 鶴亀寅吉(古舘伊知郎)(C)NHK

    鶴亀寅吉(古舘伊知郎)(C)NHK

★鶴亀寅吉:古舘伊知郎
 御手洗から裕一が豊橋にいることを聞きつけ、「演奏会をやらないか?」と持ちかけてきた興行師。演奏会は大成功したが、売上は鶴亀が持ち逃げしてしまった。
  • 小山田耕三(志村けん)(C)NHK

    小山田耕三(志村けん)(C)NHK

★小山田耕三:志村けん
 裕一が子どもの頃に作曲を始めた当初から目標にしていた日本を代表する西洋音楽の作曲家 。「赤とんぼ」などの童謡から交響曲まで、日本初の本格的な作曲家、指揮者として活躍した山田耕筰がモデルになっている。

 裕一のたぐいまれな作曲の才能に気づき、コロンブスレコードに専属作曲家として推薦するが、一方で、裕一の活躍が自分の地位を脅かすのではないかと恐れている。

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索