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暮らしのシンプル化、家事までも? "しない家事"の考え方
究極の時短、”しない家事”という考え方
――”しない家事”を実践しようと思ったのはなぜですか。
”しない家事”を増やすことで、限りある家族との時間や自分のための時間を楽しく幸せな気持ちで過ごしたかったんです。家事に追われてイライラしていると家庭の雰囲気が悪くなります。私が明るく前向きでいることが、家族を円満にするのだと実感したのが大きかったですね。
――”しない家事”の中でも大切にしているものは?
まず、洗濯物は畳みません。「清潔な服を身につけられればよし」と考え、洗濯の一工程である「畳む」をという動作を省いています。
次に、朝食はワンプレートで出すようにしています。忙しい朝は、朝食をワンプレートで出せば、洗い物を減らせます。家族4枚分のお皿を洗うだけなので、食器洗い機を使うよりも早く洗い終わります。
そして、なるべく床に物を置かないようにしています。家具以外の物を床に置かないと掃除機をかけるのがラクに。玄関マットやトイレマットも敷きません。掃除のために物をどかす手間が省けるので、「さぁ、掃除をするぞ」と意気込まなくても、思い立ったらさっと一気に掃除機をかけられます。
――”しない家事”をご主人はどう感じていらっしゃいますか。
”しない家事”をするのは飽くまで自分のためです。自分がラクをするために、とことん家事の不要な工程を省いています。夫は”しない家事”を実践していることすら気づいていないと思います(笑)。それくらい力を抜いて自然体で家事をしているので、夫にも積極的に家事の協力を求めていなくて、手伝ってくれたらラッキーというくらいに考えています。
――マキさんにとって家事とは?
家事は、考え方や工夫次第でいかようにもラクになるし、自分流のやり方が作れる。結局、人のマネをするだけでは、家事をさらに複雑にするだけ。自分が理想とする暮らしを実現するために家事をもっとシンプルに潔く考えると、「これをしないのもありなんだ」と気持ちがぐっとラクになると思います。
”しない”という発想の転換が、かけがえのない時間を生む
(文:窪和子)
マキ(シンプルライフ研究家)
広告代理店勤務のワーキングマザー。不要なものは持たないシンプルな暮らしを綴ったブログ『エコナセイカツ』(外部サイト)主宰。『しない家事』(すばる舎)、『母から子に伝えたい 持たない四季の暮らし』(大和書房)、『余分な手間はぜ〜んぶカット!しない料理』(扶桑社)など著書多数。全国のNHK文化センターでの公演活動や、アパレルブランドの商品コラボなど幅広く活躍中。5歳と10歳の娘、夫の4人暮らし。東京都在住。