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小悪魔的魅力で本格ブレイク控える演技派女優・小松菜奈
大御所監督たちが惚れ込むスケールの大きさ
そして翌年の2015年5月に放送された『連続ドラマW 夢を与える』(WOWOW)では、『渇き。』を見たという犬童一心監督が小松をヒロインに起用。本作では、スター女優が流出スキャンダルで転落していく様を熱演。『渇き。』とはベクトルが異なるものの、やはりショッキングな役を体当たりで演じ、確かな演技力と女優魂を印象づけた。また、豊島圭介監督の『ヒーローマニア−生活−』(2016年)ではキレキャラの女子高生役をコミカルに、真利子哲也監督の『ディストラクション・ベイビーズ』(2016年)では性格の悪いキャバ嬢役でバイオレンスなシーンにも挑戦。映画界の巨匠や気鋭のクリエイターとの仕事でことごとくインパクトを残し、エキセントリックな役柄で輝く唯一無二の女優に成長してきた。
エキセントリックなイメージの一方で積み上げてきた王道路線の役
映画界の名匠に見出され、幅広い作品で映画マニアとティーン層のいずれからも人気を集めてきた小松。連続ドラマへの出演はWOWOWのみで、バラエティへの出演経験も少ない彼女は、“映画女優”の王道を歩んでいるように見える。だが、ここ数年の若手女優の動向を見ると、二階堂ふみや松岡茉優ら、映画で注目を浴びた演技派女優がドラマやバラエティーに出演し、全国区の人気を獲得する例が増えている。これまで映画を主戦場にしてきた小松も、出演作にはメジャー路線のラブコメディーや漫画の実写化も多く、テレビで魅力を発揮するポテンシャルは十分だ。
『渇き。』に出演した18歳の頃、小松は憧れの女優として蒼井優の名前を挙げていたが、蒼井もやはり映画を中心に活動しつつ、コンスタントにドラマに出演している。これから大作への出演が相次ぎ、ひとつ上のステージへ上がっていく小松が、映画女優としての道を極めるのか、ドラマでよりメジャーな存在となるのか。大ブレイクの予感を秘めた映画女優の作品選びに期待がかかっている。