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男の趣味連載【HOBBULOUS LIFE】Vol.3 DIY(=Do IT Yourself)コーヒー <後編>おいしい1杯を探求する
おいしいDIYコーヒーを飲むための基本の4ステップ
コーヒーの味を決める大きな要素のひとつは、焙煎度合。コーヒーの紹介でよく耳にする「深煎り」「浅煎り」はこのことを指す。深煎りになるほど苦味が増し、浅煎りになるほど酸味が強くなる。まず、自分の好みの度合を見つけよう。
コーヒーはワインのようなもの。生産された国はもちろんのこと、その中でも地域やさらには農園によって味わいが異なる。そして作柄によっても左右されるのは、農作物であれば当然だ。ひとえに「コロンビア産」といっても、北・中央・南では味わいが違う。いろいろな国や地域のコーヒーを試して、自分の好みを見つけよう。
“シングルオリジン”とは、単一の生産者や農地の豆のみを使用したコーヒーのこと。その生産地域・農地の味をストレートに味わえることが魅力。
“ブレンド”とは、複数の豆を混ぜたコーヒーのこと。お店ごとに表現したい味を設定し、その味を実現するために独自の割合でブレンドする。つまり、お店が独自に生み出した、オリジナルの味が楽しめる。一年中作られるコーヒー豆は、時期や気候によっても味わいが変わる。こだわっているお店であれば、繊細に変化する素材の味わいに合わせて、使用する豆や割合を調整しながら、表現したい味を一定に保っている。
豆の次にコーヒーの味わいを左右するのが、挽き方。鮮度が重要なコーヒーは、挽いた直後が一番香り高くおいしい。ミルを使って飲む直前に自分で挽くのがいいけれど、挽き具合で味を損ねてしまうので注意。堀口さんがおすすめするのは、「グラニュー糖より粗め」。それより細かいと苦味と濃度が増し、粗いと味わいが薄くなってしまう。どのぐらいがベストかは、下の画像を参考に。ミルは、手動のものならば回転軸がしっかりと固定されているものを、電動なら、ダイヤルで挽き具合が固定でき、粉の大きさがブレないものを買うのがポイント。
コーヒーの淹れ方は大きく分けて2つ。透過式と浸漬式だ。好みやライフスタイルに合わせて選び、それぞれの方法に合った道具を揃えよう。特徴はこちら。
最初に注ぐお湯の量や、淹れ始めてから入れ終わるまでの時間によって味をコントロールしやすく、好みの味を作りやすいのが特徴。技術が必要で難しいが、おいしい淹れ方を追求する楽しみがある。時間が短いほうが味が軽くなり、時間をかけるほどしっかりとした味わいに仕上がる。「まずは、サーバーのメモリを見ながら、いまどれぐらい抽出したのか把握しつつ、何分で抽出し終えるかタイマーを使ってコントロールするのがコツ。お湯を注ぎ、粉のふくらみが平らになったらまたお湯を注ぐ、1杯分150ccまでこれを繰り替えします」。
フレンチプレス、サイフォンなどがある。粉がお湯に浸っている時間が長く、苦くなりやすいため、焙煎が深いものよりもミディアムローストからハイローストぐらいが向いているそう。抽出方法が簡単で簡易的に淹れられるため、時間がないときにはいい。また、そこまで技術が必要なく味のブレが少ないから初心者向けだ。金属製のフィルターのみだと少し液体に濁り感が出てしまうのがデメリット。
焙煎した直後から変化が始まるコーヒーは、保存期間や保管方法も大切。理想は常温保存で1ヶ月以内、それ以上は冷凍庫で保管するのがいいそう。水分値が2%ほどのコーヒー豆は硬く凍らないため、冷凍庫から出してすぐに使える。