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ロッチ・中岡創一、上島や出川に次ぐ“リアクション芸”正統後継者として注目
『イッテQ!』で飛躍、大仰なリアクション芸とは一線を画す“リアル”さ開拓
こんな“静かな”リアクション芸をウリにした芸人は、過去にはいなかっただろう。古くは怪談トークをする前の稲川淳二の「猛獣レポート」(猛獣のいる檻からレポートする)や、『お笑いウルトラクイズ』(日本テレビ系)でたけし軍団(およびそれに絡む出川、ダチョウ倶楽部)たちが見せてきた、お決まりの大仰なリアクション芸とは一線を画するもので、ある意味「リアクション芸に新境地を切り拓いた」と言ってもいいかもしれない。
危険なリアクション芸は敬遠される時代だからこそ、“安心・安全”さが求められる
実際、出川は中岡を後継者として育てているという節もあり、2015年8月に出川が『おしゃれイズム』(同系)に出演した際、「1万メートル上空からのスカイダイビング」「熊とのディープキス」「首の骨以外の骨は全部骨折してきた」等の過激な話に続けて、中岡とふたりで沖縄旅行に行ったときのエピソードを披露している。ふたりがオープンカーでドライブしていると、すれ違うドライバーたちがみんな笑うので、中岡が「オープンカーは恥ずかしいっすよ」と訴えた。すると出川は、「こんなに出会う人が笑いかけ、『頑張って』と手を振ってくれる職業はなかなかない」と中岡を一喝。「俺たちはなんてすばらしい仕事をしているんだ。胸を張れ!」とふたりで号泣したというのだ。
こうなるとリアクション芸そのものの奥深さまで感じられるようだが、中岡もここにきて自分の芸や芸人としての自覚を持ち始めたようだ。先日、放送された『うわっ!ダマされた大賞【今年もドッキリ風物詩!50人に超ド級ワナ】』(同系)では、“キング中岡”としてリアクション芸人界のトップ格扱いで登場し、クイーン格の鈴木奈々とリアクション対決を繰り広げた。ちなみに鈴木は、「リアクションがわざとらしい」などのバッシングを受けたりもしたが、ひるまずにどんなシチュエーションでも出川ばりにうるさいリアクションをこなし、今では数少ない“安心・安全”なリアクション芸を楽しめるとして、女性枠のトップクラスに入っている。バラエティ番組に欠かせないリアクション芸、今“安心・安全”な芸として上島や出川に次ぐ中岡が、今一番コストパフォーマンスの高い芸人と言えるかもしれない。
(文:五目舎)