ORICON NEWS
女芸人への“ブスいじり”、どこまで許される?
テレビ界で活躍する上では“イジられてナンボ”な面も
一方で、いくら芸人とはいえ、武器になるといっても、“ブス”と言われ続けて全く傷つかないわけがない。そしてイジる側だって悪気があるわけではなく、女芸人ならおいしいだろうと、よかれと思ってやっているはずだ。『よしもとべっぴん&ぶちゃいくランキング』の「ぶちゃいく部門」で殿堂入りも果たしている隅田だってそんなことは百も承知だろう。「ぶちゃいく部門」「べっぴん部門」のそれぞれ1位がコンビを組んでいるというギャップは武器のひとつ。それでも「ブスいじりのせいで婚期を逃した」と訴えるに至るまでには、相当の葛藤があったに違いない。
ひとりの女性としての葛藤
山田や村上が結婚してからすっかり女性らしくなり、今や容姿をイジられなくなったことからもわかる通り、芸人であっても心は乙女。素顔は普通の女性だ。覚悟を決めてバリバリ働いていたキャリアウーマンがふと立ち止まって人生を振り返ったときに感じる寂しさのようなものを、女芸人も感じているのかもしれない。隅田は騒動以降、婚活のためにテレビ番組への出演を控え、舞台を中心に芸能活動を行っている。もともとお笑いコンビとして数々の賞を受賞するなど、漫才の実力は折り紙つきのアジアン。テレビで当分見ることができないのは少し寂しい気もするが、今後は原点に立ち返った漫才での評価を高め、再び話題をかっさらってほしいものだ。
容姿イジり自体はエンタテインメントを面白くするうえで悪いものではない。覚悟を決めて女芸人になったのなら、ブレイクするためには“イジられてナンボ”だ。でも、一人の女性として考えると、やはり「可愛い」「美人」と言われたい。どちらの気持ちも理解できるからこそ、難しい問題だと感じる。