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ORICON NEWS
長澤まさみ「自分のことを諦める人間にはなりたくない」
長い時間をかけて関係性を育てていくのが「家族」
物語は富山県の漁港で起きた殺人事件から始まる。その事件によって、かつて親友だった男達が刑事・容疑者・被害者として再会。その3人は25年前に親に捨てられた過去を持ち、ある共通の秘密を抱えていた愛する妻にすら話せない秘密を持つ刑事の四方篤(岡田准一)の苦悩を体現するキーパーソンとして、長澤まさみが妻の美那子を演じる。夫である刑事の四方篤とすれ違いの日々を送る美那子という女性を長澤はどのような思いで演じたのだろうか。
「篤と美那子の夫婦関係は終わりつつありますけど、それでも美那子は篤に対して好きだという感情を持ち続けていたのではないかと思いました。“好き”という感情をどうやって篤に伝えたらいいのか、その方法がわからずに息詰ってしまっている。そういう部分をしっかりと表現できるように意識して演じました。劇中で、なかなか思いを伝えてくれない夫の篤が、とあることで美那子を頼るというシーンがあるんです。きっと美那子はこの瞬間をずっと待っていたんじゃないかなと。今は簡単に人とコミュニケーションをとれる時代ですが、篤と美那子のような不器用だけど人間らしい夫婦の関係性に憧れを抱いたり、懐かしい気持ちにもなりました。“相手が心を開く瞬間”を大切にしたいですね」
愛する人にさえ心を開けない刑事の妻という役を通して感じた“夫婦の関係性”についても語ってくれた。
篤を演じた岡田准一から“この現場は一発本番だよ”とクランクイン前に聞かされていたという。キャメラマンの木村は多重キャメラを使って異なる角度から一気に撮影するという手法を好むため、長澤も “全神経を使って”挑んだ。ところが意外にも気負いのようなものは感じなかったそう。