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(更新: ORICON NEWS

ORANGE RANGEインタビュー 無駄を削ぎ落とし磨かれる「個性」

MEETING >>>「次の世代にいい形でバトンを渡せる存在でありたい」

 結成15周年を迎えた今年、ORANGE RANGEは実にアグレッシブな活動を展開している。7月20日には、コラボ・ベスト・アルバム『縁盤』をリリースし、9月10日からは全国47都道府県を廻るツアー「au presents ORANGE RANGE LIVE TOUR 016-017 〜おかげさまで15周年!47都道府県DEカーニバル〜」がスタート。そのセミファイナルとなる来年2月25日には、バンドとして8年2カ月ぶりとなる東京・日本武道館公演が決定した。

NAOTO今回、これまでのツアーで周った場所などがすべて書かれているリーフレットを作ったんです。それを見て、これほどまでにいろんな土地で、しかも老若男女の前でライブをやってこれたことが、本当に特別なことだと思ったし、改めて、ORANGE RANGEって特殊なバンドなんだなって思いました。ライブ会場に、小さな女の子から、おじいちゃんおばあちゃんまでいるっていう感じがとても不思議だし、面白いなと。

YOHそういった、一つひとつの出来事を振り返っていくと、その時々で、自分たちなりに考えてやってきた15年間だったなって思います。あとは、いろんな出会いが大きかったです。バンドつながりでの出会いはもちろん、異業種の方とも、たくさんの出会いがあって。そうした出会いが、時間が経つにつれて、自分の身になってきているのかなっていう風にも感じています。

YAMATO僕たちは、あまり「こうしようぜ!」と走ってきたわけじゃなくて。それこそ、同世代のバンドとの交流だったり、たくさんの分岐点を経て、その都度、枝分かれするようにいろんなところに行きながらたどり着いた15周年なので、継続することの難しさ、大変さを感じています。ただ同時に、何も大変さだけではなくて、本当にいろんな“景色”も見させてもらいました。そうした経験を経て、僕らはもう新人でもないので(笑)、今後は後輩たち、次の世代に、いい形でバトンを渡せるような、そういう存在でありたいなと、改めて思っています。

 奇しくも3人の口から出てきた言葉は、ファンや同世代バンドを含めた、さまざまな人たちとの出会い、そして縁。まさに『縁盤』は、MONGOL800、来生たかお、高橋幸宏、Kuboty(TOTALFAT)、Sugar’s Campaign、Kといった多ジャンルのアーティストたちとの共演や、全国のファンによる歌声を用いるなどして再録音された壮大なコラボレーションであり、ORANGE RANGEが大切にしてきた“縁”を凝縮した作品と言える。
YOH『縁盤』は、すべて自分たちの曲だけど、そこに新たな可能性であったり、音楽としての伸びしろを広げるという点で、自分たちに対しても、コラボレーション相手に対しても、常にワクワク感がある制作でした。それに、本当の友情であったり、付き合い、縁によって実現したコラボレーションでしたから、そういう意味でも、自分たちの等身大のチャレンジができたことがよかったなって思っています。

ORANGE RANGE >>> 「ヤンチャができる、子供の感覚を持てる場所」

 最後にORANGE RANGEというバンドは自分にとってどういう存在なのか、改めて訊ねてみた。

YAMATOメンバーとは、3歳くらいの頃に出会って、バンドを組んでからは15年間、365日のうち300日くらいを、ずっと同じペースで一緒に歩んできているので、もう、僕の人生そのものですよね。友達とも少し違うし、かと言って家族でもないけど、兄弟みたいな感じで年がら年中一緒にいるって、なんだか不思議な感覚です。それはきっと、これから先も変わらないんだろうと思うと、やっぱり僕の人生だと思います。

YOHORANGE RANGEって自分を世の中に知ってもらえたワードである一方で、そのワードと葛藤した時期もあったけど、いい面も悪い面もすべて含めて、そのワードを背負って(自分を)表現していけたらなと思っています。その存在は、15年前とは本質的には変わってないんですけど、結成当時と今とでは、重ねてきた時間がまったく違うので。昔は、「バンドは自分のすべて」と言っても、そのすべてが手の届く範囲でした。でも今は、自分の手の届かない範囲まで、バンドのテリトリーが広がっているので、そのうえで、どう自分の中に“ORANGE RANGE”っていうワードを落とし込んで過ごしていけるのかと考えています。そのくらい、大きな存在ですね。

 このように、YAMATOとYOHのコメントに耳を傾けていたNAOTOが、最後に笑顔で語ってくれた言葉は、まさにこの日のフェスでのORANGE RANGEのステージを的確に言い表していた。

NAOTO僕にとっては、ちょっとバカできるというか(笑)、ヤンチャができる。そういった、子供の感覚を持てる場所ですね。ORANGE RANGEって。

INFORMATION

「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2016」
ORANGE RANGE も出演した夏の野外フェスティバルが、SPACE SHOWER TVにて3夜連続で大特集。豪華アーティストが一堂に会した興奮の3日間を、合計9時間に渡り放送する。


<放送時間>
DAY1…10/21(金)21:00〜24:00 ほか
DAY2…10/22(土)21:00〜24:00 ほか
DAY3…10/23(日)21:00〜24:00 ほか
※リピート放送11月予定

SPACE SHOWER TV公式サイト
ORANGE RANGE

沖縄の米軍・嘉手納基地近くの「コザ」(沖縄市)に在住する5人組ロックバンド。2002年2月に「オレンジボール」でインディーズデビュー。翌年「キリキリマイ」でメジャーデビューを果たす。2016年はバンド結成15周年を掲げたアニバーサリーイヤーを展開。7月には数ある楽曲の中からメンバーが選りすぐった15曲を縁ある人々と共に作り上げたコラボベストアルバム『縁盤』をリリース。9月からは「au presents ORANGE RANGE LIVE TOUR 016-017 〜おかげさまで15周年! 47都道府県 DE カーニバル〜 」と銘打った、お祭りモード全開の全県カーニバルツアーを開催。

ORANGE RANGE公式サイト
TEXT:布施雄一郎/PHOTO:正重智生

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