狂言師・野村萬斎の7年ぶり主演で映画化する戦国絵巻『のぼうの城』（2011年秋公開、犬童一心監督、樋口真嗣監督）の製作現場会見が26日、東映京都撮影所で行われた。この席で、石田三成役の上地雄輔が紹介され「役者冥利に尽きる役をやらせていただき、楽しみながら演じております」とあいさつ。同じく、武将・大谷吉継役を演じる山田孝之は、ここ数ヶ月間、公の場にもみ上げひげモジャ面で登場していた理由が同作の役作りにあったことが判明した。

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　会見には、主人公の“のぼう様”こと総大将・成田長親役の野村、ヒロイン・甲斐姫役の榮倉奈々、成田家の侍大将を演じる佐藤浩市、山口智充、成宮寛貴、“のぼう軍”と戦う“天下（豊臣）軍”側の上地、山田、長束正家役の平岳大の8人が顔をそろえた。

　豊臣秀吉、三成らが唯一攻略できなかった武州・忍城（おしじょう）。城を守る長親が軍勢たった500人で、秀吉・三成コンビによる2万の軍勢“天下軍”に抗戦する物語。

　天下軍の3人は「仲良く和気あいあいと過ごしております。プライベートでも飲み行ったり、ご飯食べたりしているぐらい、仲がいいです」（上地）と“結束”を強調。山田も「作品の中ではチームワークは悪いです。吉継と正家がきゃんきゃん言い合って、三成はボケーっとしている感じ。そんな撮影中のチームワークが伝わればいい」と話した。

　時代劇初挑戦の榮倉は「学生時代に歴史の授業は苦手だったりしたのですが、歴史というと遠い昔のことで自分には関係ない話のような気がして、距離を置いていた部分があったのですが、『のぼうの城』に出会い、すごく魅了されて、身近に感じられた。歴女とはいえないですが、戦国時代のとりこになった一人です」と順調そのものの様子。

　成宮も「浩市さんも萬斎さんも山口さんも奈々ちゃんも、みんなが盛り上げ隊長みたいな感じなので笑いが絶えない現場。すごくにぎやかです。撮影中よりも待っている間の方が楽しいぐらい」と、会見中も終始笑いが絶えなかった。

　会見の最後は野村が締めくくり、「合戦シーンやCG技術が発揮される水責めなどのスケール感の大きさと同時に成田軍と三成軍の個性がぶつかり合いながらも、輪になっている群像劇的な人間臭さも垣間見られる映画になっていると思います。親の心も反映され、子の心もあり、そして恋愛関係もあり、友情もあり、人の死という事もあり、生きるという事も描かれています。ご期待ください」とアピールしていた。

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