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第97回アカデミー賞5部門ノミネート『サブスタンス』デミ・ムーアの“完全復活”に注目
 現地時間3月2日(日本時間3日)に授賞式を控える「第97回アカデミー賞」で5部門にノミネートされているデミ・ムーア主演の映画『サブスタンス』。作品賞、主演女優賞(デミ・ムーア)、監督賞(コラリー・ファルジャ)、脚本賞(コラリー・ファルジャ)、メイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされている。

デミ・ムーア主演『サブスタンス』(5月16日公開) (C)The Match Factory

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■ストーリー

 50歳の誕生日を迎えた元人気女優のエリザベス(デミ・ムーア)は、容姿の衰えから仕事が減少し、ある再生医療“サブスタンス”に手を出す。だが<治療薬>を注射するやいなや、エリザベスの上位互換体“スー(マーガレット・クアリー)が、エリザベスの背を破って現れる。

 若さと美貌に加え、エリザベスの経験を武器に、たちまちスターダムを駆け上がっていくスー。だが、一つの心をシェアするふたりには【一週間ごとに入れ替わらなければならない】という絶対的なルールがあった。しかし、スーが次第にルールを破りはじめてしまい…。

映画『サブスタンス』(5月16日公開) (C)The Match Factory

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■「ポップコーン女優」から再評価を獲得

 注目は、主演女優賞にノミネートされたデミ・ムーア。かつて『ゴースト/ニューヨークの幻』などで大人気だったが、近年は俳優としての活躍のニュースが激減していた。しかし、本作で“美&若さ”へ執着する女優という自虐的なキャラクターを怪演して観る者を圧倒。ゴールデングローブ賞主演女優賞(ミュージカル、コメディ部門)を初受賞した。

 受賞スピーチでは、若かりし頃、あるプロデューサーに「ポップコーン女優」と言われ、自分は認められないのだと信じてしまったこと、それが時を経て自分を蝕んでいったことなどの体験をもとに、「どん底にいた時、魔法のように大胆で勇敢で型破りで、全くもってとてつもない脚本が私のところに舞い込んできたのです。それが今回の『サブスタンス』という作品です。本当にありがとうございました」と語り、会場を沸かせた。

 本作でデミは、「ポップコーン女優」の呪縛を自らの力で乗り越え、再評価を獲得。45年以上のキャリアを塗り替える代表作へと押し上げた。アメリカでは「デミッセンス」(デミ・ムーアのルネッサンス)という造語も広まっているほどだ。

 「第95回アカデミー賞」(授賞式は2023年)では、1990年代から2000年代にかけて若手イケメン俳優として活躍し、その後、第一線を離れていたブレンダン・フレイザーが、『ザ・ホエール』で主演男優賞に初ノミネートにして初受賞を果たし、彼の“復活”を讃えた前例もある。デミ・ムーアの受賞が大いに期待されている要因の一つだ。

映画『サブスタンス』(5月16日公開) (C)The Match Factory

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■ホラーを超えた“阿鼻叫喚”の狂気エンタテインメント

 監督賞・脚本賞にノミネートされているコラリー・ファルジャ監督は、本作を執筆した理由を「年齢、体重、からだの輪郭などが、その<理想の>型から外れていく時、世間は、『お前は女としてもう終わりだ』と私たちに宣言します。これこそが女性の監獄。本作は『これを吹っ飛ばす時が来た』と宣言です。2024年になってまで、こんなにくだらないことが続いていること自体が、ちゃんちゃらおかしい」と爽快に言い放つ。

 さらに、「同時に、最高に面白おかしくもある映画にもしました。世間にあるルールがいかにばかばかしいものであるかを示すには、風刺が最もパワフルな武器であると確信しているからです。この映画が言わんとしていることは、最終的には、解放なのです。解放は、人に力と励ましを与えるものです」と語っている。

映画『サブスタンス』(5月16日公開) (C)The Match Factory

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 特報映像は、「より良い自分を夢見たことは?」「もっと若く、もっと美しく、より完璧に」と、女性たちをじりじりと真綿で締め付ける呪いの問いかけから始まる。

 怪しげなライトグリーンの液体、 “バービードール“のような完璧なスタイルのスーの特別な存在感、「可愛い子はいつも笑顔で」と下種な笑みで軽口を叩く男たち、それらに相反するかのようなエリザベスの陰鬱で深刻な表情と、不穏な動き。POPで刺激的でカオスな映像が加速度的にたたみかける。

 エリザベスと、若く美しいスー。「脳裏に焼き付く」「最高に新しい」「ロックでゴージャス」と、世界中から送られた強烈な賛美が、これから始まる狂気の異常事態を予告するかのような映像となっている。

映画『サブスタンス』(5月16日公開) (C)The Match Factory

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 弾けるような若さと美貌でデミに対峙する、スーを演じるのは、昨年話題を呼んだヨルゴス・ランティモス監督の『哀れなるものたち』にも出演した、マーガレット・クアリー。

 美への執着と、成功への渇望がせめぎ合いは、多くの人の共感を呼ぶテーマでもある。狂気が暴走し、ラストシーンは阿鼻叫喚、相当ヤバいらしい。日本での公開が楽しみだ。

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