歌舞伎俳優の市川團十郎(46)、市川ぼたん(12)、市川新之助(10)が5日、新橋演舞場で初春歌舞伎公演『平家女護嶋 恩愛麻絲央源平− SANEMORI PART II』の公開舞台けいこを実施。それに先駆けて取材会を開いた。
この日は、日本を代表する写真家の篠山紀信(本名:紀信=みちのぶ/83)さんの訃報が。篠山さんは歌舞伎界とも縁が深く、團十郎も数えきれないほどの思い出がある。「本当に若い時からかわいがってもらい、連れ回してくださった。巨匠とは本当に仲がよかったんです。プライベートもお仕事も」としみじみ。「私が、新之助、海老蔵時代に1番多く撮ってくださったのは巨匠なんです。團十郎時代はご体調があったので…。巨匠はカメラマンとは、どういうものかを明解に持っていた。それを人にはしゃべらず、そこで作っていく姿で学べ、というタイプで、それを感じていた」と在りし日を思い返しながら「僕はカメラマンじゃないですけど、それを歌舞伎で生かせるように。私の中で先生が生き続けられるよう、私自身で思い出しながら、偲びながらいたい」と思いを馳せていた。
思い出すのは「とにかく元気の塊でした」という篠山さんの姿。「ここじゃ言えないような撮影時の秘話も。女性の扱い方、夜の遊び方に素晴らしく長けていた方。エネルギーの塊である姿はすごかった。歌舞伎の楽屋にも、どどどって入ってきて『きょう、やるからね!撮るからね!』と」とパワフルさを回顧。ここ2〜3年は調子が悪かったが「團十郎と新之助の襲名の時に先生に写真を撮ってもらいたいと思った。大変だったけど一生懸命来てくれて写真を撮ってくれた。感謝しきれないぐらいの方です」と悼んでいた。
篠山さんは1940年生まれ、東京都出身。日本大学芸術学部写真学科在学中の61年に『日本広告写真家協会展公募部門』APA賞を受賞。広告制作会社・ライトパブリシティを経て、68年よりフリー写真家として活動をスタートした。
75年に雑誌『GORO』の山口百恵特集で使い始めた「激写」は流行語に。91年に発表した樋口可南子の写真集『Water Fruit 不測の事態』でヘアヌードを解禁、同年の宮沢りえの写真集『Santa Fe』は155万部のベストセラーになった。そのほか、ジョン・レノン、オノ・ヨーコ夫妻など時代を彩るスターたちを撮り続けた。
今年で11回目となる新春の新橋演舞場での公演。團十郎は「年中行事の1つ。そこに慣れることなく、新しい気持ちで舞台に立ちたい、立つという決意を決める新年最初の舞台。私としても大事に舞台に向かいたいと思える大事なお正月です」と胸のうちを明かした。
没後300年を迎える近松門左衛門の傑作『平家女護嶋』を、新たな解釈と演出で練り直していく。タイトルの副題「恩愛麻絲央源平」の読みは「おやこのきずななかもげんぺい」で、現在も上演が重ねられている『鬼界ヶ嶋の場俊寛』だけではなく、原作のエッセンスをちりばめ、壮大なスケールで描き、乱世にあっても「自らの運命を決めるのは天ではなく自らである」ということを大きなテーマとしながら、新たに深い愛を守り抜く親子、夫婦の絆を描いていく。
公演は25日まで同所で。
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この日は、日本を代表する写真家の篠山紀信(本名:紀信=みちのぶ/83)さんの訃報が。篠山さんは歌舞伎界とも縁が深く、團十郎も数えきれないほどの思い出がある。「本当に若い時からかわいがってもらい、連れ回してくださった。巨匠とは本当に仲がよかったんです。プライベートもお仕事も」としみじみ。「私が、新之助、海老蔵時代に1番多く撮ってくださったのは巨匠なんです。團十郎時代はご体調があったので…。巨匠はカメラマンとは、どういうものかを明解に持っていた。それを人にはしゃべらず、そこで作っていく姿で学べ、というタイプで、それを感じていた」と在りし日を思い返しながら「僕はカメラマンじゃないですけど、それを歌舞伎で生かせるように。私の中で先生が生き続けられるよう、私自身で思い出しながら、偲びながらいたい」と思いを馳せていた。
思い出すのは「とにかく元気の塊でした」という篠山さんの姿。「ここじゃ言えないような撮影時の秘話も。女性の扱い方、夜の遊び方に素晴らしく長けていた方。エネルギーの塊である姿はすごかった。歌舞伎の楽屋にも、どどどって入ってきて『きょう、やるからね!撮るからね!』と」とパワフルさを回顧。ここ2〜3年は調子が悪かったが「團十郎と新之助の襲名の時に先生に写真を撮ってもらいたいと思った。大変だったけど一生懸命来てくれて写真を撮ってくれた。感謝しきれないぐらいの方です」と悼んでいた。
篠山さんは1940年生まれ、東京都出身。日本大学芸術学部写真学科在学中の61年に『日本広告写真家協会展公募部門』APA賞を受賞。広告制作会社・ライトパブリシティを経て、68年よりフリー写真家として活動をスタートした。
75年に雑誌『GORO』の山口百恵特集で使い始めた「激写」は流行語に。91年に発表した樋口可南子の写真集『Water Fruit 不測の事態』でヘアヌードを解禁、同年の宮沢りえの写真集『Santa Fe』は155万部のベストセラーになった。そのほか、ジョン・レノン、オノ・ヨーコ夫妻など時代を彩るスターたちを撮り続けた。
今年で11回目となる新春の新橋演舞場での公演。團十郎は「年中行事の1つ。そこに慣れることなく、新しい気持ちで舞台に立ちたい、立つという決意を決める新年最初の舞台。私としても大事に舞台に向かいたいと思える大事なお正月です」と胸のうちを明かした。
没後300年を迎える近松門左衛門の傑作『平家女護嶋』を、新たな解釈と演出で練り直していく。タイトルの副題「恩愛麻絲央源平」の読みは「おやこのきずななかもげんぺい」で、現在も上演が重ねられている『鬼界ヶ嶋の場俊寛』だけではなく、原作のエッセンスをちりばめ、壮大なスケールで描き、乱世にあっても「自らの運命を決めるのは天ではなく自らである」ということを大きなテーマとしながら、新たに深い愛を守り抜く親子、夫婦の絆を描いていく。
公演は25日まで同所で。
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2024/01/05