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日9だけじゃない… “日10”『ナンウマ』ジワリ考察合戦加熱…野島伸司氏は何を狙う?【プロデューサー1問1答】

 日曜夜の地上波連続ドラマが、展開予想・考察合戦の様相を呈している。日曜劇場『VIVANT』(TBS系、後9:00)は“別班”をめぐって、ネット騒然。一方で、ABCテレビ・テレビ朝日系“日10”『何曜日に生まれたの』(後10:00)も、謎めいたストーリーで負けてはいない。飯豊まりえ主演×野島伸司氏脚本のジェットコースタードラマが、じわじわと話題を集めている。

『何曜日に生まれたの』第3話より(C)ABCテレビ

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 両作とも、二転三転、エンディングが予想できないオリジナル企画の“ザ・連ドラ”だ。『VIVANT』は堺雅人をはじめ、主要出演者の名前をのぞき、あらすじなどの情報が放送開始まで一切伏せられた。『何曜日に生まれたの』も、飯豊が引きこもりのヒロインを演じることや、共演者の役柄などが説明されるにとどまっていた。

 第3話(8月20日放送)まで進み、ドラマの輪郭が明らかになり、続きが気になるところ、1週休みをはさみ、第4話は9月4日放送予定。SNSでは「1話より2話、3話の方がどんどん面白くなってる」「早く次回が観たい」「続き気になりすぎる」など、期待が寄せられている。

 『何曜日に生まれたの』は、野島氏が5年ぶりに地上波連ドラの脚本を書き下ろした。平成時代に『101回目のプロポーズ』をはじめ、『高校教師』『人間・失格〜たとえばぼくが死んだら』『未成年』、さらに『ひとつ屋根の下』や企画・原案の『家なき子』などを生んだヒットメーカーが、最新作に選んだ舞台はアフターコロナ、今の物語。「ラブストーリーか、ミステリーか、人間ドラマか、社会派か」とジャンルを飛び越え、世界的スケールの『VIVANT』とは違った魅力を放つ。

■『何曜日に生まれたの』ここまでの展開

 27歳の主人公・黒目すい(飯豊)は、サッカー部のマネージャーだった高校時代、バイク事故に遭ったのがきっかけで、コモリビト(引きこもり)になった。引きこもった10年間の後半はパンデミックと重なる。買い物や家事などは自分でする。部屋ではゲームに熱中し、ライトノベルなども好きなようだ。

 父で漫画家の丈治(陣内孝則)が、担当編集者の来栖久美(シシド・カフカ)から連載終了を告げられる。そこへ、大人気ラノベ作家・公文竜炎(溝端淳平)が現れ、すいをモデルにした作品を共作しようともちかける。公文のファンだったすいはOKし、導かれるように、自分のトラウマと向き合い始める。

『何曜日に生まれたの』第3話より(C)ABCテレビ

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 出会うのは、すいがかつて淡い恋心を抱いていたムードメーカー・悠馬(井上祐貴)、すいと一緒にバイク事故に遭った部のエース・純平(YU)、マネージャー仲間だった瑞貴(若月佑美)とリリ子(片山友希)、補欠ながらキャプテンだった健人(濱正悟)。現代と10年前が交錯しながら、事件の真相が明らかになっていく。事故の流血場面や心に刺さる冷たいセリフのやりとり、一方で瑞々しい青春の1シーンなど、断片的にフラッシュバックする。

 過去の全貌、本当の心境、恋の行方、さらに公文がなぜすいを知っており、感心を持ったのかなど、わからないことだらけ。そうした中、現代のすいの言動は公文によって“盗聴”され、父・丈治は娘を心配しながら一喜一憂。編集長・久美とカメラマンの妹・芽衣(早見あかり)もその状況にのめりこんでいく。

 タイトルになった「何曜日に生まれたの」、略して「ナンウマ」は、久しぶりに旧友とコミュニケーションをとるすいに対し、公文が贈った言葉。タイやミャンマーでは、会話のきっかけに「何曜日に生まれたの?」と切り出すという。劇中、すいは出会った相手に「ナンウマ…?」と問いかける。

『何曜日に生まれたの』第3話より(C)ABCテレビ

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 まさに“野島伸司ワールド”ともいえる印象的なキャラクター、セリフ、描写…、さらに番組公式サイトやSNSでの発信に至るまで、ヒントはあちこちに仕掛けられているという。そして主題歌は、60年代にヒットした英ロックバンド・The Holliesの「Bus Stop」。

■ABCテレビ制作“日10”ドラマが目指すもの

 日曜10時のテレビ朝日系ドラマ枠は、大阪・ABCテレビが今年4月クールに新設した。第1弾は、清野菜名主演、岸井ゆきの生見愛瑠共演の『日曜の夜ぐらいは...』となり、脚本家・岡田惠和氏がオリジナルシナリオを手がけた。大人の女性3人がラジオ番組を通して出会い、寄り添い、幸せを共有していくストーリーが感動を呼び、7月度のギャラクシー賞月間賞を受賞した。

 同枠をプロデュースするABCテレビの清水一幸氏は、かつてフジテレビに在籍し、坂元裕二氏脚本の『最高の離婚』『問題のあるレストラン』や、大ヒットした『のだめカンタービレ』、『CHANGE』、『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』、さらに野島氏の配信向け作品『パパ活』、『彼氏をローンで買いました』など、多彩なドラマに携わった。『何曜日に生まれたの』演出の大塚恭司氏、岩本仁志氏、松原浩氏もまた、過去の野島氏作品などに参加してきた強力チームだ。

 あした(月曜日)に向けて、今を生きる楽しみやワクワクを、オリジナルドラマを通して届けようという強い意志がみなぎる。『日曜の夜ぐらいは…』から『何曜日に生まれたの?』の“曜日リレー”は、果してどんなラストを迎えるか。

『何曜日に生まれたの』第3話より(C)ABCテレビ

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 野島氏は「長く閉塞感のあったコロナ禍から、ようやくマスクが取れましたね。今回はそこを踏まえてかなりトリッキーな物語ですが、鮮度の高い若いキャストで、前向きなメッセージを届けられたらと思います。個人的には普段ドラマを観ない、漫画、アニメ派の視聴者にのぞいてもらえたらうれしいです。2次元と3次元を虹をかけてつなげてみたい。ちなみに、月曜日に生まれました(笑)」とコメントしている。

■清水一幸プロデューサー 1問1答

――あらためて、ABCテレビが日曜10時に地上波全国ネットドラマを新設した意図は?

昨今、テレビ局が放送収入だけでは成り立たなくなっていく状況の中、そこに打って変わって主流となってきているのが、コンテンツビジネスであり、配信や海外に向けてのコンテンツ制作が各社の肝となっているのでは、と。その代表格がストーリーコンテンツ、特に「ドラマ」というものの価値が最も高いと考えられています。
そんな中、キー局でもさらに増えつつある「ドラマ」を、ABCテレビも流れに乗り遅れず、勝負していこうという形で日曜10時に乗り込んでいった、という感じでしょうか。

――今回、野島伸司さんのオリジナル作品を企画した狙いは?

この枠のコンセプトは、「オリジナル作品」です。そんな中、有名脚本家の方、ヒットメーカーの方とオリジナル作品を作っていくということが、まず頭に浮かびました。4月クールの岡田惠和さんもそうでしたが、今回の野島伸司さんも「オリジナル作品」という枠のコンセプトに賛同いただき、実現しています。
野島さんとは、フジテレビ時代にも何作品かご一緒させていただきましたが、配信や深夜ドラマでしたので、今回は、自分が視聴者として見ていた頃のいわゆる「野島作品」のような、GP帯の連続ドラマをご一緒したいという気持ちが強かったです。あの頃、視聴者として「一時間があっという間に感じ、次の週が楽しみになる興奮」を今回も感じてもらえたら…という希望も込めて、企画しました。

『何曜日に生まれたの』第3話より(C)ABCテレビ

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――放送前の衝撃ストーリーの予告通り(か、それ以上に)視聴者から展開がまったく読めないという声が届いていますが、想定通りでしょうか?

そうですね。台本を作っていく流れで、野島さんから送られてくる台本を読み進める中で、私たち制作陣も展開が読めず、この作品はどこに進むのだろうか?という感じになりました。ですので、私たちも感じたそのままを視聴者に届けられたらと思い、キャッチコピーも「ラブストーリーなのか?ミステリーなのか?人間ドラマなのか?はたまた社会派なのか?決めるのは、あなたです!」とさせていただきました。

――過去(平成)のショッキングな描写のなかに、現代(令和、アフターコロナ)らしい題材が多数ちりばめられています。野島さんの狙いは何でしょうか?

記者会見で野島さんが、コロナ禍の影響で、理想のキャンパスライフを送ることができなかった大学生が、構想のきっかけだったと…。
「キラキラしたキャンパスライフを想像して入学したのにも関わらず、コロナ禍でキャンパスに通えず、そのまま何年間もリモート授業になり、そのまま退学した人や、引きこもりになった人たちのことがずっとひっかかっていたんです。彼らに寄り添おうかなというのが、最初の考えでした」と話されていたのですが、そこに答えがあるのではないですかね。

――第3話までは、コモリビトだったすい(飯豊まりえさん)の過去の事件、クラスメイトたちが紐解かれています。しかし、単なるトラウマからの解放で終わるストーリーではないと思うのですが…?

そうですね。これからも、過去の事件と高校時代、それにすいを取り巻く登場人物たちの絡みは続いていきます。ラブあり、ミステリーでもあり、一筋縄ではいかないですよ…。最終回まで見ていただけると、野島さんが視聴者の皆さまに届けたいと思ったこと、そして我々制作者の願いがわかるかと思います(笑)

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――公文竜炎(溝端淳平さん)ら個性的な大人たちは謎めいたまま、ほぼ動きがありませんが、今後どうなるのでしょうか?キーマンは?

動き、ありませんか?盗聴や盗撮など、普通じゃ受け入れられない行動していますが…(笑)。それも、一つの物語のピースとして、受け入れていただいていたらありがたいですが。キーマンは、たくさんい過ぎて絞れないです。

――キャラクター以外に、注目すべきヒント(画面上や考察動画など)を教えてください。

アガサというキャラクターには注目していただいて、良いかも?です(笑)

――第1話から登場した謎ワード「ナンウマ」は物語に影響しますか?ずばりハッピーエンドですか?

「ナンウマ」は謎ではなく、「何曜日に生まれたの」の略です(笑)。公文が説明し、すいが使っているように、会話のきっかけとなればと思っています。もっともっと世の中の人が使ってくれるようなワードになってくれれば…と思います!見え方は人それぞれかと思いますが、私的にはハッピーエンドだと思っています。

――他局の9時台が盛り上がっています。「ナンウマ」同様、1話完結型ではないオリジナルドラマ、練り込んだ企画です。ドラマ制作者として視聴者へメッセージをお願いします。

昨今、一話完結ドラマが多く、視聴者の方々もそれに慣れてきているのでは?と思ったりもしています。ただ、私たちがかつて視聴者としてドラマを見てきた時代のように、翌週(次回)が待ち遠しくなるような作品が世に出れば、「まだまだテレビ、テレビドラマも捨てたもんじゃない」という感じになっていくのではないかと思います。
制作者としては、そういった作品を一つでも多く生み出すことを目標としていますし、ABCテレビのこの日曜10時の枠は、そういった作品を作り続ける枠として位置付けていきます。皆さま、引き続きよろしくお願いいたします!

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