総合光学機器メーカーで知られるタムロンが22日、代表取締役社長を務めていた鯵坂司郎氏が同日付で辞任し、副社長だった桜庭省吾氏と交代したと発表した。鯵坂氏について「不正の事実」が発覚したため。同社は特別調査委員会を設置して調査するとした。

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　同社によると、7月9日に同社内の「外部窓口」宛に、鯵坂氏が出張に第三者女性を同伴させ、当社の経費を私的に流用した旨の内部通報があったという。それを受け、同社監査役および社外取締役において当該事実に関する調査を行ったところ、鯵坂氏が少なくとも過去5年間、月に複数回にわたり上記の第三者女性が関与する特定の飲食店において飲食し、当該費用を同社に負担させていた事実が発覚した。また、同件事案に関する支出管理を行っていた元常務取締役の（不作為を含む）関与も疑われるという。

　同社はこの事態を深刻に受け止め、22日開催の取締役会において、独立した中立かつ公正な外部専門家及び同社独立社外取締役で構成される調査委員会を設置し、本件事案に関する徹底した事実調査を実施することを決議した。

　鯵坂氏本人から同日付で取締役及び代表取締役を辞任する申し出があり、辞任した。新社長には副社長の桜庭氏が昇格した。

　今後について同社は、「特別調査委員会による調査に対して全面的に協力し、早急に調査を進めてまいります」とし、「調査結果につきましては、調査報告書を受領次第、速やかにお知らせする予定です」と発表した。