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小泉今日子&宮藤官九郎、本が開いた“想像力の扉”を語り合う【インタビュー】

 脚本家の宮藤官九郎氏が、7日配信のSpotifyオリジナルポッドキャスト番組『ホントのコイズミさん』(毎週月曜配信)に出演。前回に引き続き、小泉今日子と、さまざまなエピソードを語り合う。

Spotifyオリジナルポッドキャスト番組『ホントのコイズミさん』の模様

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 本を開けば、新しい世界への扉が開く。小泉の傍らにはいつでも本があった。自ら「本」と「本に関わる人たち」に会いに行き、語らい、紡いでいく……。自分という旅路を歩む者たちの止まり木的存在が同番組のコンセプトとなっている。

 自身の読書体験について、宮藤氏は「好きな作家さんはいました。筒井康隆さん、つかこうへいさんの本は読んでいましたね。つかさんのエッセイってすごく傍若無人で、本当はそこまでやってないだろうなっていうのが好きだった。筒井さんは、まだSFっていうことを知らない時だったんですけど、デタラメで面白かったです。表現って、こんなこと言っていいんだっていうことを無意識で経験していたかもしれないですね」と告白。

 小泉も「子どもの頃に、自分は今ここで生きているけど、自分が自分を動かしていると思えないとか思っていたんですよ。違う次元に動かしている人がいるとか。自分が変なのかなとか思っていたんですけど、星さんの作品などを読むことで、そうやって想像するっていうのはいいんだよねって思えました」としみじみ。宮藤氏「僕も、僕以外の家族がグルになって、オレをだましているって思ったこともありました(笑)。部屋から出た時に悪い相談をしてとか、もしかしたら宇宙人じゃないかとか。茶の間に居る時に、音させないで行ったらビックリするんじゃないかとか。そういう感覚って、大人になったら、なくなっちゃうんですかね」となつかしんだ。

 宮藤氏が「今って映像が追いついちゃったじゃないですか。クオリティー高い映像で表現しちゃうことで、考える前に見せられちゃう」と指摘すると、小泉も「絵で見せられちゃった時に、本当は自力でそうできることができなくなっちゃうんじゃないかな」とコメント。その後は、宮藤氏が手がける舞台『大パルコ人(4)マジロックオペラ 愛が世界を救います(ただし屁が出ます)』にまつわるトーク、小泉が田原俊彦以来にハマっているというBTSにまつわるエピソード、宮藤氏が推薦する書籍『たましいの場所』(早川義夫)などについて語り合っていった。

 番組では、小泉今日子と上田ケンジによる新ユニット「黒猫同盟」の書き下ろし楽曲も楽しむことができる。収録を終えた小泉と宮藤氏が、ORICON NEWSの取材に応じた。

――収録を終えて

【宮藤官九郎】収録したっていう感じよりは、おしゃべりができたっていう感じだったので、すごく楽しかったです。

【小泉今日子】宮藤さんが脚本を書かれた作品に出させてもらう時も、しゃべる機会って、ほとんどないですよね?

【宮藤】実はないですね。現場に行くと、どうしていいかわからず、話しかけるのも失礼かなと思って、見ているだけになっちゃうから、あんまり話す機会ってないですね。

――本をテーマにしたトークは新鮮だった?

【小泉】本屋さんとか、翻訳家の方、デザインをされている方など、広く本に関わっている方とお話をしています。すごくSpotifyさんが自由なので、あの人にも会いたいってどこまでも広がっていっちゃうから、今回は本をテーマにした番組にしました。

――宮藤さんがご紹介されていた『たましいの場所』は、かつてラジオ番組『ACTION』の企画でも紹介されていましたが、私も実際に書店まで行って購入しました。本には、そういった人を動かす力もあると思うのですが?

【宮藤】今はネットで買えちゃったり、電子書籍もありますけど、モノって大事ですよね。本が届いた時の「来た!」っていう感覚とか。

【小泉】この番組を始める時の理想として、聞いた人が次の行動につながる。その本屋さんに行ってみたとか、次のアクション、次の扉を開きたいというのが裏テーマでやっているので。『ACTION』を聞いて、吉祥寺の本屋さんまで行ったっていうのも、次のアクションにつながったということですよね。そういうのが理想ですね。

【宮藤】ありがとうございます。あれはいい企画でしたね。

――この番組でも企画などはできそうですが?

【小泉】この番組オリジナルの曲をかけたり、出版の方と話を進めていたり、ほかの番組とは違うやり方をチャレンジしているのですが。コロナ禍でなければ「待ち合わせ」みたいなテイストでイベントとかもやってみたら、かわいいですね。天気のいい日に、公園の中のステージみたいなところで「待ち合わせ」っていう感じにしたらいいですね。次の行動になればうれしいですね。今回だったら、宮藤さんの舞台をみなさんが見に行ってくれたらいいなと思います。『俺の家の話』を見ていなかった人は、追いかけて観ていただけたら(笑)。

――もし、2人で本を作るとしたら、どういった作品にしてみたいですか?

【宮藤】なんですかね…。僕が小泉今日子のフリをして書くとか(笑)。どこまでウソが書けるか。

【小泉】覆面で(コラムニストの)ナンシー関さんみたいなコラムを書いてみたいですね。『テレビ消灯時間』みたいな(笑)。ナンシーさんのコラムはすごく面白かったな。

【宮藤】いつになっても(魅力は)変わらないですね。あのまなざしっていうか…。

【小泉】消しゴム版画が最後に全部洗い流してくれるじゃないですけど(笑)。私も彫られたことありましたね。

【宮藤】僕も彫られたことがあって、文章の方(で自分のこと)は褒められてはいなかったんですけど「光栄です」って思いますよね。

【小泉】私も思いました。芸人さんが、浜田雅功さんにツッコまれるみたいな感覚(笑)。

――リスナーにメッセージ

【宮藤】僕はしゃべっていて、すごく楽しかったので、みなさんも聞いていただけたら。

【小泉】毎週新しいものが配信されるのですが、本当に小さな活動とか小さな声とかを拾っていきながら、そういう情報を共有できる番組になればいいなと思っているので、楽しみにしてください。メッセージを送ってもらえるフォームを作ったのですが、リスナーの方々からすばらしいアイデアがたくさん送られていて。もともと本が好きな方が聞いてくださっているみたいで、ものすごくいいヒントをいただいているので、そういうのもぜひ実現させていけたらなと。

 6月14日公開予定のエピソードは、リスナーから届いたお便りをもとに、6月のPRIDE月間を記念して、LGBTQ+のための雑誌「Over Magazine」より古賀一考氏、宇田川しい氏をゲストに招き、多様性について語りあう。

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  1. 1. 小泉今日子、宮藤官九郎に感謝「女優としての転機を作っていただいた」
  2. 2. 小泉今日子&宮藤官九郎、本が開いた“想像力の扉”を語り合う【インタビュー】

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