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映画業界2019年“明”の年 15年ぶり快挙に向け『アナ雪2』にかかる期待

 2019年の映画界では、『天気の子』、『アラジン』、『トイ・ストーリー4』の3作品が興行収入100億円超えを達成。この記録は、10年の『アバター』(※公開は09年12月)、『アリス・イン・ワンダーランド』(4月17日公開)、『トイ・ストーリー3』(7月10日公開)以来、9年ぶりの快挙となる。22日には前作が255億円の興収を記録した『アナと雪の女王』の続編『アナと雪の女王2』が公開となり、4作品が100億円超えとなれば、04年の『ラストサムライ』(※公開は03年12月6日)、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(6月26日公開)、『ファインディング・ニモ』(※公開は03年12月)、『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』(2月14日公開)以来15年ぶりとなる。『アナ雪2』への期待とともに、際立つディズニー映画の強さに着目したい。

■そもそも興行収入とは?

 日本では、99年までは映画の興行成績の発表では「配給収入」が使用されていた。映画館の経営者は、収入の中から配給会社に対して、決められた映画上映料金を支払う仕組みになっており、料金は映画によってパーセンテージが決められ、その収入が成績として公表されていた。興行収入は、言葉の通り映画館の入場料金の収入のことで、世界の映画界では興行収入でデータ発表をしていることなどから、00年から興行収入の発表に切り替えられた。

■ディズニー&東宝が多数の100億円超え 実写邦画には大きな壁

 これまで日本で興収100億円を突破したのは35作品。そのうちディズニーが11作品で、東宝が9作品と半数以上を占める。東宝からは歴代興収1位の『千と千尋の神隠し』(308億円)、同4位の『君の名は。』(250.3億円)、同6位の『ハウルの動く城』(196億円)、同7位の『もののけ姫』(193億円)、同8位の『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(173.5億円)と上位を独占している。

 一方で、実写邦画に目を向けると、『踊る大捜査線 THE MOVIE2』(03年)を筆頭とするも、『南極物語』(83年/110億円)、『踊る大捜査線 THE MOVIE』(98年/101億円)とこれまで3作品のみ。『劇場版 コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(18年)が93億円とあと一歩のところまで迫ったものの、『永遠の0』(13年/87.6億円)、『ROOKIES -卒業-』(09年/85.5億円)、山崎賢人・吉沢亮・橋本環奈ら人気キャストが集結して話題を集めた『キングダム』(19年)も56.9億円でいかに100億円が難しい数字であることがわかる。

■『アナ雪』はなぜこれほどヒットしたのか? 続編は季節にも注目

 『アナ雪2』は、公開日から週末3日間で興行収入19億4205万円、観客動員145万人を記録。これは、日本歴代3位の前作の初週と比較して約2倍の観客動員と興収である。

 『アナ雪』はなぜこれだけ多くの人を魅了しているのか。ディズニーの担当者は「人々の共感を呼ぶ魅力的なキャラクターやストーリー、心に残る数々の音楽が、多くの皆さまの心に届き、そして受け入れ、好きになっていただいた結果と受け止めています」と、さまざまな面から作品が受け入れられたと分析する。

 また、ORICON NEWSではメガホンをとったジェニファー・リー、クリス・バックの両監督とプロデューサーのピーター・デル・ヴェッコ、さらに劇中音楽を手掛けるロバート・ロペス、クリステン・アンダーソン=ロペス夫妻にインタビューを実施した。

 舞台を3年後に移した今作の季節は“秋”。楽曲のイメージについてロバートは「大人向けでミステリーにしたいというリクエストが監督からあったので、新しい気持ちで臨みました。より成熟したものを目指しました」と語ってくれた。

 クリス監督はこの“秋”という季節に「大事なのは“おとぎ話”であること。モデルとなったノルウエーの自然の美しさ、色の美しさを反映した作品になっています。キャラクターの構成もすごくユーモラスなものになっていることに加え、秋の美しさが温かい色合いで表現されています」と見どころを話す。

 担当者も「前作とあわせてひとつの物語と監督が語るとおり、3年の年月を経て成長したエルサとアナの姿が描かれ、珠玉のメロディーで紡がれるストーリーが魅力です。エルサとアナ、それぞれが“心のままに”未知の世界へ一歩踏み出すという冒険を経て、心の声に正直に進む彼女たちの姿と、その結末に期待していただきたいと思います」と続ける。

 映画を見た観客からも「アナ雪見に行くならバスタオルを持って行きなさい」「この伝説の物語の終えんを見届けられて本当に良かった!」「感動の涙でスクリーンが見えませんでした」など多くの感動の声が寄せられている。興行収入と良作品は必ずしも比例する関係ではないだろう。しかし、これだけ多くの人を惹きつけられる“魅力”はどこかに隠されている。この冬は『アナ雪2』を自身の目で観て音を聴いて、2020年を迎えるにもよいかもしれない。

関連写真

  • 『アナと雪の女王2』のメインカット(C)2019 Disney. All Rights Reserved.
  • 『アナと雪の女王2』から場面カット(C)2019 Disney. All Rights Reserved.

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