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バカリズム、向田邦子賞に感慨 異色のドラマ作りが奏功「これからも面白いものを」

 お笑い芸人のバカリズムが、優れた脚本作家に贈られる『第36回(2017年度)向田邦子賞』(主催:向田邦子賞委員会、東京ニュース通信社)を受賞し29日、都内で行われた贈呈式に出席。読売テレビで昨年4月13日〜6月15日に放送され、脚本のみならず自身で原作・主演を務めたドラマ『架空OL日記』での受賞となったが「この作品にかかわったみなさんのお力があったからこそで、本当にみんなで取った賞だと思っています」と喜びをかみしめた。

第36回(2017年度)向田邦子賞』を受賞したバカリズム (C)ORICON NewS inc.

第36回(2017年度)向田邦子賞』を受賞したバカリズム (C)ORICON NewS inc.

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 今作ができるきっかけについて「10年くらい前、プライベートの暇つぶしでOLさんになりすましたブログを始めて。最初は名前も伏せて、自分の友だちの5〜6人を笑わせるためだけにやっていたものでした。すると、僕のことを知らないOLさんから『こんなことありました』と言われたり、サラリーマンの方からは『この間、居酒屋にいたOLさんですよね』と言われたりしました」と回顧。「数年後に書籍化されまして、さらに広がってドラマ化されることになり、いつの間にか最終的に向田邦子賞をいただくことができた、この展開の方がドラマっぽいなというのが正直な気持ちです」と率直な思いを口にした。

 ドラマ化にあたってのこだわりについても「会話のリアリティーといいますか、ハラハラドキドキする展開こそないけれど、自分もその会話に参加しているような気持ちや、こういった職場で働きたいなと思ってもらえるような作品にしたかった」と力説。「通常のドラマで入れるような展開とかせりふは一切排除して、普段なら入れないせりふや無駄な間とかをとにかく盛り込んでリアルにすることに徹しました。スタッフさん、監督さん、演者さんも同じように面白がってくれて、世界を作り上げてくださいました。今後も形にとらわれず、自分の面白いと思ったものを作っていきたいと思います。今回が36回ということなので、37回もいただけるように、2連覇できるように頑張りたいと思います」と締めくくった。

 同賞は、故・向田邦子さんがテレビドラマの脚本家として、数々の作品を世に送り出し活躍してきた功績をたたえ、現在のテレビ界を支える優秀な脚本作家に送られる賞として、1982年に制定。前年度に放送されたテレビドラマを対象に、選考委員がノミネート作品を選定。本選を含めて4回の討議を経て受賞作品を決定している。選考委員は池端俊策氏、冨川元文氏、大石静氏、岡田惠和氏、井上由美子氏(向田邦子賞受賞順)となっている。

 今回の授賞理由は「『架空OL日記』はOLたちの私的な会話をスケッチしたせりふ劇である。更衣室の壊れたハロゲンヒーターについて、連句風にえんえんと続くOLたちの会話は実に無意味でリアルでおかしさにあふれている。しかし、リアリティーに満ちた彼女たちの会話はすべて虚構であるという作者のうそぶきが題名の『架空』という文字から見えてくる。この見事に作られたせりふ群が示す才気に対し向田邦子賞を贈る」というもの。バカリズムには、同賞の特製万年筆および副賞300万円が贈られた。

 贈呈式には共演者の佐藤玲、山田真歩、メガホンを取った住田崇監督、親交のあるいとうせいこうも出席。夏帆と臼田あさ美も祝福のメッセージを寄せた。

関連写真

  • 第36回(2017年度)向田邦子賞』を受賞したバカリズム (C)ORICON NewS inc.
  • 第36回(2017年度)向田邦子賞』に登壇した(左から)山田真歩、バカリズム、佐藤玲(C)ORICON NewS inc.
  • 第36回(2017年度)向田邦子賞』を受賞したバカリズム(C)ORICON NewS inc.
  • 第36回(2017年度)向田邦子賞』にいとうせいこうも急きょ駆けつけスピーチ(C)ORICON NewS inc.

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