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『明日の君がもっと好き』ポエムのようなせりふが新鮮

 俳優の市原隼人が主演するテレビ朝日系土曜ナイトドラマ『明日の君がもっと好き』(毎週土曜 後11:05 ※10日は後11:20スタート)。主な登場人物たちが抱えている“闇”が深すぎて“恐い”レベルだったり、第3話のラストに出てきた月が「大きすぎる」と視聴者からツッコミが殺到したり、何かと“過剰”なところがあるのだが、いきなり劇中で始まる登場人物たちのポエムリレーもその一つ。最近のドラマではほとんど見られないほど、詩的なせりふが新鮮だ。

 “人生に一度だけの大切な恋”をテーマに、市原、伊藤歩森川葵白洲迅志田未来ら5人の男女が“想定外”の恋の物語を紡ぎだしていく本作。主人公の松尾亮(市原)が、「口下手だから」というわりに、かなりのポエマーなのだ。第3話では、「言葉が人と人をつなぐ糸なら……手も……」と言って里川茜(伊藤)に手を差し伸べ、「音楽は…心に鳴り響いてるのに…それを正確に表現する…音符が、言葉が、ない」と、口下手をなげく。

 茜は、関わりを持った男が妻子持ちだとわかった修羅場で「お勘定は、この生き物が払いますので…今度は人間と来ます」(第1話)とスカッと言い放ち、「男は憎いのに、肌の温度をもう、恋しがっている」と本音を漏らす。

 自分のセクシャリティーに悩みを抱え、昼は工事現場で男っぽく、夜は一転、フェミニンな装いに身を包みガールズバーで働きながら自分の性的アイデンティーを探している丹野香(森川)は「唇に性別はない…ただ、ときめきの温度が違うだけだ」(第3話)、「くるくる、くるくる。男。女。胸の磁石の針は、方向が定まらず回り続けている」(第2話)と葛藤。

 幼少期に母親から受けた虐待によるトラウマがあり、年上の女性に対して深い“闇”を抱えている城崎遥飛(白洲)も、鬼畜なことをしながら、「悪酔いしてる、自分の運命に」(第2話)、「ママ、僕はあなたを追いかけながら、永遠に追いつけないメリーゴーランドに乗っている」(第3話)と苦しむのだった。 

 黒田梓(志田)は、姉・茜の恋人と“略奪婚”しておきながら、いまなお「次から次に男出来て、それが軒並み高身長、高学歴、ついでに家庭あり? 不倫のバイキンでもくっついてんじゃないの?」と毒を吐きまくる。

 “過剰”という点でいえば、茜と梓の祖母・里川静子(三田佳子)も恐すぎ。夫の介護をしている献身的な妻に見えて、実は…「女は誰も一匹、胸に鬼を飼ってる」(第2話)と、すごみを感じさせる芝居を見せている。

 本作の脚本を手掛けるのは、『君の名は』(NHK)、『氷点』(テレビ朝日)、『同窓会』(日本テレビ)、『外科医 有森冴子』(日本テレビ)などで知られ、時代を正確に切り取った鋭いせりふ回しに定評のあるベテラン・井沢満氏。第4話も思いもよらない名せりふが飛び出すに違いない。



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