俳優・市村正親の主演、連続テレビ小説『ひよっこ』の岡田惠和氏の脚本によるテレビ朝日系ドラマスペシャル『最後の同窓会』が、26日(前10:00〜11:50)に放送される。本作では市村にとって「めったにない」ことが実現し、「日本の大人版『スタンド・バイ・ミー』のようなドラマができた」と自信をもって作品を語る。
「めったにない」ことの一つが、本作で市村が演じた高槻功(たかつき・いさお)のキャラクター。ハムレットやマクベスといった“王”を演じ、連続テレビ小説『べっぴんさん』でヒロインに大きな影響を与える靴職人などを好演してきた市村が、いま一つ冴えない、ちょっと面倒くさい感じさえある、ごく普通の定年を迎えるサラリーマンを演じる。市村のパブリックイメージとのギャップを見せるのも本作の狙いの一つ。
高槻は、小学校時代は皆のリーダーだったが、その後は、可もなく不可もない人生を送ってきた。定年後も嘱託として働けるとばかり思っていたのに、引きとめられることもなく、おざなりのセレモニーで送り出され、妻からも適当にあしらわれ、独立した子どもたちも無関心。自分の人生を「つまらない」と落胆していた矢先に、小学校の同窓会に誘われる。
市村は「今回の高槻のようなすべてが普通で、冴えないサラリーマンの役をいただいて、新鮮でした。台本を読んで、ワクワクしました。彼の人生のピークは小学生時代。将来、自分は一角の人物になる、と思っていたけど、高校、大学、そして社会に出たら自分よりすごい人間はたくさんいることを思い知って、ちっとも思い通りにいかない現実と折り合いをつけながら生きてきた。普通に大学へ行って、普通に就職して、普通に結婚して、子どもを育てて、60歳の定年を迎えた高槻は、普通すぎる自分の人生を『つまらない』と思っている。ただ、俯瞰して見ると、マイナスなところもないし、どちらかと言えば幸せな人生を歩んできた男。多くの方に共感していただけるんじゃないかと思いました」。
「めったにない」ことの2つ目が、同年代の片岡鶴太郎、角野卓造、でんでん、そして松坂慶子との共演だ。「配役を聞いて、これは“最高の同窓会”になるなっ、と思いました」と市村。この5人だけでドラマのほとんどのシーンが進行する。そんなドラマ、いまどき珍しい。
小学生の頃、よく一緒に遊んでいた5人。定年退職後の人生に迷った男(市村)、ガンを患い余命宣告を受けた男(角野)、強盗事件を起こして逃走中の男(片岡)、鬼嫁に虐げられているマドンナ(松坂)、ひとり娘に拒まれている男(でんでん)。さまざまな事情を抱えた5人が同窓会で再会を果たす。
飲み明かした朝、気がつくと仲間のひとりが死んでいた。そういうことも普通にあり得る年齢なんだ、と現実を直視した彼らは、亡くなった仲間と孫娘の最後の約束を果たすため、“遺体を孫娘のピアノ発表会まで送り届ける”ことに。突如スタートした“遺体とのドライブ”は思いもよらぬハプニングの連続。波乱の旅を続けるうち、彼らは子どもの頃のワクワクした気持ちを思い返し、生きる希望をよみがえらせていく。高槻たちは、無事に“遺体を孫娘のピアノ発表会まで送り届ける”ことができるのか。
「5人が車の中にひしめき合う形で撮影しましたが、とても楽しかったですね。特に、死体になってからのでんでんさんの芝居が生き生きしていた(笑)。死体のでんでんさんに抱きつかれて、松坂慶子さんが最初、気味悪がってギャーギャーわめくシーンとか、撮影中も面白かったです(笑)」。
岡田氏の原作のないオリジナル作品に“主演”するのは今回が初めてだった。「台本を読んで、まず“いい物語だなぁ”と思いました。どことなく『スタンド・バイ・ミー』の雰囲気が漂っていて、非常にやりがいのある作品だと感じましたね。自分の同窓会とも重なるところも多々ありましたし、深刻な会話を交わす場面が、“こういうことってあるよな”“切ないなぁ”としみてきました」(市村)。
最後に視聴者にメッセージを求めると、「同世代のなんとなくモヤっとしている方たちに伝わる何かがあるといいな、と思います。『青春とは、心の若さである』(サムエル・ウルマン)ということばもありますけれど、一度童心に返ってみる、というのも悪くない。いくつになっても気持ち次第で、青春は取り戻せる。ただそのためにも、周りにいる人たちのことを大切に見つめていくことが大事だと思うんです」と、話していた。
「めったにない」ことの一つが、本作で市村が演じた高槻功(たかつき・いさお)のキャラクター。ハムレットやマクベスといった“王”を演じ、連続テレビ小説『べっぴんさん』でヒロインに大きな影響を与える靴職人などを好演してきた市村が、いま一つ冴えない、ちょっと面倒くさい感じさえある、ごく普通の定年を迎えるサラリーマンを演じる。市村のパブリックイメージとのギャップを見せるのも本作の狙いの一つ。
高槻は、小学校時代は皆のリーダーだったが、その後は、可もなく不可もない人生を送ってきた。定年後も嘱託として働けるとばかり思っていたのに、引きとめられることもなく、おざなりのセレモニーで送り出され、妻からも適当にあしらわれ、独立した子どもたちも無関心。自分の人生を「つまらない」と落胆していた矢先に、小学校の同窓会に誘われる。
市村は「今回の高槻のようなすべてが普通で、冴えないサラリーマンの役をいただいて、新鮮でした。台本を読んで、ワクワクしました。彼の人生のピークは小学生時代。将来、自分は一角の人物になる、と思っていたけど、高校、大学、そして社会に出たら自分よりすごい人間はたくさんいることを思い知って、ちっとも思い通りにいかない現実と折り合いをつけながら生きてきた。普通に大学へ行って、普通に就職して、普通に結婚して、子どもを育てて、60歳の定年を迎えた高槻は、普通すぎる自分の人生を『つまらない』と思っている。ただ、俯瞰して見ると、マイナスなところもないし、どちらかと言えば幸せな人生を歩んできた男。多くの方に共感していただけるんじゃないかと思いました」。
「めったにない」ことの2つ目が、同年代の片岡鶴太郎、角野卓造、でんでん、そして松坂慶子との共演だ。「配役を聞いて、これは“最高の同窓会”になるなっ、と思いました」と市村。この5人だけでドラマのほとんどのシーンが進行する。そんなドラマ、いまどき珍しい。
小学生の頃、よく一緒に遊んでいた5人。定年退職後の人生に迷った男(市村)、ガンを患い余命宣告を受けた男(角野)、強盗事件を起こして逃走中の男(片岡)、鬼嫁に虐げられているマドンナ(松坂)、ひとり娘に拒まれている男(でんでん)。さまざまな事情を抱えた5人が同窓会で再会を果たす。
飲み明かした朝、気がつくと仲間のひとりが死んでいた。そういうことも普通にあり得る年齢なんだ、と現実を直視した彼らは、亡くなった仲間と孫娘の最後の約束を果たすため、“遺体を孫娘のピアノ発表会まで送り届ける”ことに。突如スタートした“遺体とのドライブ”は思いもよらぬハプニングの連続。波乱の旅を続けるうち、彼らは子どもの頃のワクワクした気持ちを思い返し、生きる希望をよみがえらせていく。高槻たちは、無事に“遺体を孫娘のピアノ発表会まで送り届ける”ことができるのか。
「5人が車の中にひしめき合う形で撮影しましたが、とても楽しかったですね。特に、死体になってからのでんでんさんの芝居が生き生きしていた(笑)。死体のでんでんさんに抱きつかれて、松坂慶子さんが最初、気味悪がってギャーギャーわめくシーンとか、撮影中も面白かったです(笑)」。
岡田氏の原作のないオリジナル作品に“主演”するのは今回が初めてだった。「台本を読んで、まず“いい物語だなぁ”と思いました。どことなく『スタンド・バイ・ミー』の雰囲気が漂っていて、非常にやりがいのある作品だと感じましたね。自分の同窓会とも重なるところも多々ありましたし、深刻な会話を交わす場面が、“こういうことってあるよな”“切ないなぁ”としみてきました」(市村)。
最後に視聴者にメッセージを求めると、「同世代のなんとなくモヤっとしている方たちに伝わる何かがあるといいな、と思います。『青春とは、心の若さである』(サムエル・ウルマン)ということばもありますけれど、一度童心に返ってみる、というのも悪くない。いくつになっても気持ち次第で、青春は取り戻せる。ただそのためにも、周りにいる人たちのことを大切に見つめていくことが大事だと思うんです」と、話していた。
コメントする・見る
2017/11/25