ドラマ&映画 カテゴリ
ORICON NEWS

大杉漣、『バイプレイヤーズ』続編があるなら違うアプローチで

 誰もがその名前を知る強面のベテラン脇役俳優6人が“役作りのためにシェアハウスで共同生活する”というエキセントリックな設定で、ドラマ制作裏側の脇役の悲哀をおもしろおかしく描いた人気ドラマ『バイプレイヤーズ』(テレビ東京系)が惜しまれながら最終回を迎えた。同番組のメインキャストであり、昨今の“バイプレイヤー”ブームの中心人物である大杉漣が、その撮影現場の様子と期待が高まっている続編について語ってくれた。

「スタッフさんにワガママを言わせてもらっていた」と撮影を振り返る大杉漣(写真:逢坂聡)

「スタッフさんにワガママを言わせてもらっていた」と撮影を振り返る大杉漣(写真:逢坂聡)

写真ページを見る

◆スタッフさんにワガママを言わせてもらっていた

 懐の深い人間的な大きさと、ベテランならではの役者魂を毎話にじませながらも、どこか哀愁を漂わせる姿が魅力となり、ドラマファンを中心に熱い人気を博した『バイプレイヤーズ』。シェアハウスでの6人の仲の良さは愛らしささえ感じさせたが、実際のキャストたちもそのままの関係性だったようだ。

「他の現場では味わえないものがありましたね。みんなのいい意味でのワガママだったと思います。しかし、よくよく考えてみれば、それは監督さんスタッフさんにワガママを言わせてもらっていたんですね。彼らに“放牧”されている感じです(笑)。ノウハウやシステムではなく、気持ちがものを作っていくんだということを改めて感じさせてもらった現場でもありました」

 特別な絆のあるバイプレイヤー仲間との現場であり、バイプレイヤーたちがそろって主演になる特殊な作品に携わった6人。これまでに数多くの現場を経てきた彼らにとっても、今作の撮影が終わってからはそれぞれの心になにかが残った。

「撮影が終わったあとも、『風邪ひいてない?』『どこどこの何が美味しいよ』とかそんな他愛なきメールが来ます。恐らく僕たちは、『バイプレイヤーズ』が終わったという安堵と、ちょっとした寂しさを感じているんだと思います(笑)。本当はすぐに飲みに行きたいんですが、今はしばらく我慢して会わないようにして……でもまたそのうち集まると思います」

◆オジさんたちの長い修学旅行もしくは部活だった

 番組エンディングのトークコーナー「バイプレトーク」でキャストたちから「続編は〜」という言葉があがっていたこともあり、すでにネットでは続編への熱い期待が渦巻いている。しかし、この3月に開催した4月編成説明会でテレビ東京は、現状では決まっていないとコメント。そこで、大杉に「続編があるなら?」を聞いてみると、シーンを客観的に見つめた。

「今回は『バイプレイヤーズ』という広義なタイトルでしたが、これは僕ら6人じゃなくてもいいわけですし、いろいろな形の『バイプレイヤーズ』があると思うんです。女優さんバージョンだっていい。“バイプレイヤー”と呼ばれる方たちはたくさんいますからね。もし続きがあるなら、もちろん僕たちも今回とは違った形のアプローチはしたいと願っています」

 もともとは、2002年に東京・下北沢の映画館で開催された、この6人(大杉漣、光石研遠藤憲一松重豊田口トモロヲ寺島進)が選んだ作品を特集上映する映画祭『6人の男たちフィルムズ』がひとつのきっかけ。その前から集まったりもしていた6人が、「いつかみんなで一緒に映画をやりたい」という話をしながら、実際に企画を立ち上げていた時期も経て、今回のドラマのオファーがテレビ東京から舞い込んだ。そして、多忙を極める売れっ子6人の奇跡的な共演が実現した『バイプレイヤーズ』は、本人たちも周囲も想像以上の大きな反響を得た。

「今だから実現できたんだと思います。全員が数多くの現場を踏み、そこにいる。撮影現場のみんなの顔は、とても充実し楽しいものでした。(千葉の)館山ロケは、ほぼオジさんの合宿のようでしたし、あんな時間はなかなか経験できませんね」

 そんな同作の撮影現場を改めて振り返ってもらうと、満面の笑みを浮かべて懐かしんだ。

「『バイプレイヤーズ』は、オジさんたちの長い修学旅行もしくは部活だったんじゃないですかね。実際、まくら投げもやりましたから(笑)。ああっ、今こうして話していたら、またみんなに会いたくなりました(笑)」

提供元:CONFIDENCE

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索