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内田有紀「女同士がぶつかり合うお芝居、楽しい」

■NHK・BSプレミアム『はぶらし/女友だち』1月5日スタート、毎週火曜 後11:15、連続8話

NHK・BSプレミアムのドラマ『はぶらし/女友だち』1月5日スタート。水絵(左/池脇千鶴)の出現に戸惑う鈴音(右/内田有紀)(C)NHK

NHK・BSプレミアムのドラマ『はぶらし/女友だち』1月5日スタート。水絵(左/池脇千鶴)の出現に戸惑う鈴音(右/内田有紀)(C)NHK

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 最近、はやっていると言われる、読後感が悪いミステリー“イヤミス”。映像化も相次いでいる中、同ドラマは作家・近藤史恵氏の小説を映像化したもの。もともと心理サスペンスには“負の感情”が渦巻いているものだが、本作はより心の奥深いところに働きかけてくるものがあって、初回の試写を観た記者たちの間でも「イライラするけど続きが気になる」と話題になった作品だ。主演の内田有紀池脇千鶴の熱演によるところも大きい。

 本作の主人公・鈴音(内田)は独身アラフォーの人気脚本家。仕事で成功し、経済的な余裕を手にしている一方で、交際相手とは不倫関係にあるという内面的な孤独を抱えている女性。そんな鈴音の元に、故郷・静岡の女子高合唱部で共に青春を過ごした同級生の水絵(池脇)が、幼い一人息子を連れて突然現れる。

 水絵はシングルマザーなのにリストラにあい、ほかに行く当てがないと言う。「一晩だけ」のはずが、水絵の就職先が見つかるまでという約束にすり替わり、奇妙な同居生活が始まる。鈴音は日々の生活や仕事のペースを乱されていき、身の回りで次々と奇妙な出来事が起きるのだった。“友達とは何か”、“善意とは何か”“人は人に対してどこまで親切にすべきなのか”、大いに考えさせられるストーリーだ。

 鈴音を演じた内田はクランクアップした3日後に行われたインタビューで「撮影中、自分自身がすごくストレスを感じていたことに、撮影が終わってから気付きました。鈴音のように人を受け入れてばかりいると、すごく心に負荷がかかるんだな、ということをこの身をもって知りました」と、疲労感やら達成感やらが混ぜこぜになった感覚を語っていた。

 ドラマの初回、視聴者をグイッとこの作品に引き込む“仕掛け”としてフィーチャーされるのが、タイトルにもなっている“歯ブラシ”だ。突然、子連れで現れた水絵親子を邪険に追い返すこともできず、一晩泊めてあげることにした鈴音。「歯ブラシ」を買い忘れたという水絵に、鈴音は予備の歯ブラシを渡す。その翌日、水絵がとった「歯ブラシ」をめぐる行動が、じつにイライラさせられるとても奇妙なものなのだ。。

 内田は「なんとも言えない気持ち悪さ、居心地の悪さ、スカッとしない感じがこのドラマ全体を通して常に流れています。その象徴ともいえるのが、第1話の歯ブラシのシーンですね。価値観の違いと言ってしまえばそれまでなんですが、自分と価値観が合わない人と一緒に暮らすのは本当につらいことなんだなぁと思いました。全く価値観の違う他人が生活の中に入り込んできた時に、人はどういうリアクションをするのか。水絵の出現によって、鈴音は日々、試されていきます。ドラマの中では殺人のような大きな事件は起きませんが、まるで喉に小骨が刺さったような異物感をずっと感じながらイライラするのが楽しみ方かな、と思います(笑)。でも、安心してください。納得いただけるエンディングがきちんと用意されていますから」

 内田はこの1月期、池脇と共演する本作のほかに、フジテレビ系ドラマ『ナオミとカナコ』(毎週木曜 後10:00)にも出演。こちらは、女優の広末涼子との共演で、親友と完全犯罪を計画する主婦を演じる。

 「女優さんと向き合ってお芝居するは、好きですね。プライベートでおしゃべりするよりも、お芝居を通して透けて見えてくるものがあるんです。それを感じることが楽しいんです。やりがいを感じます。私も自分の持っているものをすべて見せたい、と思う。女同士、お互いにぶつかり合えれば、お芝居ががぜん楽しくなるんですよね」と、まさに働き盛り、充実した仕事ぶりをうかがわせた。

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  • NHK・BSプレミアムのドラマ『はぶらし/女友だち』1月5日スタート。水絵(左/池脇千鶴)の出現に戸惑う鈴音(右/内田有紀)(C)NHK
  • 水絵がとった「歯ブラシ」をめぐる行動が、じつにイライラさせられる(C)NHK
  • 番組ポスター(C)NHK

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