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井上真央、“りんごぼうや”役に決定 やなせさん最後の原案作「精一杯務める」

 女優の井上真央(27)が、昨年10月に死去した漫画家・絵本作家のやなせたかしさん(享年94)最後の原案作、映画『それいけ!アンパンマン りんごぼうやとみんなの願い』(7月5日公開)で、可愛くて元気いっぱいの男の子“りんごぼうや”の声を務めることが9日、わかった。

『アンパンマン』映画で声優デビューを果たす井上真央

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 今作でアニメ声優初挑戦となる井上は、「アンパンマンの世界に描かれているヒーロー像や歌の中には、やなせ先生が残された深い哲学があり、私自身、大人になった今でも勇気や希望をもらっています」といい、「先生が最後に残された作品に携われる喜びをやり甲斐に変えて、初挑戦ながらも精一杯務めさせて頂きます」と力を込める。

 今年1月にはNHKスペシャルで放送された、やなせさんの特別番組で“語り”を担当した井上。「いつか先生にお会いしたいという夢は残念ながら叶いませんでした」と無念さをにじませつつも、「ドキュメンタリー番組のナレーション、そして声優と、様々な形で関われることが本当に嬉しいです」と前向きに話していた。

 同作は、東日本大震災後にやなせさんがアンパンマンを通して“愛”と“勇気”を届けるために制作した復興三部作の完結編。今年2月に行われた、偲ぶ会『ありがとう! やなせたかし先生 95歳おめでとう!』では、同映画公開発表とともに、同作に込めたやなせさんの最後のメッセージも公開された。

◆以下、やなせさんの最後のメッセージ

 新聞に連載されていた記録に感動しました。小さな村を改革して牧畜業に切り替え、ようやく軌道にのりはじめた時、東日本大震災で原発事故。放射能に汚染された村を離れ、村民はバラバラになります。しかし、その困難に屈せず、もう一度、愛する故郷を再建しようと努力しているという内容でした。

 これをもとに、今回は望郷と故郷の再建ということをテーマにしました。
リンゴをもってきたのは画面がキレイだからです。それに東北はリンゴ農家が多い。世界中にリンゴの木を植えるために旅している『りんごぼうや』は、久しぶりに故郷をめざして帰ってきます。故郷を美しいリンゴの里に蘇らせるために! 

やなせたかし

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