「セリフを理解するのが、すごく難しいんです」。そう語るのは、舞台『アルトナの幽閉者』の初日を今月19日に控える女優・美波(27)だ。仏の哲学者、ジャン=ポール・サルトル最後の創作劇において、サルトルが繰り出す“言葉の魔法”にほんろうされているようだ。そんな彼女に、役作りにかける思いを聞いた。 1959年に発表された本作は、当時のアルジェリア戦争でフランス軍などがアルジェリア人に対して行った残虐行為に、痛烈な批判精神を込めて書かれた作品。舞台を、第二次世界大戦に置き換え、心に深い傷を負い、13年間も自宅に引きこもった主人公フランツを軸に、戦争と責任、“幽閉”された人々の閉塞感と絶望を描いていく。美波は、フランツの義妹にあたる元女優の女性・ヨハンナを演じる。
2014/02/16