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モンキー・パンチVS青山剛昌、コラボ映画を語る「作品がひとり歩きしていくのもいい」

 ルパン三世と江戸川コナン、言わずと知れた人気キャラクターが作品の枠を越えてコラボレーションした映画『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』が公開中だ。“世紀の大泥棒”ルパン三世を生み出したモンキー・パンチ氏、“見た目は子供、頭脳は大人”江戸川コナンを生み出した青山剛昌氏。そもそも、この二人がいなければ、二人の理解と協力がなければ、実現しなかった今回の“vsムービー”。両作者はどう思っているのか――。

モンキー・パンチ先生(左)と青山剛昌先生(右)も“vsムービー”を歓迎(C)ORICON NewS inc.

モンキー・パンチ先生(左)と青山剛昌先生(右)も“vsムービー”を歓迎(C)ORICON NewS inc.

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■「これからも思う存分やってくれ」(モンキー・パンチ)

――テレビスペシャルから5年、ルパンとコナンの対決が映画になると聞いてどう思いましたか?

【モンキー・パンチ(以下、モンキー)】 前作の評判も良かったし、映画もできるなって感じはしていましたね。映画でちゃんと対決できてよかったと思いました。

【青山剛昌(以下、青山)】 僕も、多分、映画になるなと思っていました。GWにコナン、冬にルパコナ、1年に2回も映画をやるとは思ってもみませんでした(笑)。

――お二人がいつからお知り合いなんですか?

【青山】 あるパーティーでモンキー・パンチ先生にお目にかかったことがあって、その時、僕はサインをいただきました。きちんとお話したのは前回のTVスペシャルで対談した時なので5年ぶりです。

――モンキー・パンチ先生から見た『名探偵コナン』の魅力は?

【モンキー】 僕は少年漫画をあんまり読まないんだけど、『コナン』がうまいなぁと思ったのは高校生が体だけ子どもになってしまうというキャラクター。このやり方は新鮮だなって思ったし、子どもをターゲットにする上で、うまいやり方だなと思いました。ルパンもそれをやればよかったな(笑)。

【青山】 とても光栄です。

――青山先生から見た『ルパン三世』の魅力は?

【青山】 『007』的に変装でき、変声器を使わずとも声色を使い分け、どんな鍵がかかっていてもぱっと開けて盗み出す鮮やかな手口…、もうスーパーマンですね。

――ルパン対コナンなんてありえない対決が実現すること自体、作品がひとり歩きして育っている感じがしませんか?

【モンキー】 僕は作品がひとり歩きしていくのもいいと思っています。漫画とアニメーションでは表現の仕方が違いますから、アニメのスタッフには自由に作ってくださいと言っています。ただ、キャラクターだけは変えないでくださいってことだけですね。後は自由に作っていただいたらいい。僕が漫画のルパンを描き始めたのは1967年、46年も前ですから、当時の感覚のままでやっていたらかなり古くなってしまいますので、才能ある若い監督さんに今の感覚でやってもらったほうがより面白くなると思っています。これからも思う存分やってくれといいたいですね。

【青山】 僕は原作通りにやってくれといいたがる方(笑)。もうちょっと年をとったらモンキー・パンチ先生のように好きにやってと言うかもしれないですけど。アニメオリジナルを作る時もあるので、その時は僕もキャラクターだけは崩さないで、と言っています。原作者というだけでなくアニメの原画をやったりしていますし、今回の『ルパコナ』では絵コンテも描きましたし…。実は、アニメーターになりたかったので、アニメにも携われてよかったと思っています。

■「不二子ちゃんは僕自身の初恋の相手」(青山剛昌)

――お互い、この機に聞いてみたいことってありますか?

【モンキー】 漫画家さんに聞きたいことはいっぱいあるんですけど…。ストーリーの作り方とか気になりますね。何をヒントに作っているのか、探偵ものの中で何を参考にしているか、聞いてみたいと思っていました。

【青山】 ありとあらゆるものを参考にしています。刑事ドラマを見て、こういう切り口もありか?とか。僕からの質問は、モンキー・パンチ先生の中で峰不二子は何歳なんですか?

【モンキー】 僕の漫画ではキャラクターの年齢をはっきり書いていないんですよね。見る人が感じた通りでいいんじゃないかと思って。子どもから見れば不二子はずいぶん年上に見えるだろうし、若者が見れば25〜26歳かもしれないし、見る人の感覚にまかせていますね。

【青山】 不二子ちゃんは僕自身の初恋の相手です。先生にとって不二子ちゃんは?

【モンキー】 恋人ではないですね。

【青山】 恋人じゃないのか…。

【モンキー】 女性のことはいまだにわからないところがありますから…(笑)。悪いことをしても許せる女性もいれば、腹が立つ女性もいる。不二子の場合はすべてひっくるめているんですよね。物語によってはものすごく腹が立つキャラクターになっている場合もありますし。僕の中では、はっきりした不二子像はないんですよね。

――青山先生にとって『コナン』に登場する女性キャラは?

【青山】 好きなのは蘭ちゃんで、気になるのは灰原って感じかな(笑)

――映画『ルパコナ』に期待していることは?

【モンキー】 僕の『ルパン』の漫画は大人向けの作品でした。アニメ化でだいぶ対象年齢は下がったんですけど、それでも完全な子ども向けではない。それが、コナンくんが出てくることで、一気に年齢層が広がる感じがしますね。

【青山】 確かに、『コナン』は子どものファンもけっこう多いので、逆に大人のファンが多い『ルパン』と対決することで、子どもから大人まで、あらゆる層の方に観ていただけるんじゃないかと期待しています。

【モンキー】 この映画をきっかけに『ルパン三世』『名探偵コナン』共々、その素晴らしい魅力を再確認してもらいたいです。

関連写真

  • モンキー・パンチ先生(左)と青山剛昌先生(右)も“vsムービー”を歓迎(C)ORICON NewS inc.
  • モンキー・パンチ先生(左)と青山剛昌先生(右)が決めポーズ「真実は、いつもひとつ」 (C)ORICON NewS inc.
  • 映画『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』(C)2013モンキー・パンチ 青山剛昌/「ルパン三世 vs 名探偵コナン」製作委員会
  • (C)ORICON NewS inc.

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