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フジ・大多亮氏×脚本家・古沢良太氏、日本映像コンテンツの世界進出に向けてなにをすべきか

 昨年フジ月9枠で放送され、映画版も公開される『コンフィデンスマンJP』。日本の連続ドラマ史上初の海外同時製作企画としても注目される本作だが、その脚本を手がけた古沢良太氏とフジテレビの海外ビジネスをけん引する大多亮氏は、日本の映像コンテンツの世界進出をどう見据えているのか。テレビ界の海外事情に精通するテレビ業界ジャーナリストの長谷川朋子氏が聞いた。

脚本を執筆するうえでは日本も海外も変わらない(古沢良太)

長谷川朋子昨年のアジア最大級の映像見本市『香港フィルマート2018』で、ドラマ『コンフィデンスマンJP』の日中韓同時製作が世界に向けて発表されましたが、当時はまだ映画版については明かされていませんでした。アジア展開も広く見据えて、今作では舞台を香港にされたのですか?
古沢良太そのときはまだ映画版の脚本は何も書けていなかったのですが、海外を舞台にすることだけは決まっていました。そんななか、香港に足を運んだのをきっかけに詐欺師が活躍する舞台として、香港という街に魅力を感じました。
大多亮海外展開を見据えた映像企画そのものが、脚本家のマインドとしてありそうでなかった新しいものです。先鋭的な考えを持つ古沢さんだからこそ実現した話だと思います。
古沢良太正直なところ、日中韓同時製作企画については単純におもしろいと思ったことが大きいです。
長谷川朋子中国版の製作は、センサーシップの問題などもあり、苦労された点もあったかと思います。韓国版は公共放送局のKBSが出資するスタジオ・インビクタスが手がけるようですが、現在、中国版、韓国版の進捗状況はいかがですか?
古沢良太今、それぞれの国でローカライズされた脚本が仕上がるのを待っているところです。中国は詐欺師の設定が規制を通る1940年代を舞台に描かれます。中国とのこれまでのやりとりで感じていることは、とても気を遣ってくれているということ。『デート』のときも感じましたが、まだテレビドラマ制作において途上中という意識があり、「学びたい」という気持ちが伝わってきます。韓国とは『リーガルハイ』がリメイクされたときと同じように、脚本を手渡したあとはすべてお任せするつもりで臨んでいます。
長谷川朋子海外でリメイクされることよって、国境を越えて広く観られることになりますが、ローカライズによって変更されることも多々あります。それについては肯定的に捉えていらっしゃるのですか?
古沢良太脚本を書いて渡した時点で、別のものが出来上がると基本的に思っていますから、日本でも海外でも変わらない感覚です。

欧米で定着しているスタイルで次のステージに進むべき(大多亮)

大多亮古沢さんほどのビッグネームの脚本家が「嫁に出したからには口を出さない」という視点をお持ちでいることに驚きを覚えます。だからこそ思うのですが、海外展開に対する柔軟な考え方をもともと持っていらっしゃったのですか? 本作に『JP』というタイトルをつけることにもある種の主張を感じます。
古沢良太他の脚本家の方も、もっと海外展開に積極的になってもいいのではないかと思っています。僕はイチローと同じ年齢ですが、10〜20代の頃から海外進出する同世代をうらやましく見ていたことが影響しているのかもしれません。同じ意志を持つ仲間を増やしたいという想いもあります。海外ドラマを観ていて、日本とは違う環境のスタッフや才能に脚本を渡すことで、自分の想像以上のものが仕上がることに興味も抱きます。僕の憧れは『シャーロック・ホームズ』なのですが、魅力的なキャラクターを生み出したいといつも思っているんです。後世にまで残り、いろいろな国のいろいろな俳優が演じてくれることが理想。そんなことが根底にあります。
長谷川朋子『コンフィデンスマンJP』は映画になり、ドラマは海外に広がり、ロングランのプロジェクトとして走り出しています。ゼロから生み出したキャラクター、ストーリー設定がワンクールの放送で終わってしまうのはもったいないことだと感じます。
古沢良太1年通しのドラマにも挑戦したいと思っています。
大多亮古沢さんはおひとりで書かれるスタイル。今後、欧米では定着している分業スタイルの「ライターズルーム」をお持ちになることで、半年や1年かけてドラマも手がけることが現実的になるのでは。おひとりで書くとなると、準備に相当な時間もかかりますから、これまで日本にはなかった体制を作ることによって、世界にも打って出ることができる。次のステージに進むべきだと個人的に思います。

提供元: コンフィデンス

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