視聴率2強『リーガルV』と『SUITS』満足度は? 元&ニセ弁護士ドラマへの不安要素も
初回満足度は『リーガルV』73Pt、『SUITS/スーツ』66Pt
一方、アメリカの大ヒットドラマをリメイクし、織田裕二が10年ぶりに月9主演を飾る『SUITS/スーツ』も、初回14.2%、第2回11.1%と二桁をキープする好調なスタート。法廷ドラマは鉄板の人気ジャンルではあるが、両作は主演ふたりの話題性と作品そのものへの注目度で、今期ドラマのなかでも頭ひとつ抜け出している。
そんな両作をエンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』の連続ドラマ満足度調査「オリコンドラマバリュー」における初回結果を見ると、『リーガルV』は73Pt、『SUITS/スーツ』は66Ptと、どちらも高ポイントを獲得している。
資格を持たない弁護士が主人公になる不安要素
『SUITS/スーツ』は、「アメリカの『SUITS』が好きで観たが、比較しなければ楽しめると思う」(北海道・10代/男性)、「本家に忠実にしようとしすぎて無理が重なっている気がする。独自の脚本にしてもいいと思う」(東京・50代/女性)とする本家の米ドラマファンからの厳しい声がある一方、「理由があって優秀で知識もあるのに弁護士になれない青年がどうやって活躍していくのか、今後が楽しみになる展開だった」(埼玉・40代/男性)、「オリジナルのドラマは観ていないが、コミカルさと痛快さとおしゃれさがあって、トータルでとても楽しいドラマだった」(東京・40代/女性)といったリメイク版からの視聴者の高評価も。意見が分かれる傾向も見られたが、概ね好評であり、今のところ様子を見るといった状況のようだ。
視聴率、満足度ともに出足は若干『リーガルV』がリードしているが、この先の展開によっては、他作品も含めて情勢が大きく変わる可能性もある。その理由のひとつは、どちらも資格を持たない元弁護士とニセ弁護士がストーリーの軸になっていること。作家、コンサルタントの佐藤智恵氏は、『コンフィデンス』誌のコラム「インサイドドラマ」で、両作を注視しているとし「私が注目しているのは、“資格”を持たない人が活躍するドラマ”が、何よりも資格を重んじる日本で受け入れられるかどうか」と綴っている。スタート時こそ話題を集め、好調なスタートを切った両作だが、この先いつどう転ぶかがまったくわからない要素を抱えているのだ。
この先のストーリー展開で、グレーな主人公が受け入れられていくのか。それとも、そんな設定を気にさせないようなおもしろさで視聴者を引き込んでいくのか。この先の行方に注目していきたい。