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世界中が共感できる要素を盛り込む『アベンジャーズ』クリエイティブ

  • アンソニー・ルッソ監督

    アンソニー・ルッソ監督

 世界興行収入No.1シリーズ最新作であり、マーベル・スタジオの10年間の集大成『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』。かつてない壮大なスケールで、誰も想像ができなかったであろうヒーローたちの物語の結末を描いたアンソニー・ルッソ監督に、世界に向けたクリエイティブを聞いた。

ヒーロー同士の共演には1つの物語の軸が必要

 ロバート・ダウニーJr.が最強ヒーローであるアイアンマンに扮した『アイアンマン』(08年)を第1作とするマーベル・シネマティック・ユニバースは、10年にわたりキャプテン・アメリカやマイティ・ソーなど次々とシリーズを世に送り出し、世界中で大ヒットを収めてきた。

 そんなマーベル・スタジオの10年間の集大成にして最新作『〜/インフィニティ・ウォー』を手がけたのが、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(14年)や『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(16年)の監督を務めたアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟。これまでの作品では、友情がもたらすアベンジャーズ同士の戦いを、根底に流れる人間ドラマをメインにしながら壮大なスケールと本格的なアクションで描いており、シリーズのなかでもとくにファンの厚い信頼を得ている。すでに来年公開の次作『アベンジャーズ4(仮)』のメガホンをとることも決定している。
  • アイアンマン

    アイアンマン

  • 最強の敵・サノス

    最強の敵・サノス

 今作の日本公開を前に来日したアンソニー・ルッソ監督に、個性豊かなヒーローやバラエティに富んだキャラクターが集結する本シリーズの制作において意識していることを聞いた。

「マーベル・シネマティック・ユニバースは、ありとあらゆるキャラクターが登場することで、さまざまなトーンが映画のなかに生まれます。弟のジョーと僕は、マッドサイエンティストみたいに無茶な実験をする感覚で“この2つのキャラを掛け合わせたら一体どうなるだろう”とキャラクター同士の組み合わせを考えながら映画を作るのがすごく好きなんです。でも、単に掛け合わせるだけでは統一感が出ませんしブレてしまいます。そこで、1つ物語の軸となるものを作るようにしていて、たとえば『〜/ウィンター・ソルジャー』であれば主人公のキャプテン・アメリカの視点で最初から最後まで物語を描くことを意識しました。今作に関しては、メインの敵が『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14年)に登場した宇宙の帝王・サノスなので、悪役である彼の企みや目的を軸にヒーローたちを描いています。これまでのさまざまなシリーズ作品に伏線として登場しているインフィニティ・ストーン(6つすべてを手に入れると全宇宙を滅ぼす無限大の力を得る石)を狙うサノスに対して、今まで顔を合わせることのなかった最強のヒーローたちが集結するので、シリーズファンはワクワクしてくれると思います」

関係性を楽しめるように調整したコミカルとシリアスのバランス

スパイダーマンを演じるトム・ホランド(左)とアンソニー・ルッソ監督。日本でのファンイベントに登壇し、観客の質問に答えた

スパイダーマンを演じるトム・ホランド(左)とアンソニー・ルッソ監督。日本でのファンイベントに登壇し、観客の質問に答えた

 第二次世界大戦で生き残ったヒーロー『キャプテン・アメリカ』シリーズはシリアスで硬派なストーリーだが、『アイアンマン』や『マイティ・ソー』、『ガーディアンズ〜』シリーズはコミカルな要素が強めであり、『スパイダーマン:ホームカミング』は主人公が現役高校生で物語も若年層向けの作品となっていた。それぞれ世界観やトーンの異なるシリーズのヒーローたちが一堂に会する『アベンジャーズ』シリーズを手がける際には、そのバランスが作品そのもののテイストを大きく左右する要因になる。ルッソ監督はキャラクターそれぞれの物語の背景を全体のストーリーに組み込む際に、そのバランスを計っていることを明かした。

「今作で言えば、サノスの養女であり確執がもっとも深いガモーラが登場するシーンでは必然的にシリアスなトーンで作らなければいけませんが、『ガーディアンズ〜』以外のシリーズのキャラクターからすると、「サノス? 知らないなぁ…」と言った感じで最初は危機感をほとんど感じていないので、コミカルなシーンが作りやすくなります。そんなふうに、観客が敵とヒーローたちそれぞれとの関係性を楽しめるようにコミカルとシリアスのバランスを考えながら作っています。作品によっては客層も意識していて、『アントマン』は比較的若い層の観客にウケる内容にしていますが、『〜/ウィンター・ソルジャー』はシニア層に響くように作っています。それぞれの作品の主人公の特性を意識して、観客が自然に物語に入り込めるようにすることが重要です」
 来年公開の次作『アベンジャーズ4(仮)』では、日本が重要な位置付けになることも発表されている。近年のハリウッド大作では、アジアが舞台になる場合、巨大な映画市場に成長した中国がほとんどだが、なぜ日本になったのだろうか。

「詳細は伏せますが、ストーリーが展開していく上で必要性があるから日本を選んでいます。このシリーズを手がける上で一番大事なのは、特定の国や市場を意識することではなく、世界中の観客が楽しめるように心がけて作ること。そのためには、ストーリーやキャラクターを描く際に世界各地の情勢や文化的な背景を意識しなければいけません。世界中の誰もが共感できる要素を盛り込んでいるからこそ、大ヒットに繋がるのではないでしょうか」
(文:奥村百恵)

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』

6つすべてを手に入れると全宇宙を滅ぼす力を得るインフィニティ・ストーン。その究極の力を秘めた石を狙う“最凶最悪”の敵サノスを倒すため、“アベンジャーズ”が集結。人類の命運をかけた壮絶なバトルの幕が開ける。果たして、彼らは人類を救えるのか?今、アベンジャーズ全滅へのカウントダウンが始まる。

監督: アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ
出演: ロバート・ダウニーJr./クリス・ヘムズワース/マーク・ラファロ/クリス・エヴァンス/スカーレット・ヨハンソン/ベネディクト・カンバーバッチ/トム・ホランド/クリス・プラット/チャドウィック・ボーズマン/ジョシュ・ブローリン
4月27日(金)公開
【公式サイト】http://cpn.disney.co.jp/avengers-iw/(外部サイト)
(C)2018 Marvel

提供元: コンフィデンス

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