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なぜ、健康食品の広告には、体験談が多いのか?


「どうすればお金をかけずに、売上や利益をもっと増やせるのか」――。この切実なお悩みに答えるのが、人気の販促コンサルタント・岡本達彦氏の最新刊『客単価アップ大事典 「つい買ってしまう」販促の仕掛け75』(ダイヤモンド社刊)です。同書は、「行動経済学×現場目線」で「つい買いたくなる」販促の仕掛けとは何かを言語化した初の書。本書が提示するのは、「お客様の購買行動そのものを変える設計とは?」です。どうすれば、「利益が残る経営」へと変われるのか? 本連載では、同書に収録されている75の事例の中から、特に現場で導入しやすく、成果につながりやすい客単価アップの仕掛けを厳選して紹介していきます。

「この人も効いたなら、私にも効くかも」
それが体験談の魔力

テレビCMやチラシ、ネットの商品ページ。健康食品の広告を見ると、ほとんど必ず登場するのが「お客様の声」や「使った人の感想」です。

・「半年で5kg痩せました!」
・「毎朝スッキリ、疲れにくくなった気がします」
・「もう何年も悩んでいた不調が改善しました!」

一見するとよくあるコメントに思えますが、実はここにこそ、健康食品が売れる秘密の販促戦略が隠されているのです。

人は理屈よりも
「同じ境遇の他人の声」に反応する

「科学的な試験済み」「栄養機能食品」など、健康食品には理屈で証明する表現もよく使われます。

しかし多くの消費者は、こうした理屈よりも、「自分と似た人がどうだったか?」という感情ベースの判断材料を求めているのです。

特に、何を選べばいいかわからない、本当に効果があるのか不安、といった迷いを抱えた人にとっては、「この人も悩んでいた」「私と同じ年代」「同じ症状」という共通点のある体験談が、信頼できる判断軸になります。

つまり、体験談とは、「あなたも大丈夫ですよ」という安心感を与えるための心の橋渡しなのです。

この信頼獲得は、「社会的証明の原理」に基づいています。

人は、他者の行動や意見が正しい、あるいは適切であると判断する傾向があります。

特に、自分と状況が類似している他者(同じ悩み、年代)の成功体験は、「自分も成功するだろう」という確信を与え、購買を後押しするのです。

「専門家の声」より
「お客さんの声」が響く理由

専門家や研究者のコメントが信用できないわけではありません。むしろ、理論的な裏付けとして重要です。

しかし健康食品の購入者の多くは、「医者に相談するほどではないけれど何とかしたい」という軽い悩みを抱えている人たち。

この層にとって、白衣を着た専門家よりも、「主婦」「会社員」「60代男性」など、自分に近い立場の人の言葉こそがリアルに響きます。

これは、「親近感ヒューリスティック」と「典型性ヒューリスティック」を利用しています。

ここでいう「親近感ヒューリスティック」とは、お客様は自分に近い親近感のある声を、遠い専門家の声よりも信頼しやすい傾向があるということです。

また「典型性ヒューリスティック」は、体験談の人物像が「自分と同じような悩みを持つ典型的な消費者像」に近ければ近いほど、「この商品が自分にも有効である」という判断(ヒューリスティック)が働きやすくなるというものです。

信じすぎてはいけないが、
納得したい気持ちは本物

もちろん体験談の中には、少し大げさな表現が含まれているものもあります。

しかし、それでも体験談が重宝されるのは、人間が「他人の実感を通して、自分の決断を正しいものだと納得したい」という性質を持っているからです。

・「◯◯さんも飲んでいるなら、きっと大丈夫」
・「一度試してみる価値はあるかも」

こうした心理が、購買行動を強力に後押ししてくれるのです。

体験談の販売力は、
他のお店でも活用できる

この「体験談で売る」という手法は健康食品に限らず、さまざまな業種で応用可能です。

いずれも、自分ごとに置き換えやすい、等身大の声こそが、商品やサービスへの共感と信頼を生み、販売促進につながるのです。

・エステ:「最初は緊張したけれど、安心して通えました」
・住宅販売:「住んでから家族の会話が増えました」
・学習塾:「勉強が好きになったと子どもが言ったのは初めてでした」

まとめ

健康食品の広告に体験談が多いのは、

・「社会的証明の原理」により、他人の声で「自分に合うか」を判断する
・「親近感ヒューリスティック」により、専門家よりも「自分と似た人」の声に安心する心理がある
・「効きそう」より「自分にも効いたらいいな」が行動のきっかけになる

という、感情に寄り添い、行動を促すための販促戦略が働いているからなのです。

あなたのビジネスでも、「お客様のリアルな声」を活かしてみてください。

性能や価格の説明だけでは伝えきれない「本当の魅力」が、きっとお客様の心に伝わります。

(本稿は『客単価アップ大事典 「つい買ってしまう」販促の仕掛け75』の一部を抜粋・編集したものです)

提供元:ダイヤモンド・オンライン

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