2万人をみてきた組織開発コンサルタント・勅使川原真衣氏の著書『組織の違和感 結局、リーダーは何を変えればいいのか?』がついに刊行。坂井風太氏も「革新性がある」と絶賛した同書の刊行に寄せて、ライターの小川晶子さんに寄稿いただいた。(ダイヤモンド社書籍編集局)
とにかく「良い人材」を求めがち
「企業が求める人材」というと、知識やスキルの面で優秀なのはもちろん、積極的、素直、問題解決力がある、コミュニケーション能力が高い……といった要素がよく挙げられる。
とくに新卒一括採用をしている日本では、とにかく「良い人材」を採用し、あとから適性を見て配属先を決めるということも多い。
とにかく「良い人材」。
できる限り何でもできる、オールラウンダーが欲しいと言っているようなものだ。私もかつて人事部門にいたことがあるので、その感覚がわかる。
しかし、現実には「何でもできるオールラウンダー」な人はいない。
どこかが秀でていれば、どこか足りないところがあるのが人間だ。
人事担当者だってそうだし、社長も部長もみんな、決して「何でもできるオールラウンダー」ではない。
うまく役割分担できている組織は少ない
組織として本当に大事なのは、立場や役割の違うメンバーがそれぞれうまく機能して組み合わさることで、目標に向かうことだ。
要するに、うまく役割分担をすればいいのである。
ところが、組織開発コンサルタントの勅使川原真衣氏は、『組織の違和感』(ダイヤモンド社)の中で「実際の現場でうまく役割分担ができているところは本当に少ない」と言っている。
その理由のひとつが、「すべての役割をこなせるオールラウンダーこそ素晴らしい」という幻想を抱いていることだ。
技術者として成果を出し、管理職になったら今度はチームのマネジメントで成果を出し、経営企画にうつったら経営戦略で成果を出し……。
そんな人、素晴らしいが幻想である。
レゴブロックのように組み合わせる
勅使川原氏は、本書の中で印象的なたとえをしている。
人にはもともと凹凸があり、レゴブロックのようにうまく組み合わせることで、良い組織になるのである。
そういう前提でいれば、「管理職になったんだから、もっといい形になれよ」「新規事業の担当になったんだから、もっとハマる形に変わるべきだ」というのはちょっとヘンだなとわかる。
それぞれの形を把握して、うまく組み合わせ、すごいものを作ればいいのだ。
本書には、そのための方法が書かれている。
良い組織づくりに役立つ一冊だ。
(本稿は、『組織の違和感 結局、リーダーは何を変えればいいのか?』の発売を記念したオリジナル記事です)