『いますぐ妻を社長にしなさい』(サンマーク出版)などの著書のあるビジネス書作家・坂下仁氏の新刊『やりたいことが絶対見つかる神ふせん』(ダイヤモンド社)が話題を集めている。精神科医で、『学びを結果に変えるアウトプット大全』(サンクチュアリ出版)などのベストセラーを持つ樺沢紫苑氏も、『神ふせん』を読んだ感想をXでポスト。今回はそんな縁で、対談が実現。それぞれのアウトプット術に対するこだわりや、思考を言語化することによる効果、幸せになるためのメカニズムなど、話は多岐に渡った。前後編に分けてお届けする。(取材・文/平行男)
シールを楽しんだ幼少期と同じ。
ふせんを貼ると脳内物質が出る
――樺沢さんが坂下さんの『神ふせん』を読んだきっかけは?
樺沢紫苑(以下、樺沢) 坂下さんとは10年ほど前から知り合いで、献本していただいたので読みました。私のところには月に10〜15冊、いろいろな方から本が送られてきます。その中から興味のあるものは読むようにしています。また、自分でも月に10冊くらい本を買います。そして読んだら必ずXなどにアウトプットします。
坂下仁(以下、坂下) では年間200、300冊は読んでいるんですね!
樺沢 そうです。でも詳しく読む本もあれば、目を通すだけの本もあります。読む深さはいろいろですね。私が興味のある心理学、健康、睡眠、運動、食事などジャンルの本はなるべく読んでいます。ビジネス書は興味あるものだけ。良い本であればアウトプットも詳細になります。
坂下 『神ふせん』は詳しく感想を書いていただいて良かったです。
樺沢 私が『アウトプット大全』で書いたように、情報はインプットしただけでは役に立ちません。インプットしたら必ずアウトプットする。そしてアウトプットの結果をフィードバックする。このサイクルを回すことが自己成長につながります。
アウトプットには「話す」「書く」「行動する」の3種類があり、「書く」にもいろいろな手法がある中で、私の場合はカードを使っています。100円ショップで売っている「情報カード」という125mm×75mmのカードです。この束を机の周りなどいろいろなところに置いておき、メモやアイデア、ToDoを書き留めたり、情報を整理したりするのに使っています。また、ノートも併用しています。このあたりの具体的な方法は『アウトプット大全』で説明しました。
「ふせん」を使うとどんなアウトプットができるかなと興味を引かれ、坂下さんの本を読みました。結論から言うと、私のアウトプット法とだいぶ近かった。ただカードとふせんが異なるのは、ペタッと貼り付けられること。これは作業していて楽しいですよね。新たな気づきでした。
坂下 誰しも幼少期に、シールをペタッと貼って楽しんだ感覚はあると思います。ふせんもそれに近いものがあって、スーッと1枚剥がしてペタッと貼るという作業には快感があるんです。子どもがシール好きなのは、達成感が得られるからっていうふうに言われていますよね?
樺沢 そうです。プチ達成感が得られると、幸福感やモチベーションUPにつながるドーパミンという脳内物質が出ます。ふせんは楽しく脳を活性化させられるツールといえます。
坂下 アウトプットが楽しいということはすごく重要ですね。...