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不動産業界で仲介業だけ「不動産屋」と呼ばれる理由、健全化に2つの提言


写真はイメージです Photo:PIXTA

不動産産業には開発、管理、仲介などさまざまな事業がある。その中で、特に問題が多いのは仲介事業だろう。顧客が所有する不動産の売買において、価値の最大化に尽力することなく、仲介手数料欲しさに売買を成約させてしまう例は今も少なくない。これから不動産業を目指す人は何を心掛けるべきなのか。(スタイルアクト(株)代表取締役/不動産コンサルタント 沖 有人)

不動産販売で重要な
内覧開始後の2秒

あるデベロッパーの東京進出を手伝ったことがある。新築分譲マンション事業において、商品企画・販売計画・価格設定などを行う業務だ。この仕事は個人的に、過去最高に面白かった。

まずは入居者を想定し、その人が朝起きて会社に行き、日が暮れた頃に家に帰ってきて、家でくつろぎ、休みの日には遊びに出かける姿から、商品企画を魅力的なものに仕上げていく。それはライフスタイルすべてをマーケティングし、提案することになる。家具・家電・車などの商品はライフスタイルの断片を提案するのに対して、住宅は生活全体を提案し、顧客と共感し合うことができる。

これは、販売戦略でも同じで、人間の購買行動をマーケティングし、一連の提案をすることになる。

まずは数ある物件の中から興味を抱かせるために、目を引くような絵(写真やパース)を用意する。そこには他の物件と差別化された特徴が必要となる。

そして、内覧時に開始2秒で好印象を持たせるための、五感に訴える工夫が必要になる。不動産は「惚(ほ)れるもの」でもあるので、最初の2秒の直感が結論を決めていることが多い。それはラグジュアリーホテルのエントランスとビジネスホテルのフロントが違うように、ターゲットに合わせた美意識の共有の形で行われる。

カラーリング、ライティング、空間設計、設備水準、使い勝手、生活動線、共用部のしつらえ品、外構部の見え方など、作り手のセンスの良い提案力によって購買意欲が増すことになる。購買行動プロセスを説明する代表的モデルAIDMAのAID(Attention:注意、Interest:興味、Desire:欲求)そのものである。...

提供元:ダイヤモンド・オンライン

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