「アクティブ・リスニング」を
現場で実践する秘訣
木村祥子(ファシリテーター。以下、木村):みなさんから非常に多い質問が「アクティブ・リスニング」についてです。
先日、私が星先生と事前打合せをしたときも、星先生が私の話をじっくり聞いてくれる感覚がすごくあり、ついしゃべりすぎてしまいました。
星先生はどこでアクティブ・リスニングを知り、どういうふうにスタンフォード大学・オンラインハイスクールの生徒や教職員たちに導入されたのでしょうか。
星 友啓(以下、星):まさに話したいところを聞いてくださって嬉しいです!
よく、僕が「アメリカの子どもたちだから自己主張ばかりして、こちらの話を聞いてくれないから、話を聞いてもらういい方法はないか」と思ってアクティブ・リスニングを採用することになったと思われてしまうんですが、そうではないんです。
僕とアクティブ・リスニングとの出会いは、本書の最終第7章にある本当の幸せとはどういうことか、それを生徒たちにどうやって教えていったらいいかということを模索していた中で訪れました。
スタンフォード大学・オンラインハイスクールの最重要プライオリティーである感情や社会性の教育にも重要ですが、幸せや生きがいをを生徒が見つける助けになる科学的に正しいテクニックなどに興味を持ち始めたときに、アクティブ・リスニングと出会ったのは非常に大きかった。
この本にも書きましたが、相手の言うことをじっくり聞いて、相手とつながっていくことで、寿命が延びたり、免疫力が高くなって病気にかかりにくくなったりすることがわかってきたのです。
人とつながっていくことが幸せにつながる。そのためには相手の話をまず聞くところから始めることが大切だと実感できたのです。
木村:ありがとうございます。あと、「ナラティブとは何?」「傾聴とアクティブ・リスニングの違いって何ですか?」という質問もきています。
星:そうですね、ごめんなさい。ナラティブとは「おはなし」という意味で、今日の内容でいうと、「ある教科に93点とあるけれど、これはどうしてなのか」というところですね。
この書き方のここがよくて、ここがダメだったので、次回はこうしたらもっとよくなるという「おはなし」の部分です。
傾聴とアクティブ・リスニングの違いですが、傾聴は、ひたすら相手の話に耳を傾けるという意味で、アクティブ・リスニングは、対話の中にこちらの言葉を加えていきながら聴くという部分が違います。...