コロナ不況で収入が減った人、仕事がなくなった人の話は、とても他人事とは思えない。
フリーランスは基本的に受け身の立場だから、しばらく誰からも連絡がこないと、「自分自身が不要不急の存在では?」と不安が増すばかりだ。
もしも人生の歯車が狂ったとき、マイナス感情から抜け出して次の一歩を踏み出すためにはどうすればいいのだろう?
毎日欠かさずチェックしているTwitter「ゲイの精神科医・Tomyのつ・ぶ・や・き?」で、心に刻んでいるのは次の言葉だ。
終わりよければ全てよし。
何が起きても最後によかったと思えるものが得られれば、人生は幸せよ。
それは最後までどうなるかわからない。
つまりどんな人生にも希望があるの。
『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』にある、次の言葉にも励まされている。
将来への不安がとれない人はこう考えるといいわ。
1, ほとんどのことは何とでもなる。
2, 何ともならないときは人生の転換期。
新しいことを始めてみればいい。
だいたい1で稀に2のパターンなのでほとんど心配いらないわよ。
そこで前回のインタビューに続きTomy先生に、最悪の状況に陥ったときの心のリセット法について話を聞いた。(取材・構成/樺山美夏、撮影/疋田千里)
自分がうつ病になって、はじめてうつの苦しみがわかったわ
――Tomy先生がTwitterでつぶやいている言葉には、いつも「そう考えればいいのか!」とハッとさせられて心が軽くなります。不安を吹き飛ばす言葉をたくさん蓄積されてきたということは、Tomy先生ご自身にもご苦労があったのではないでしょうか。
精神科医Tomy 7年ほど前に、一番尊敬していて運命の人だと思っていたパートナーが亡くなったんです。そのとき、ものすごく辛い経験をしたことがやっぱり大きいですね。彼は同じ精神科医で、先輩でもあり、兄貴や弟や親のようでもあり、何でも相談できる一心同体のような人でした。
だから彼が突然この世からいなくなったとき、自分が自分でなくなったような感じがして。ものすごく気持ち悪い感覚に陥ってしまったんですね。のび太にとってのドラえもんがいなくなったようなものです。それで、うつ症状になったんですけど、精神科医として身につけた知識が当てはまらないことも多くて。想像していたのとかなり違ったんです。
それで仕方なく、一人でうんうん唸りながらもがき苦しんで、どうすればいいか考え続けたんです。そして、こういう時はこうしたほうがいいかも? こう考えたほうが楽になるかも?と、思いついたことたくさんメモしました。
――そのときに気がついたことを、悩める人たちに伝えたくて、Twitterをはじめたり本を書かれたりしたわけですね。
精神科医Tomy そうですね。もちろん、精神科医として16年ほど患者さんと向き合ってきたので、その過程で学んだこともたくさんあります。勤務医を辞めて、開業してから診ている新しい患者さんだけでも延べ6000人はいるので、経験値もあります。ほとんどの患者さんは会って話しただけで、どういう流れで症状が出ていて、どの種類の病気で、どこでつまずいているのか、パターンがだいたいわかりますから。
ですから、自分自身がうつ症状で苦労した経験と、今まで述べ数万人もの患者さんを診てきてわかったことを絡めた考えが、昨年から本格的につぶやいてきた言葉のベースになっているんですね。...