ミュージック インタビュー&コメント

ミュージックライブレポート
2009年08月11日
LIVE REPORT
ゆず
ゆずプレゼンツ、横浜のためのライブイベント『音野祭2009』

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ゆず・北川悠仁ゆず・岩沢厚治ゆずゆず&キマグレンゆず&キマグレン&いきものがかり
音楽の力を信じて純粋に音楽を楽しむ!!
 横浜のストリートから生まれた人気デュオ・ゆずが8月1日、神奈川・横浜スタジアムで初の主催ライブイベント『音野祭(おんやさい)2009〜神奈川のゆかいな仲間達〜』を開催した。

地元・横浜のためのライブ

 ふたりは、開国・開港150周年を迎えた地元・横浜のために何かできないかと企画。同じ神奈川県出身のキマグレン(逗子)、いきものがかり(海老名・厚木)を迎え、3万人の観客が集まった。

 まもなくの開演を知らせるように、西日が照りつけるスタジアムに「横浜市歌」の歌声が鳴り響いた。続いて、ゆずのライブではお決まりの「ラジオ体操第一」を観客・スタッフ・警備員も含めた全員で行い、準備は完了。開演時間の午後5時になり、ほぼ定刻通り、外野いっぱいに設置された大きなステージの両端から、ゆずのふたりが飛び出てきた。

「横浜〜、元気ですか〜!」
「横浜から来ましたゆずです」

 北川悠仁のあいさつとともに、「夏色」で幕開けだ。「ソレソレソレソレ」「祭りだ!祭りだ!」と観客のボルテージは一気に上昇。スタジアムが揺れた。息もつかさず「超特急」「Yesterday and Tomorrow」で、盛り上がりを加速させる。

3万人のタオル回しにご機嫌!

 そして、1組目の「大切な友だち」キマグレンにバトンタッチ。キマグレンのふたりは最新シングル「君のいない世界」など、4曲を熱唱。そのなかでも、彼らの出世作「LIFE」のサビで3万人の観客がタオルを振り回す様は圧巻。「横浜あったけーなぁ」とキマグレンもご機嫌だ。

 今度はキマグレンが「僕らの大先輩」(クレイ)とゆずを呼び戻し、「2組合わせて、ゆずグレンです」と4人で、キマグレンのデビュー曲「あえないウタ」を歌い上げる。いつの間にか日が落ちて、海を抜けてきた風の心地よさに気づいた。ゆずグレンとして今年5月にリリースした「two友」の切ないメロディーがいっそう心にしみてくる。

 続いて始まったのは「新人さんいらっしゃい!」のコーナー。事前に一般募集した新人の弾き語りアーティスト・324組のなかから、ゆずとスタッフが審査選考した3組が登場し、3万人の前でオリジナル曲を1曲ずつ披露した。「僕らがそうだったように、若いアーティストにチャンスを与えたい」と北川。新人3組の力いっぱいのパフォーマンスと、プロ顔負けの舞台度胸に、客席からは惜しみない拍手が送られた。

初共演で結成“ゆずものがかり”

 もう1組の「かわいい後輩」いきものがかりは、「10年前、ゆずを見て路上ライブを始めた。こんな大きなステージで共演できるなんて、思ってもみなかった」(水野良樹)と感激しきり。ライブでは初共演となる2組で「ゆずものがかり」を結成。互いの曲をセッションして観客を魅了した。

 『音野祭2009』のトリはもちろん、ゆず。「シシカバブー」「アゲイン2」の2曲を歌い終わったところで、夜空に花火が打ち上げられた。奇しくもこの日は、今年で24回を数える神奈川新聞花火大会の日で、まるで演出の一部であるかのように、大輪の花火がゆずのステージを彩る。さらに夏にぴったりの新曲「いちご」で、会場をヒートアップさせた。

 意外な気もするが、ゆずが横浜スタジアムでライブを行うのは9年ぶり。「9年間いろいろなことがあったけど、音楽が好きな気持ちは変わらない」(北川)と、観客と大合唱したのは「嗚呼、青春の日々」。北川は歌いながら「横浜、元気かー!ゆずは元気だー!」と何度も叫んだ。

 そして、最後の曲に選んだのは横浜開港150周年のテーマソング「みらい」。横浜市出身、あるいは在住の人はもちろんだが、そうでない人も、この曲に“感じるもの”があったはずだ。“ふるさと”をテーマにした同曲には、たとえ“ふるさと”には嫌な思い出しか残っていないという人であろうとも、今この瞬間、『音野祭2009』を楽しんでいる幸せを、生きている実感を、体いっぱいに感じさせる力がある。

次回は、気が向いたとき!?

 アンコールには、出演者全員で再び「夏色」を大合唱して応え、全27曲、3時間に及んだライブイベントは終了。“主催者”ゆずも、3万人の観客も全速力で駆け抜けた。

 イベント終了後、ゆずの岩沢厚治は「準備は大変だったし、僕らも年を取ったなとも思ったけど、若いグループと一緒にイベントができたことは、僕らの財産になった」と感慨深げに話した。

 北川も満面の笑みで「音楽の力を信じて、純粋に音楽を楽しむフェスティバルにしたかった。日本全国いろんなテーマを掲げたフェスがあるけれど、そういう流れがあるからやるんじゃなくて、忙しいなか共演者の2組が何度もリハーサルに来てくれたり、一緒にメドレーをやったり、一歩踏み込んだフェスができたと思う。心から楽しめて幸せでした」。今後についても「毎年恒例となると自分たちにプレッシャーがかかっちゃうから、時々、気が向いたらやろうかなって思っています」と期待をもたせた。
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