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(更新: ORICON NEWS

モヒートの作り方とアレンジテクニック【現役バーテンダー監修】

モヒートは、ミントの爽やかな香りとライムの酸味が特徴的なカクテルである。特に夏場に人気で、清涼感あふれる味わいが暑い日の渇きを癒してくれる。モヒートはバーで飲むのが一般的だが、実は自宅でも簡単につくることが可能だ。

今回は、現役バーテンダー監修のもと、自宅で気軽につくれるモヒートのレシピを紹介しよう。基本の作り方から、フルーツやハーブを変えたアレンジレシピ、さらにはノンアルコール版まで幅広く取り上げる。また、モヒートに合うおすすめのペアリング料理についても詳述し、家庭でのカクテルタイムを一層充実させるヒントを提供する。
本記事を参考に、自宅でプロ顔負けのモヒートをつくり、ぜひ家族や友人と共に楽しいひとときを過ごしてほしい。

モヒートってどんなカクテル?

モヒートは、ホワイトラム、ミント、ライム、砂糖、炭酸水でつくられる、爽快感が特徴のカクテルである。これらの材料を組み合わせることで、ミントの清涼感とライムのシャープな酸味、さらにラムのまろやかな甘さが合わさり、ほかのカクテルにはない独特の味わいをつくり出すのだ。

夏に人気を集める理由は、モヒートの見た目と味わいにある。グラスに注がれた涼し気なモヒートは、飲む人にリフレッシュ感を与える。特に、暑い夏の日にはモヒートの爽やかな風味が喉を潤し、一口飲むたびに爽快感が広がるのだ。ミントの香りは、嗅覚を通じてリラックス効果をもたらし、ライムの酸味が口の中をさっぱりとさせるため、食事との相性もよい。

このように、今なお愛されるモヒートの起源は、16世紀のキューバに遡る。もとは「エル・ドラケ(El Draque)」という名で知られていた飲み物で、ドレイクという海賊がキューバに持ち込んだという説が有力だ。当時のエル・ドラケは、サトウキビの蒸溜酒にミントとライムを加えたシンプルな飲み物だった。こうして持ち込まれたモヒートは、キューバの地元住民によって改良され、現在のモヒートの原型が誕生したとされている。

その後、モヒートは20世紀初頭にかけて、キューバの首都ハバナで人気を博した。キューバの作家や詩人たちが集うバー「ラ・ボデギータ・デル・メディオ」が、モヒートの聖地とされ、特に文豪ヘミングウェイがこのカクテルを愛飲したことでも知られている。彼の作品『老人と海』での描写も手伝い、モヒートは一気に国際的な知名度を得ることとなった。昨今では、世界的なカクテルとして親しまれ、夏を象徴する飲み物の一つとして、その地位を確立している。

そんな世界的カクテルであるモヒートが、本当に家で簡単につくれるのだろうか? 次章ではモヒートのレシピについて、詳しく紹介しよう。

モヒートの作り方

実のところ、モヒートは特別な技術を必要とせず、簡単につくれるカクテルなのだ。必要な材料と道具を揃え、正しい手順を辿る(たどる)ことで、家庭でもプロの味わいを楽しむことができる。

モヒートに必要な材料と道具

材料

・ラム(30〜45ミリリットル)
・ミント(10〜12枚程度)
・ライム(1/4個)
・砂糖またはシロップ(2tsp)
・マドラーなどステアするための道具
・炭酸水
・氷

※tsp:ティースプーン 小さじ1杯 約5g相当
ラム:ベーシックなのはホワイトラムで、ミントとライムの風味を引き立てることができる。バカルディやハバナクラブといった銘柄のように、軽やかな風味を持つホワイトラムが最適である。王道からは外れるが、よりラムの甘い香りや風味を味わうならば、キャプテンモルガンやバカルディ ブラック、マイヤーズといった、熟成に時間をかけたダークラムを合わせてみるのもよいだろう。

ミント:新鮮なミントの葉を使用する。ミントの香りが強く、葉が青々としているものがよい。ミントはモヒートの爽やかさを引き立てる主役の材料である。

ライム:新鮮なライムを選び、果汁と皮の両方を活かすことで、酸味と香りを引き出すことができる。このライムの風味こそが、モヒートの爽快感を支えているのだ。

砂糖またはシロップ:砂糖はしっかりと溶かすことが大切である。カクテルをつくることに不慣れな場合は、シロップを使うことで、溶け残りを防ぎ、甘さも調節しやすくなる。

炭酸水:適量。ソーダ水を使用し、炭酸の爽快感を加える。炭酸がしっかりと強いものがよい。

:氷を細かく砕いたクラッシュアイスを推奨する。これがカクテルの温度をしっかりと下げ、味を引き締める役割を果たす。難しい場合は普通の氷でもよいが、家庭用の冷凍庫の氷は溶けやすいため、コンビニやスーパーなどで、ロックアイスや純氷を購入することをおすすめする。

道具

・グラス
・バースプーン
・ジガ―カップ
・バーナイフ
・ペストル
・ストロー
グラス:モヒートを提供するグラスには、冷たさを保ちやすく、持ちやすいものを選ぶ。清涼感のあるビジュアルのグラスであれば、モヒートの爽快感を視覚的にも引き立たせてくれるだろう。

バースプーン:カクテルを混ぜたり、果汁を程よく絞ったりするために使用する。
ジガーカップ:バーテンダーが正確な分量のお酒を測るための道具だ。ジガーカップがない場合は、計量器やメジャーカップを代用する。
バーナイフ:バーテンダーがライムやレモンなどをカットする道具だが、こちらもフルーツナイフや包丁で代用可能だ。

ペストル:ミントを潰すための道具である。適度な圧力で潰すことで、ミントの香りを最大限に引き出す。ペストルが無ければ、マッシャーやバースプーンで代用したり、手で軽く揉みつぶしたりするのもよいだろう。
ストロー:通常の氷の場合は1本で十分だが、クラッシュアイスを使用する場合は、氷がストローに詰まることもあるため、2本用意するのが基本である。

作り方

1.ミントの葉とライム、砂糖またはシロップを準備する
グラスに新鮮なミントの葉、ライム、砂糖(シロップ)を加え、ペストル、あるいは代用品を使って、ミントを軽く潰し香りを引き出す。この際、ミントを強く潰しすぎると苦味が出るため、軽く押し潰す程度に留めることが大切だ。

2.ラムを注ぐ
用意したラムをグラスに注ぎ、全体をしっかりとかき混ぜる。砂糖を使用した場合は、溶け残りがないように混ぜることが大切だ。

3.氷と炭酸水を加える
グラスにクラッシュアイスまたはロックアイスか純氷をたっぷりと入れ、最後に炭酸水を注ぎ、軽く混ぜる。炭酸水を注ぐ際は、氷に直接当てず、グラスに沿うようにゆっくりと少しずつ注ぐことで、炭酸が弱まらないようにする。

4.仕上げと装飾
グラスの縁にミントの葉を飾り、ストローを2本添えて完成だ。クラッシュアイスがストローに詰まらないよう、2本のストローを使用することで飲みやすくなる。これで、涼しげな見た目を楽しみながら味わうことができる。
以上の手順をマスターすれば、自宅でもバーで味わうようなモヒートを簡単に楽しむことができる。さらに、グラスをあらかじめ冷やしておくことで、より一層美味しさが引き立つ。また、氷が溶けてカクテルが薄くなるのを防ぐため、できるだけ手早くつくることもポイントである。




モヒートのアレンジレシピ

モヒートの基本の味を楽しんだら、次はアレンジを加えて、新しい味わいに挑戦してみてはいかがだろうか。以下に、簡単にできる3つのアレンジレシピを紹介しよう。

好みのフルーツをプラス

フルーツを加えることで、モヒートに新鮮な風味が加わる。フルーツには、パイナップルやりんごなど、甘みと酸味がバランスよく、モヒートのさっぱりとした風味を引き立てるものを選ぶのがおすすめだ。パイナップルはカクテルにトロピカルな風味を加え、りんごはシャキッとした食感が楽しいアクセントとなる。

アレンジ方法は、加えるフルーツを細かくカットし、ミントとライムと一緒に軽く潰してから、後は通常の手順でつくるだけである。果物の自然な甘さと酸味が加わり、より複雑で豊かな味わいが楽しめるはずだ。

ハーブの変更

ミント以外のハーブを使って、風味の異なるモヒートを試すのもおすすめだ。
たとえば、バジルやローズマリーは香りが強く、独特なアロマをプラスすることができる。バジルは、ミントと同じく清涼感があり、ややスパイシーな香りが特徴だ。ローズマリーは、松のような独特の風味があり、モヒートに深みを加えてくれる。
また、最近では大葉や小松菜といった、日本の野菜を使用したモヒートも流行している。大葉は爽やかな風味と共に、少しスパイシーなアクセントを加える。小松菜はやや苦味があるため、ミントとは異なるさっぱりとした味わいを楽しむことができるのだ。

ノンアルコールのモヒート

お酒が苦手な方や健康志向の方には、ノンアルコールのモヒート、いわゆるモクテルをおすすめする。

アルコールを控えている人でも楽しめるレシピとして、ホワイトラムと炭酸水の代わりに、ジンジャーエールやトニックウォーターを使用することで、ミントとライムの爽やかな風味をそのまま味わえる。

あるいは、炭酸水はそのままに、蜂蜜やアガベシロップを加えて甘みを調整することで、より深みのあるノンアルコールカクテルが完成する。フレッシュなミントとライムの香りが広がり、アルコールなしでもしっかりと満足感のある一杯となるので、ぜひ試していただきたい。

モヒートをつくる際のよくある失敗と対処法

ここでは、モヒートをつくる際にありがちな失敗と、その対処法を紹介しよう。

思ったより苦い

ミントを潰し過ぎたことが原因である。ミントは香りを引き出すために軽く押し潰す程度にとどめること。強く潰すと、苦味が出やすくなるので注意が必要である。

炭酸が弱い

炭酸水を注ぐ際、勢いよく注いだり、氷に直接当てたりすると、炭酸が弱まってしまうのだ。氷に当たらないようにゆっくりと少しずつ注ぐことで、炭酸の持続力を保つことができる。新鮮な炭酸水を使用することも大切だ。

クラッシュアイスがストローに詰まる

クラッシュアイスを使用するときは、ストローを2本用意することで、飲みやすさを確保できる。氷が詰まらないよう、適度な太さのものを選ぶことも重要だ。

モヒートにおすすめの食事

モヒートの爽やかな味わいは、料理との相性も抜群だ。ここでは、モヒートと特に相性のよい料理をいくつか紹介する。これらの料理とペアリングして、モヒートを味わう時間をさらに特別なものにしてみてはいかがだろうか。

シーフードを使った料理

エビのプラッターや、相性抜群のサーモンのグリル、牡蠣のマリネなど、ライムやレモンを絞って美味しく食べられる料理は、清涼感のあるモヒートと特に相性がよい。

シーフード料理はオリーブオイルとブラックペッパーでシンプルに味付けし、レモンを添えるとより一層美味しさが増す。モヒートの爽快感が、シーフードの旨味を一層引き立て、口の中をさっぱりとさせるため、非常におすすめなペアリングの一つといえる。

フルーツサラダ

フルーツサラダは、モヒートのフレッシュさをさらに引き立てる最良の選択だ。季節のフルーツを使い、ライムやミントを加えたドレッシングで和えるだけで、カクテルとの相性が格段によくなるだろう。

おすすめのフルーツは、マンゴーやパイナップル、キウイなどのトロピカルフルーツだ。これらを使用することで、フルーティで爽やかな、そして見た目も華やかな一品ができあがる。

レーズンバター

レーズンバターは、ダークラムを使ったモヒートにぴったりのつまみである。
ラムに漬けたレーズンをバターと混ぜてつくるレーズンバターは、濃厚でコクのある味わいが特徴だ。ダークラムの深い味わいと、レーズンの自然な甘さが絶妙にマッチし、モヒートの清涼感との対比を楽しむことができる。

少量でも満足感があり、カクテルと共に楽しむのに最適である。また、レーズンバターは簡単につくれるため、ホームパーティーやちょっとした集まりにもぴったりだ。ダークラムを使ったモヒートと合わせることで、より贅沢なひとときを演出できるだろう。

まとめ

ここで紹介したレシピやペアリングを参考にしながら、自宅でのカクテルづくりの第一歩として、モヒートを試してみるのはどうだろうか。モヒートは非常にシンプルな材料でつくれるカクテルでありながら、そのアレンジの幅は広い。

季節や気分に合わせてさまざまなバリエーションを試し、新しい味を発見する楽しみを覚えてほしい。きっと、その爽やかな風味と簡単につくれる楽しさに魅了されるはずだ。
ぜひ、本記事を参考に、家族や友人と共に、爽やかで美味しいモヒートを囲みながら、素敵なひとときを過ごしてほしい。
著者プロフィール

内山友里
心理学の研究に従事した後、文部科学省で悉皆調査の分析を担当。結婚・出産を機にライターとして活動を始め、2022年に執筆事務所studio writryを開業する。また、バーテンダーとしての豊富な経験を活かし、バーメニューの開発をも担うという異色の経歴を持つ。接客で培ったコミュニケーション能力と心理学的な洞察力、そして執筆力を融合することで、カクテルにまつわる物語や歴史・文化的背景を深く探求し、その魅力を多角的に伝えている。
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