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【サンリオ】サンリオ×騎士? キャラの擬人化でも異世界転生でもない、新コンテンツ「フラガリアメモリーズ」が好評
ハローキティを守る騎士? 好調なアニメ作品とのコラボに見出した新たな活路
プロジェクトの始動は昨年9月、公式Xで公表。最初にビジュアルが発表されたのはハローキティを主とする騎士・ハルリットで、その後は毎日、騎士と主(ロード)のペアが投稿されていった。発表当初は驚きをもって受け止められたところはあるが、これまでにない試みにも関わらず、既存のサンリオファンなどからの反発はほとんど見られなかった。実際、「次はどのキャラクターに仕える騎士がくるの!?」といった予想合戦も巻き起こり、Xは盛り上がった。中でも、ハンギョドンを主とする騎士・ハンギョンが発表されたポストは2186万表示、14万いいねの大バズりを記録したほどだ。
「近年、サンリオではアニメ作品とコラボさせていただくことが増えており、『両者に親和性があるのでは?』という仮説がありました。アニメなどの等身のキャラクターにサンリオキャラクターが寄り添っているギャップがたまらない、という声もあります。サンリオではこれまでも、『サンリオ男子』『SHOW BY ROCK!!』といった人型キャラクター作品を手掛けてきましたが、それらに続く新たなコンテンツとして企画したのが、既存のサンリオキャラクターのエッセンスを生かしつつ、アニメやファンタジーファンにも楽しんでいただける要素を詰め込んだフラガリアメモリーズです」(村上さん/以下同)
「擬人化ではなく…」、長く愛されるキャラクターだからこその配慮
「子どもの頃に買ってもらったハローキティのぬいぐるみを、大人になった今も大切にしているという方はたくさんいます。そうした1人1人の中にある“私とハローキティとの思い出”を大切にしたいという思いがまずありました。擬人化というのは楽しい手法である一方で、そのキャラクターの解釈を1つの定義に押し込めてしまう恐れもあります。なので、サンリオキャラクターはあくまでサンリオキャラクターとして存在させつつ、それに寄り添う騎士という構図にしました。サンリオキャラクターのファンの方々からも、『サンリオキャラクターを守りたい騎士の気持ちに共感できる』とポジティブな反応をいただいています」
とはいえ、サンリオでは人型キャラクターは数少ないものの、世にはアニメやゲーム、Vtuber、歌い手など、人型キャラクターが活躍するコンテンツはあまた存在する。それとどのように差別化を図ったのだろうか。
「やはり、主となるのがハローキティやシナモロールなど、多くの人に知られたキャラクターであるのがアドバンテージになるのではないでしょうか。知っているキャラクターがいるからこそ、騎士にも興味を抱きやすくなり、コンテンツに入っていくハードルも下がる。元のサンリオキャラクターを知っていればより情報は多くなりますし、知らなくても楽しむことができます」