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アリエル・ベル・ジャスミン・ムーラン…ディズニー第二黄金期の伝説のアニメーターが語る100年続く秘けつ
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ディズニー・アニメーションの歴史を築いてきたアニメーターの一人、マーク・ヘン氏 (C)ORICON NewS inc.
その当時から活躍し、アリエル(『リトル・マーメイド』)、ベル(『美女と野獣』)、ジャスミン(『アラジン』)、ムーラン(『ムーラン』)など、人気のディズニープリンセスのアニメーションを監修し、ディズニー・アニメーションの歴史を築いてきたアニメーターのマーク・ヘン氏が来日。時代や国境を超えて愛される物語とキャラクターが生まれた秘話、さらには次の100年に向けた思いを語ってくれた。
マーク・ヘン氏は、7歳の時にディズニー・アニメーションの名作 『シンデレラ』 に触発され、アニメーターになりたいと宣言。1980年、カリフォルニア芸術大学(カルアーツ)のキャラクターアニメーション学科を卒業し、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオで伝説のアニメーター、エリック・ラーソンの指導を受けながらキャリアをスタートさせた。最初に携わった作品は『キツネと猟犬』(80年)。
83年に、ミッキーマウスが30年ぶりにスクリーンに登場する作品となった『ミッキーのクリスマス・キャロル』で、ミッキーマウスのアニメーションも担当した。多数のプロジェクトでその才能を発揮し、社内のみならず、業界で最も多作で尊敬を集めるアニメーターの一人となる。2013年にはアニー賞でアニメーション界の生涯功労者として「ウィンザー・マッケイ賞」を授与。18年には、ミッキーのスクリーンデビュー90周年を記念して、ミッキーマウスの公式肖像画家も務めた。
学び続け、作り続けて次の100年へ
「そのように見えているということであればとても幸いなことです。鉛筆で描いたキャラクターに命を吹き込み、生き生きと動かす。まさにウォルトから始まったレガシーは、今も受け継がれていると思います」と、マーク・ヘン氏は話す。
「ウォルトと彼が自ら集めたアニメーター仲間がいて、1930年代以降のスタジオをけん引したアニメーターたち(“ナイン・オールド・メン”と呼ばれる9人の伝説的アニメーターが有名)がいて、その歴代のアニメーターたちからたくさんのことを教わった私たちの世代がいて…。先輩から『次はあなたが伝えていく番だ』と、言われたこともあります。次の世代にバトンを渡す、そのために私も学び続けてきました。後輩たちに、『あの時、マークが言っていたこと覚えている?』と、思い出してもらえるような、役に立つ何かを伝えることができていたら幸いです。知識・経験、レガシーというのは、私たちの場合、作品を作ることではじめて生きてきます。ディズニーは100年、時代の要請にも応え得る物語やキャラクターを生み出し、最高峰のアニメーション作品を作り続けてきました。次の100年もきっと、作りながら継承されていくと思っています」
『美女と野獣』ベル
『美女と野獣』ベル(C)Disney
1991年公開。魔女の魔法によって醜い野獣の姿に変えられてしまった王子。魔法を解く方法はただひとつ、「真実の愛」を知ること。そんな野獣の住む城に捕らわれたベルは、徐々に野獣の優しさに気づき、次第に2人は心を通わせていく。二人だけの晩餐会とダンスのシーンは、複雑なカメラワークを2次元のアニメーションで実現し、『リトル・マーメイド』と同じアラン・メンケンが音楽を担当。アニメーション映画史上初めてアカデミー賞作品賞にノミネートされた。
『アラジン』ジャスミン
『アラジン』ジャスミン(C)Disney
『アラジン』といえば、魔法のじゅうたんに乗って、満月の夜空へ飛び出していく「ホール・ニュー・ワールド」のシーンが有名ですが、私が大好きなシーンは、アラジンがジャスミンを自分の隠れ家に案内し、そこから見える王宮を見ながら夢を語る場面。彼女はアラジンと反対のことを思っていて、目を背けてしまいます。対照的な二人を描いていてとても面白いと思います。
1992年公開。貧しくも清らかな青年アラジンはジャスミン姫と出会って一目惚れ。ランプの魔人・ジーニーと出会って王子にしてもらうが、邪悪な魔人ジャファーに命とランプを狙われる。「ホール・ニュー・ワールド」は世界的ヒットを記録し、アカデミー歌曲賞やグラミー賞ソング・オブ・ザ・イヤーなどを受賞。ジーニーが歌うコミカルな「フレンド・ライク・ミー」など名シーン満載。
『ムーラン』ムーラン
『ムーラン』ムーラン(C)Disney
また、ムーランは、王子様との出会いを待っていたわけでもなければ、それを望んでもいません。軍に入隊して、自分を鍛えてくれるシャン隊長に淡い憧れを抱くという、とてもユニークなキャラクターでした。軍隊の仲間、ヤオ、チェン・ポー、リンらに女装をさせるという策を思いつくなど、とても機知に富み、機転が利くすてきなキャラクターです。
1998年公開。病気の父に代わって従軍して各地の戦いに身を投じ、勝利を収めるという中国の伝説「花木蘭」をモデルとした、ディズニーのアニメ史上初めてアジア人女性が主人公になった作品。主題歌の「Reflection」はクリスティーナ・アギレラが歌唱。ムーランを護るファ家の守護竜の声優をエディ・マーフィが担当したことも話題になった。
ディズニー100(ワン・ハンドレッド)フィルム・フェスティバル、10月開催
特別イベント『ディズニー100(ワン・ハンドレッド) フィルム・フェスティバル』10月開催(C)Disney