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『DUNE/デューン 砂の惑星』吹替声優・入野自由がナビゲート、ティモシー・シャラメの魅力
入野アフレコ前に試写を観させていただきましたが、これは大きなスクリーンで観るべき映画だな、と思いました。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督がこだわり抜いた映像美は、僕がここ最近に観た映画の中でも断トツの迫力でした。「これ、どうやって撮ったの?」という驚き、映像世界は日々、進化しているんだな、というのに圧倒されたことを覚えていますが、それは上映がはじまった最初のうちで、あとはもう映画の世界に埋没していました。自分も砂嵐の中にいるような気持ちにもなりましたし、まさに体感型の映画だと思いました。吹替を担当させてもらっていますが、シンプルに彼のファンでもあるので、ティモシー・シャラメを大画面で観る喜び、というのもありました。
入野吹替って常々難しいなと思います。映画は完全に出来上がっているわけですから、観客が映画に集中できないような吹替になってしまったら台無しになってしまうので、責任重大だと思うんです。その俳優が持っている雰囲気や空気感、監督が表現したいもの、作品のカラーや匂いみたいなものを日本語で違和感なく伝えられるかが、難しいところなんですが、責任を持って最後まで寄り添っていくことをいつも心がけています。
今回のポールは、お父さんやお母さんに甘えているようなところがある少年から、いろいろな経験をして、最後にはある覚悟を持つところまで成長していく。ポールの成長を感じてもらうことが重要になってくるのかな、と思いましたが、それも特に意識して吹替をしたというより、寄り添っていくうちに自然とそうなっていったと思います。
入野作り込んで何か違うものになろうとしている感じではなく、いつも自然体でありのまま、等身大で演じている印象を受けます。なので、僕自身も気負わず、ありのままの自然体で臨んでいます。
――『君の名前で僕を呼んで』で初めて吹替を担当することになった時のことを教えてください。
入野『君の名前で僕を呼んで』でティモシーのことを初めて知り、ファンになりました(笑)。男性女性に関わらず魅了されるルックスをしていますし、当時ティモシーは20歳ぐらいでしたが、大人でも子供でもない曖昧な年頃の心の機微を巧みに表現していて引き込まれました。
入野生来の色気を持っている人だと思うのですが、それがどんどん洗練されていっている感じがします。どの作品もティモシーでありながら、ティモシーではない。それぞれの役で色気の出し引きをコントロールしているような感じがあるんですよね。ほんとに魅力的で、謎めいた俳優だと思います。
――『DUNE/デューン 砂の惑星』の後も話題作への出演が目白押しです。
入野吹替をやらせていただいていることで、勝手に親近感を覚えているというのもあるんです。ファンでもあり、自分ではないけど、自分のことのように、彼の活躍をうれしく思うこともあり、この先もいろいろ作品に出演されていくと思いますが、自分も関わっていたいなと強く思います。彼と一緒に歩んでいる気持ちもありますし、歩んでいきたいです!(笑)。
『DUNE/デューン 砂の惑星』10月15日公開
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本:エリック・ロス ジョン・スペイツ ドゥニ・ヴィルヌーヴ
原作:「デューン/砂の惑星」フランク・ハーバート著(ハヤカワ文庫)
出演:ティモシー・シャラメ レベッカ・ファーガソン オスカー・アイザック ジョシュ・ブローリン ステラン・スカルスガルド ゼンデイヤ シャーロット・ランプリング ジェイソン・モモア ハビエル・バルデムほか
配給:ワーナー・ブラザース映画
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