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日向坂46 小坂菜緒が愛する“あだち充作品&キャラクター”ベスト3 『クロスゲーム』で考えた「本当の“好き”って何?」

この記事は、LINE初の総合エンタメメディア「Fanthology!」とオリコンNewSの共同企画です。
⇒この記事をオリジナルページで読む(6月18日掲載)

小坂菜緒

『Seventeen』専属モデルや俳優など、幅広い分野で活躍する日向坂46の小坂菜緒さん。読書や漫画が大好きで特にあだち充作品の大ファンだと公言する彼女は、ただ作品を楽しむだけでなく、過去にスポーツをやっていた時期や、現在アイドルとして活動をするうえで、キャラクターたちを自分に重ね合わせ、ときには励まされることもあるとか。

今回は、好きな作品やキャラクターの魅力について解説してもらうと同時に、あだち充作品を読んだ経験が活かされたという映画『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』(公開中)の撮影現場の舞台裏についても語ってもらいました。

※物語の内容に触れる描写がありますのでご注意ください

撮影:田中達晃(Pash) 取材・文:森ユースケ

甲子園に熱中なのは、あだち充作品がきっかけだった

――ブログなどであだち充作品が好きだとおっしゃっていますが、読み始めたきっかけを教えてください。
小さい頃からお兄ちゃんがスポーツをやっていたので、家族で試合を見に行くことが多かったんです。その影響でスポーツ漫画をいろいろと読んでいて、小学校3年生の頃にお父さんの本棚にあった『クロスゲーム』を手に取ったことがきっかけで野球漫画をどんどん読むようになりました。

――以前、甲子園のトーナメント表について、注目校をいくつも挙げながら熱く語っていましたよね。他の話題よりも口数が多くテンションが高かったのが印象的でした。
そうでしたね、恥ずかしい(笑)。あだち先生の作品がきっかけで高校野球をよく見るようになりました。全国大会がある時期には配信アプリで全国各地の予選から結果をチェックしているし、テレビで中継がある試合は、なるべく見るようにしています。今年の春のセンバツは、東海大相模が強いんじゃないかな〜と思って見ていたら、結果的に優勝だったのでびっくりしました。特定の学校を応援しているわけじゃないんですけど、やっぱり地元である大阪の学校が勝ち残っているときは「応援しなきゃ!」って気持ちになります。

――今回はあだち充作品について語ってもらいますが、ベスト3を挙げるならどの作品ですか?
迷うんですけど、いちばん好きなのはやっぱり『クロスゲーム』かな。2番は……難しい……。うーん……。

――絞るのが難しければ、今日の気分で決めちゃってください!
迷うけど『KATSU!』『虹色とうがらし』です。

――続いて、好きなキャラベスト3は?
これも悩みますね……。1位は『クロスゲーム』の樹多村光(きたむら・こう)2位は『MIX』の立花走一郎(たちばな・そういちろう)3位は『タッチ』の浅倉南(あさくら・みなみ)です。

恋愛要素強めの『クロスゲーム』で考えた、「本当の“好き”って何?」

――ではここから、それぞれの作品やキャラクターの魅力について語ってもらいます。まずは作品とキャラで1位だった『クロスゲーム』と主人公の光について、お願いします。
『クロスゲーム』
『週刊少年サンデー』(小学館)で2005−10年に連載され、2009-10年にアニメ化もされた野球漫画。
スポーツ用品店の息子・樹多村光と、家族ぐるみの付き合いをしているのが、近所でバッティングセンターを営む月島家。月島家は四姉妹で、光は次女の若葉とは大の仲良しで両思いだが、三女の青葉とは犬猿の仲。野球に興味のない光だったが、あるきっかけから仲間とともに甲子園を目指すようになる。
この漫画は、あだち先生のスポーツ作品のなかでは恋愛要素が強めなほうだと思うんです。主人公の樹多村光と幼馴染で、相思相愛だった月島若葉(つきしま・わかば)が序盤で亡くなってしまい、光はずっと彼女のことを忘れられないまま過ごしていくんですね。

若葉が亡くなった後、光は誰ともデートをしたことがなくて、それを察した若葉のお姉ちゃんの一葉(いちよう)が「コウちゃんのいいとこを本当にわかってくれる相手だったら、若葉は怒らないよぜったいに……」って言ってくれるんです。それでもすんなりと変わることはできなくて。
特に好きなのが、若葉とそっくりなキャラクター・滝川あかね(たきがわ・あかね)が出てくるところ。光は若葉のことをずっと引きずったままだったけど、若葉に似てるからって理由であかねも好きだっていうのは違うんじゃないか、自分が本当に好きな人って、誰だろう? って改めて考える瞬間が来るんです。

もし自分が同じ立場になったとして、大好きだった子に見た目も性格もそっくりな人が現れたら、どうしても気になっちゃうよなって思うから、本当の「好き」ってどういうことなんだろうって考えさせられました。

野球の要素も面白いんですけど、それが恋愛関係に深く関わってくるのが『クロスゲーム』の面白いところだと思います。
――続いて、『KATSU!』の魅力について、お願いします。
『KATSU(カツ)!』
『週刊少年サンデー』(小学館)にて2001-05年に連載。あだち充が初めてボクシングを作品の主軸にした作品。高校生の里山活樹(さとやま・かつき)と、同じクラスで、天才的なボクシングテクニックを持つ少女・水谷香月(みずたに・かつき)。香月に近づきたい一心で、活樹と、その友人の京太は香月の父が経営するボクシングジムに入会する。ふたりの“かつき”とボクシングをめぐり、物語が展開していく。
ボクシングについてあんまり知らなかったので、どんな競技なんだろう? って興味本位で読み始めました。体と体をぶつけ合う種目だからこそ、いままで読んできたスポーツ漫画と比べて、熱意がストレートに伝わってくる作品だなと感じました。悔しい、うれしい、壁にぶち当たるっていう感触が、リアルに胸に届くというか。

漫画の中に、壁にぶち当たったときに、仲間に支えられて、努力して……っていう描写があると、自分も頑張らなきゃって思えるので、自分に重ね合わせて読むことも多かったです。小学校で水泳、中学でバレーボールをやっていた時期は、特にそういう読み方をしていたと思います。

「日向坂のセンター」と「野球のエース」を重ねて 壁にぶつかって感じた親近感

――壁にぶつかる経験でいうと、日向坂46でセンターになったこともそのひとつでしょうか。あだち充作品では、自ら望んでエースになりたいわけじゃない、自分のためじゃなく誰かのために頑張るという主人公が多いです。小坂さんも望んでセンターになりたいタイプじゃないあたり、重なる部分もあると思うのですが。
そうですね。グループのセンターってプレッシャーも大きくて、野球のエースも同じ部分があると思います。あだち先生の作品では、緊張や不安を抱えたキャラクターが、周りには言わずに自分のなかでなんとかしようとしたり、ポジションをめぐる人間の弱い部分もリアルに描かれているので、読んでいて親近感が湧くところも多いなって思います。

――3番目に挙げた『虹色とうがらし』は“SF時代劇”で、他に挙げた作品とは少し変わったテイストです。
『虹色とうがらし』
『週刊少年サンデー』(小学館)で1990-92年に連載。あだち充が描く、「時代考証無用の時代劇」。地球の江戸によく似た町で暮らす異母兄弟たち6人に、7人目の“七味(しちみ)”が仲間入り。父親は同じで、母親はみな違う7人。そんなときに、平和だった国に突如異変が起こり始める。
地球によく似た星の江戸時代という架空の世界のお話で、斬り合いなど時代劇ならではのアクションも楽しめます。7人きょうだいの物語で、ほほえましいエピソードがたくさんあるので、元気がほしいときに読むことが多いです。

青春を感じたいときは『H2』や『MIX』、ラブコメを読みたいときは『クロスゲーム』や『タッチ』、スポーツの熱さを感じたいときは『ラフ』や『KATSU!』を読むという感じで、そのときどきの気分で読む漫画を選んでます。

『MIX』走一郎のカッコ良さ 「周りをよく見るところが似ているかも」

――好きなキャラクター2位『MIX』の立花走一郎については、どんなところが好きなんですか?
主人公の立花投馬(たちばな・とうま)と走一郎は一緒に暮らす義兄弟なんですが、このふたりの関係性を含めて好きなんです。投馬がピッチャー、走一郎がキャッチャーでバッテリーを組んでいるけど、お互いがライバルでもあって、認め合う関係がすごくいいなって思います。

走一郎はキャッチャーにとって重要な周りを見る力もあって、そこもカッコいいなって思います。中学の頃、バレーボール部で副キャプテンをやっていたとき、あんまり前に出るのが得意じゃなくて、周りを見て動きを指示する役に徹していました。その部分では自分に似てるところがあると感じたキャラクターです。
『MIX(ミックス)』
『ゲッサン』(小学館)にて2012年より連載中。2019年にアニメ化もされた。あだち充の代表作『タッチ』の舞台となった明青学園で、『タッチ』から約30年後の物語を描く。低迷した同学園の野球部に入った、同い年の立花投馬・走一郎の義兄弟。上杉達也らが出場して以来叶っていなかった甲子園出場を目指す物語。
――もし野球をやるとしたら、希望するポジションはキャッチャーですか?
ああ、そうかも。意外と自分に向いているんじゃないかって気がします。なにごとも効率を重視して考えるのが好きなので。試合ではバッテリーの力がとても重要だし、裏の主人公ともいえるポジションなんじゃないかと思いますね。
――3位は『タッチ』の浅倉南。80年代を代表する人気キャラクターです。
南ちゃんって、かわいくてなんでもできちゃうし、ちょっと自慢げなところがあって、女性からは妬まれることもあるキャラクターですよね。でも、野球部のマネージャーとして人を支えることや、新体操など自分のやりたいことも全力で突き進む。良い意味で諦めが悪いところがすごくカッコいいと思います。
『タッチ』
『週刊少年サンデー』で1981年-1986年に連載された、あだち充最大のヒット作。1985-87年にアニメ化もされた。双子の兄弟である上杉達也(うえすぎ・たつや)と和也(かずや)、そして幼馴染の浅倉南の3人が織りなす恋愛関係を軸に、甲子園を目指して奮闘する高校生たちの青春を描く。 
――小坂さんも、日向坂46としての活動と映画の撮影を両立させたわけですが、浅倉南という存在に励まされたこともあったのでしょうか。
自分ももっと頑張らなきゃ、負けてられないなって思わせてくれました。映画の撮影とライブのスケジュールが重なって出られなくなってしまったり、つらいこともあったけど、どちらも100%で頑張るしかない……。そんなとき、南ちゃんの姿が思い浮かびました。

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