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『ドラ泣き』コピーに賛否、ドラえもん50周年記念作品を“泣ける”映画にした理由とは

「ドラ泣き」反発の声にも「SNS時代、“強い言葉”は重要」

 ところで、前作が大ヒットしたにもかかわらず、「ドラ泣き」「泣きマックス」のコピーなどから、「もろ泣かせにこようとしてる」など、反発の声も少なくない。これに対して八木監督は「そう思われる方がいてもそれは仕方がないことですが、拒否反応をする人が出るぐらい、『ドラ泣き』という言葉には強いイメージがあると捉えることも出来ます。このSNS時代、強い言葉はトレンドにもなりやすいですし、ちょっと投稿するにも使いやすい。反発される方の気持ちも分かりますが、映画を観ていただければ、言葉の意味も理解してもらえるのではないかと」

 ちなみに、山崎貴監督は「何かを残せればいいけれど、まずはエンタメ。誰もが楽しめるものにしなきゃいけない」と発言している。この“エンタメ”の要素にも、“笑い”と“泣き”は重要だと八木監督は言う。「『ドラえもん』はギャグ漫画でもありますが、今お客さんが求めているのは“気持ちを動かすこと”なのではないかと思い、感動をお送りしている面もあります。このコロナ禍でプレッシャーを感じたり、心が締め付けられる想いをしたりしている方も多いと思います。そんな中、笑って、泣いて、心をほぐしてくれる作品になってほしい」
 とはいえ、制作当時はコロナ禍が起こることなど予想もしていなかった。「一昔前は“個人”が重視されていた気がしますが、このコロナ禍で改めて“家族”が見直されているように感じます。同作は、奇しくもその“家族”への想いを描いている。今、生きている以上、皆さんを生んでくれたお母さん、お父さん、そして遡れば、おばぁちゃんやおじぃちゃんもいます。がいる。そんな家族とのつながりをこの映画で感じてもらえたら」と八木監督は前を見ながら語る。

「ドラえもんは色々な願いをかなえてくれますが、明るい未来にするためには、まず“願えるかどうか”も大事です。今は、そもそも未来に期待を持って願う人が減っている気がしています。昔に比べて今の方が悪いと思われる方もいるかもしれませんが、医療も科学も発展し、過ごしやすくなった面は忘れられがち。それをこの映画を観て今一度、思い出してもらい、明るい未来を“願える人”になっていただけたらうれしく思います」
(取材・文=衣輪晋一)

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