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凄すぎるトリックアートに世界も注目、20歳作者明かす制作の極意

 高校2年生の時、自主制作した「コマ撮りアニメ」がアジア最大級の短編映画祭『Digicon6 Asia(デジコンシックスアジア)』のYouth部門最優秀賞に輝き、高校卒業と同時に18歳で起業。昨年出版した錯視トリックノート『NOUTO』も国内外のメディアで取り上げられるなど、今、世界的に注目を集めているマルチクリエイターMOZU(モズ)にインタビュー。トリックアート、コマ撮りアニメ、ジオラマの3分野で才能を発揮する若き天才に、制作の極意と今後の展望を聞いた。

自分の価値に気がつかせてくれたTwitterと作品集『NOUTO』

――昨年春にクラウドファンディングで発売された錯視トリックノート『NOUTO』は、品切れ店もでるほどの大反響でした。

【MOZU】 ありがとうございます。『NOUTO』は遡ること6年前、中学3年生の頃、授業中に描いていたトリックアートを父がFacebookに投稿したところ、それを見た文具メーカーの方が「これすごく面白いからいつか本にしようよ!」と声をかけてくださったのがきっかけです。そこから少しづつ作品を貯めて、クラウドファンディングを開始。最終的に、目標額を大幅に上回る300万円の支援を得て発売されたんです。作品集の販売直前に、Twitterに投稿した“リアルな三角定規”が26万いいねを超えたのも、売上に大きく関わったと思います。

――“リアルな三角定規”はSNS上で大きな話題になり、数々のメディアで紹介されていましたね。最初に描いた作品も三角定規とうかがっています。

【MOZU】 そうですね。中学3年生の頃に授業中に暇で描いた“三角定規”が最初の作品です。「本物にしか見えない!」と隣のクラスからも見にくるほど騒ぎになり、職員室でも「あいつは勉強はしないが凄い絵を描いている」と話題になっていたのが嬉しかったです。
――中学時代から、すでに先生も一目置く存在に(笑)。凄いです。当時、このトリックアートが本や仕事になると思っていましたか?

【MOZU】 Twitterで“リアルな三角定規”が26万いいねを超えるまでは、「こんなの誰にでも描けるでしょ」と本気で思っていたので全く思わなかったです。それに、『NOUTO』がバカ売れするまでは「こんなの誰が買うんだ」とも思っていました(笑)。自分の価値に気がつかせてくれたTwitterと『NOUTO』に感謝しています。

「実は…なんで立体に見えるか自分でもよく分からない」

――トリックアートの技術はどのように習得されたんですか?

【MOZU】 完全に独学です。実は今でも、なんで立体に見えるか自分でもよく分かっていません(笑)。「凄く複雑な計算しているんでしょ?」と聞かれることもありますが、何も考えずに描いています。描き方は企業秘密ですが、「こうすれば立体に見えるじゃん」という完全な感覚で自己流。ただ画力については、高校受験のためにデッサンを習っていたのは大きいかもしれません。あそこでデッサン力が急に上がったので。

――すべて独学の自己流!凄すぎます…。制作で最も大変なのはどんな工程ですか?

【MOZU】 アイデアを考える段階です。もうこれがとにかく難しい。僕のトリックアート制作は、基本的に「考える7割、描く3割」で出来ているんです。

――アイデア出しはどのように?

【MOZU】 「必死に考えまくる」と「なにも考えずに散歩する」を交互に行うことです。散歩中は、それまでに考えていたことが無意識に紐づけられ、考えもしなかった面白いアイデアが急に浮かぶことがあります。

――これまでの作品でご自身のお気に入りを教えてください。

【MOZU】 個人的に大好きなのは「abduction」です。これは作品としての完成度が群を抜いて高いと思っています。“ストーリー性のあるトリックアート”をテーマに、「UFOについての小説を読んていたら、挿絵のUFOのイラストが紙から飛び出して文字を誘拐していった」という妄想を楽しみながら描きました。

高校卒業後に起業、20歳で代表取締役社長に「僕らしくて最高に楽しい生き方」

――今年4月、『MOZU STUDIOS』を法人化し20歳にして代表取締役社長に。今後ますますの活躍が期待されますが、高校卒業後の起業は大きな決断だったと思います。

【MOZU】 高校生の頃は「大学は行かなければいけないもの」という先入観がありましたが、高2で制作したコマ撮りアニメ『故障中』がアジア最大級の映画祭『Digicon6 Asia(デジコンシックス アジア)』 Youth部門で最優秀賞を取り、その審査員(芸大の教授や映画監督)の方々に「もう君は大学に行く必要はない。仕事にしてしまえばいい」と言われて。そのとき初めてその選択肢があることを知ったんですが、今は大正解だったと思っています。審査員の方々に感謝です。
――好きなことを仕事にする生き方に不安はなかったんですね?

【MOZU】 僕らしくて最高に楽しい生き方だと思っています。この先何が起こるか分からない。そのスリルとワクワクが大好きです。幼い頃から僕の好きなことを全力で応援してくれた両親と、いつも展示会に来てくださったりコメントをくださるファンの方々に感謝しています。

――今回はトリックアートのお話しを中心にうかがいましたが、Mozuさんと言えば“天才ジオラマアニメーター”としても知られていますが、現在、仕事のバランスはどのように?

【MOZU】 現在はジオラマとトリックアートが同じくらいです。ですが、僕の一番やりたいことはコマ撮りアニメーションで世界を獲ることなので、ここからはそこに力を入れていこうと思っています。ただ、コマ撮りアニメーションは莫大な資金、膨大な時間、スタジオが必要なので、なかなか作るのが難しいのです。スポンサー募集しています(笑)!

――今後の活動予定を教えてください。

【MOZU】 今年4月10日に「株式会社MOZU STUDIOS」を設立し、代表取締役社長となりました。法人となったことで、より大きな企業とのコラボ企画が増えていく予定です。作品の展示会や出版にも力を入れていく予定です。そして、最終的にはアニメ会社にして、アカデミー短編アニメ賞の受賞を目指しています。お楽しみに!
<INFORMATION>
◆Twitter @rokubunnnoichi 
◆Instagram @mozu_world 
◆MOZU STUDIOS https://www.mozustudios.com/

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