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LDHきっての演技派、鈴木伸之と町田啓太 これまでの“EXILE感”を払拭し立ち位置を確立

  • 鈴木伸之(C)oricon ME inc. 町田啓太 (C)ORICON NewS inc.

    鈴木伸之(C)oricon ME inc. 町田啓太 (C)ORICON NewS inc.

 EXILE(及びLDH JAPAN所属のグループ)と言えば、世間的には“ちょっと怖い”“ヤンチャ”といったイメージがありつつも、「歌う」「踊る」の分野でシーンをけん引してきた。そして今、そんな“EXILE感”の塩梅を上手に調節してブレイクしているふたりが、劇団EXILE所属の“俳優”、鈴木伸之と町田啓太だ。 今クールのドラマでも、鈴木は『今日から俺は!!』(日本テレビ系)の最凶番長・片桐智司役、町田は『中学聖日記』(TBS系)で主人公の元カレ役で出演し、それぞれ重要な役柄で印象を残している。LDHの中でも演技派といわれる彼らは、どのようにして現在の立ち位置を確立したのか?

オラオラ系の見た目に反する“おもしろさ”“優しさ”を武器に

 先述のようにEXILE系グループといえば、男より“漢(おとこ)”のほうがふさわしく、「イカつい」「ヤンチャそう」「屈強で色黒」といったイメージが強い。また、「飲みに行くとレモンサワー2500杯」、「体脂肪率10%を超えるとクビ」等々、EXILE HIROを頂点とする“超体育会系体質”の伝説がまことしやかに流れていた。

 しかし、そんな「カッコいいけど、近寄りがたい」という雰囲気も、2007年の『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)におけるナインティナイン・岡村隆史との「オカザイル」コラボによって、EXILE感に逆行する“面白さ&“優しさ”が垣間見られるように。それまでとのギャップもあってか一気に“お茶の間的”な人気を獲得したのである。

 実際、同2007年にはEXILEのパフォーマーだったMAKIDAI、MATSU、USA、AKIRAの4名による「劇団EXILES」(初回公演のみ)も始動しており、以後、オーディションを繰り返しながら現在の形となった。NHKの朝ドラに出演したMAKIDAIを皮切りに、EXILE TAKAHIRO、岩田剛典など役者を兼業するアーティストも多いLDHだが、中でも“俳優専業”を謳う「劇団EXILE」(Sはない)の存在は、別の形でグループを支えているようである。先の鈴木と町田が加入したのは2011年、2010年に行なわれた第3回劇団EXILEオーディションの合格者だ。

悪役演技で知名度を上げた鈴木、EXILE系のイメージを上手く演技に昇華

 鈴木伸之はそもそも俳優ではなく、ボーカリストとして活躍したいという夢があり、「VOCAL BATTLE AUDITION 2」に参加するも落選(合格者は登坂広臣と今市隆二)、同年8月に行なわれた先の劇団EXILEオーディションに合格し、俳優活動をはじめるようになった。鈴木の出演作品を見ると、どちらかと言えば“イヤなヤツ”役がハマっているようで、『ルーズヴェルト・ゲーム』(TBS系)では打者をせせら笑う傲慢な敵チームのエース、『水球ヤンキース』(フジテレビ系)では腹黒くて陰湿な問題児、映画『オオカミ少女と黒王子』では主人公を女遊びの道に誘うモテ男など、“悪役”を続けて好演している。

 2017年にもドラマ『あなたのことはそれほど』(TBS系)で、妻子を持ちながら不倫をするという男を演じたが、「カッコいい」、「クズ役なのに好きになっちゃいそう…」とSNSで話題になるほど、どこか憎めない人柄で視聴者を惹きつけた。そして、今クール話題のドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)では、主人公の高校と決闘する最凶最悪高校の番長となり、視聴率12.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した最終話でもクライマックスの一番良いところをすべてかっさらっていく熱演を見せた。

 こうして鈴木は、EXILE系のヤンチャさ、モテっぷり、仲間思いの熱さなどのイメージを背景に、自身のいかついルックスも活かしながら、悪役演技を上手くこなし、EXILE系としての魅力をうまく昇華させたのである。

EXILE感あえて封じた町田、正統派イケメンキャラへの戦略的プロデュース

 一方、町田啓太はもともとダンスが特技。ダンス&ボーカルグループ・GENERATIONSの候補メンバーにも選ばれていたが、俳優業に専念するためメンバーを抜け、劇団EXILEに再加入したという過去がある。NHKの朝ドラ『花子とアン』(2014年)でヒロインの夫の弟・村岡郁弥を演じると、“EXILE感”をいっさい見せないところも新しく、「村岡印刷さんの弟がイケメンすぎる…」と話題に。お茶の間に鮮烈なイメージを残した。以後、『スミカスミレ』(テレビ朝日系)、『美女と男子』(NHK総合)、『女子的生活』(同)など、清涼感のあるイケメンキャラを多く演じ、現在は『中学生日記』(TBS系)でヒロイン・有村架純の元婚約者役を務め、年上の上司&現恋人・吉田羊との掛け合いが話題になっている。

 町田はなぜ、EXILE系でありながら爽やかな役柄を演じ切れるのか? 本人は『月刊EXILE』 のインタビューで、「町田啓太がクリーンに見られることはすごくうれしいんです。ただ僕、ここ(胸を指して)をパカっと開けると黒い渦巻いていますから(笑)。普段は絶対閉じているんです」と明かし、絶妙なクールさを覗かせている。実際、町田も映画『HiGH&LOW』では、温厚な性格だけどキレると誰もが凍りつく迫力を見せるという物語のキーマンを演じており、やはりある意味、優男的なルックスとEXILE系とのギャップを活かすことで、現在の立ち位置を築いていると言ってもいいかもしれない。

 いぞれにせよ、鈴木と町田は、ヤンチャで悪そうというEXILE感をがっつりキープしつつ、「歌」「ダンス」に続いて「演技」というEXILEグループの新境地を切り拓きつつある、劇団EXILEのツートップと言えよう。

 かつては社会学的にも、「マイルドヤンキー」なる層の憧れの象徴とされていたEXILEだが、ここにきて鈴木伸之と町田啓太がそうした“枠”を飛び越え、華麗なる演技力を携えて登場した。ふたりが新たなるLDHの“核”として活動する日も近いのかもしれない。

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