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ガンプラ│トップモデラーインタビュー(ガンダムプラモデル)

『迷彩ガンダム』を生んだ“閃き”の源泉は、亡きガンプラ仲間を「笑わせたい」から

 1980年に誕生した『ガンプラ』は、モデラーたちによる創作活動の中で「ガンプラは自由!」の精神を醸成してきた。そんな、モデラーたちの“妄想”と“閃き”の源泉について、SNSに投稿した『迷彩ガンプラ』が話題になった、おとやん氏(@otoyanblog)にインタビュー。ユニークなガンプラを制作することの楽しさと難しさについて聞いた。

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“自由に作る”というのは実は“不自由”、何かしら縛りがあった方が楽しい

――『迷彩ガンダム』を作るキッカケを教えてください。

【おとやん】プラモ会(私も所属している模型サークル)のハマさん(@ukuleleman2)がSNSで「#旧キット無改造コンペ」を開催しました。これは文字通り「旧キットを無改造で組んで塗装だけで魅せる物作ろうぜ!」という主旨で開かれたもの。なので、童心に返って“プラモを遊ぶ楽しさをもっと沢山の人と共有しよう”と、この『迷彩ガンダム』を制作しました。ちなみに、無改造とは合わせ目消しも含んでいて、何故かこのレギュレーションに悩む方も多かったようです(笑)。モデラーの性(サガ)として、「ちゃんと作らせてくれ!」「合わせ目消したい!」みたいな。

――「ガンプラは自由!」を体現したインパクト抜群の作品ですね。SNSでの反響はいかがでしたか?

【おとやん】反響は大きかったです。まず、このコンペ自体の反響が凄くて。発起人のハマさんも対応に追われていました。参加者からの「無改造で塗るの楽しい!」というような感想も多くて嬉しかったです。『迷彩ガンダム』については、私の作品でこれ以上の反響はもう一生無いでしょうね。もう悔いはありません(笑)。この画像をアップした日、早々に親戚の家に旅行に行きまして、しばらくは所謂「バズってる」ことに気づきませんでした。大阪の某テーマパーク内で2時間ほどご飯待ちした際に携帯を見て、その反響に驚きました。

――おとやんさんにとって、こうした“遊び”が閃く瞬間はどんな時ですか?

【おとやん】プラモ会のリーダー的な存在だった方がおりまして。彼が大笑いしてくれるかなーと、くだらないことを想像してる時です。残念ながら、彼は道半ばにしてこの世から旅立たれましたが、今でも「彼を笑わせたい」という思考パターンは変わっていません。あと、アイデアが閃くのはボーッとしてる時とかが多いです。良い加減にくだらないことを思いついた時は、忘れないようすぐにメモをするようにしています。

――おとやんさんの作品は『作画崩壊ガンダム』をはじめ、自由な発想のモノが多いですね。

【おとやん】実は、自由にやるというのはなかなか不自由でして(苦笑)。このコンペもそうですが、何かしら縛りのようなものがあった方が楽しいですよね。

「こいつアホなもん作ってんな」と笑ってもらえるのが嬉しい

――他人と違うことをやって、批判や苦言などはありますか?

【おとやん】それ程キツイお叱りを受けたことは無いです。でも批判するってことは、少なくとも作品をちゃんと見て下さっているということでもあるので、スルーされるよりずっと有難いことなのかなと。「作りが甘い!」とか、「塗りが雑だな!」とかはもう、ほんとその通りだなと笑うしか無いです。

――批判の声があった時は、どうやって気持ちを切り替えますか?

【おとやん】人に見ていただく際は「そういう考え方もあるのだな」と、一歩離れた所から“俯瞰”で物事を見ると良いでしょうね。

――逆に、応援してくれる声で一番励まされた言葉は何ですか?

【おとやん】「こいつアホなもん作ってんな〜」的に笑ってくれている感じの言葉があると、ガンプラを作って良かったと感じます。もちろん、例えどんなお言葉であっても有難いです。

――この作品で苦労した部分は何でしょうか?

【おとやん】特にないです(笑)。というのも、そもそも手軽に作って楽しむ主旨なので、苦労するようではダメなんですよね。

――アイデア勝負のガンプラを作る中で、これは失敗したな、という「黒歴史」はありますか?

【おとやん】『シュタインズ・ゲート』というアニメが好きなんですが、その作品の中でゲル状になったバナナ「ゲルバナ」というキーアイテムが登場します。じゃあ真似してみようと、ゲル状になったゲルググ「ゲル・ググ」を作ろうと試みましたが、相当に画力が無いと無理だと挫折しました(苦笑)。二次元塗装モデラーの方、是非チャレンジしてみてください!

――次に挑戦したい“おもしろ系作品”のアイデアは?

【おとやん】その辺に落ちてるゴミとか、ガンプラのゴミを塗ってみたいなと。それがおもしろいかと言われると、よくわかりませんが…(笑)。

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(C)創通・サンライズ

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