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山田涼介、「ゾーンに入った」瞬間とは!? “奇蹟”ではないHey! Say! JUMP10周年も語る!
演じたのは普通の青年、「特徴がないだけに逆に難しい」
山田涼介 非常に演じやすい部分と演じにくい部分の両方があって、ファンタジーを演じることの難しさを感じました。僕の役はいわゆる普通の青年なんですけれど、特徴がないだけに逆に難しい。どういう色をつけていこうかと考えましたし、主演でありながら前に出過ぎないことを常に意識していました。
山田涼介 2人ともあの役のままです(笑)。僕より年下のわりに年の差は感じなかったですけど、ふいに見せる行動が可愛いかった。撮影現場は暗い場所が多くて、2人は懐中電灯をライトセーバーのようにして「ブーン」って言いながら戦っているんですよ。僕はもう、懐中電灯で遊んだりしないですもん(笑)。でも、僕も含めて3人とも役と似ている部分が多かったので、一緒にいてラクでしたね。
――3人のシーンを3日間も通しリハーサルをしたそうですね。
山田涼介 僕も、3日間のリハーサルは初めてでした。監督からは、事前に覚えていくべき箇所の指示はなかったし、2人とも初めましての状態。そんななかで、頭から最後までほとんどリハーサルをしました。最初は台本を持ちながらやっていたんですが、3回目くらいで監督に「台本いらないな」と言われて。「早い早い!」と思いながらも(笑)、何も情報を与えられないまま始まる、バタバタした感じがすごく良かったんです。あの3日間があってこその空気感がすごく出ていると思いました。
演技のプレッシャーが生んだ、「ゾーンに入った」瞬間とは!?
山田涼介 口で説明するのは難しくて、演じている僕にしかわからない感覚だと思うんですけど…。よくスポーツ選手が「ゾーンに入った」と言うじゃないですか? 本当にそういう瞬間があった気がしたんです。
――今までも迫真の演技はたくさんありましたけど、その中にはなかった?
山田涼介 なかったです。というか、演技でそこまで追い込まれることがなかったのかもしれない。でも今回、ラストの涙を流すシーンでかなり追い込まれたんです。時間が限られている焦りもあったし、泣かなきゃいけないっていうプレッシャーもあった。そんな状態で、でも全然できなくて。「もうすべて忘れてしまえ! どうにでもなれ!」と思った瞬間に、何も聞こえなくなって、何も目に映らなくなったんですよね。それが、「ああ、こういうことか…」と感じる瞬間でした。
――これまでも、殺し屋の役で相手を斬りまくるような激しいシーンがありましたが、そのときはゾーンに入らなかったんですか?
山田涼介 それはむしろ、楽しかった(笑)。僕自身がというよりも、人を刺して生きがいを感じるような役だったんです。というか、今回の僕の状態を“ゾーン”という言葉で表すのが正しいのかわからないし、そもそも僕が使うとダサいですね!(笑)。
山田涼介 浪矢役の西田敏行さんの演技を生で見たときです。現場にお邪魔して見せていただいて、静かにテンションが上がりました。残念ながら一緒に撮影するシーンはなかったんですが…すごく感動したことがあって。僕ら3人が夜中に街中を走るシーンのとき、撮影が終わっていた西田さんが見にきてくれたんですよ。すごく寒い日だったし、セリフもなく走るシーンだったから、少し見て帰られるのかなと思ったんですけど、撮影が終わるまでいてくださった。大御所の方なのに、本当に感動しました。そういう姿勢でい続けることはすごいことだし、僕も忘れちゃいけないなと感じましたね。